
HubSpotで商談を管理していると、CRMのメンテナンスに手間がかかってしまうことが多いのではないでしょうか?
予算や導入時期の入力、取引ステージの更新など、商談のたびに作業が発生します。忙しい時期ほど更新が後回しになり、実際の商談状況とCRMの情報がずれてしまうこともあります。
Smart Deal Progressionは、商談に関わるメールや通話、ミーティングの内容をAIが分析する機能です。取引情報の更新や次に取るべきアクションも提案してくれるため、商談後の事務作業を減らせます。
本記事では、Smart Deal Progressionでできることや設定方法を詳しくまとめました。使い方やメリット、注意点なども解説するので、ぜひご参照ください。
Smart Deal Progressionを使えば、商談のあとのCRM入力をAIがサポートしてくれます。FLUEDではHubSpotの導入や運用のサポートもしているので、ぜひお気軽に無料相談会もご活用ください!
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コンテンツ目次
Smart Deal ProgressionとはHubSpotが自動で取引のメンテナンスをしてくれるツール

Smart Deal Progression(スマート・ディール・プログレッション)は、HubSpotの取引情報を最新の状態に保つためのツールです。商談の履歴や顧客とのやり取りをAIが分析して、取引情報のなかで更新が必要な箇所を見つけて提案してくれます。
例えば、商談で確認した予算や導入時期などの取引プロパティーを、AIが更新案としてまとめてくれます。実際の進捗状況と一致していない取引ステージがあれば、変更の提案をしてくれる点も特徴です。
営業担当者は、AIの提案内容を確認して承認するだけでCRMの取引情報に自動的に反映されます。取引情報の更新漏れや手入力の負担を減らせるため、商談の進捗状況を最新の状態に保ちやすくなる点がメリットです。
なお、HubSpotの日本語の画面や公式ページでは、「取引進行」「スマート取引進行」などと表記されています。
先にHubSpotの営業支援機能について詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてご参照ください。
>>HubSpot Sales Hubとは?SFA・CRMとして営業管理・案件管理ができる!
「取引のメンテナンスが大変」という声もよく聞きます。Smart Deal Progressionは、取引のメンテナンスを自動化してくれる便利な機能なので、ぜひ導入を検討してみてください!
HubSpot Smart Deal Progressionでできること

Smart Deal Progressionを使うと、商談の内容を元にAIがCRMの更新やアクションをサポートしてくれます。ここでは、Smart Deal Progressionでできることを大きく5つ紹介します。
- メール・通話・ミーティングの内容から商談のやり取りをAIが読み取れる
- AIがCRMの更新内容を提案してくれる
- 次に取るべきアクションを提案してもらえる
- 文脈を踏まえた返信メールの下書きを作れる
- 商談内容や過去のやり取りから見積もり作成ができる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メール・通話・ミーティングの内容から商談のやり取りをAIが読み取れる
Smart Deal Progressionの機能は、AIが商談のやり取りを読み取るところから始まります。
OutlookやGmailをHubSpotに連携しておくと、商談に紐づくメールのやり取りをAIが分析できます。通話やミーティングの文字起こし、取引に残したメモなども分析の対象です。
AIは、メールや通話、ミーティングでのやり取りから、予算・スケジュール・意思決定者・顧客の懸念点などを拾い上げます。AIが読み取った情報をもとに、CRMの更新案や次のアクション案が提案される仕組みです。
AIがCRMの更新内容を提案してくれる
Smart Deal Progressionの中心となるのが、AIによるCRMの更新提案です。メールや会話の文字起こしをAIが分析し、取引のプロパティーをどう更新すべきかを提案してくれます。
例えば、商談で次のような話が出たとしましょう。
- 「予算は〇〇円くらいを考えています」
- 「来期から導入したいです」
- 「最終的には部長が判断します」
AIは予算や導入時期、意思決定者などの情報を元に、該当する取引プロパティーの更新案を作成してくれます。担当者が自分で項目を入力し直す必要はありません。
また、商談の進み具合に応じて、取引ステージの変更も提案の対象です。例えば、初回の商談で提案内容に合意が得られた場合は、次の商談ステージへの変更が提案されます。
営業担当者は提案内容を確認して「承認」または「却下」を選ぶだけで進められます。商談のたびにCRMを更新する手間が大きく減るため、営業活動に集中できるのが嬉しいポイントです。
さらに、BANTCやMEDDICなどの営業方法論に沿って、商談情報を整理してくれます。BANTCとは、予算・決裁者・ニーズ・導入時期・競合の5つの観点から、商談の状況を確認する営業のフレームワークのことです。
AIが項目ごとに整理してくれるため「予算は確認できているか」「決裁者は誰か」といった取引の状況も把握しやすくなります。
BANTCの考え方やヒアリングのポイントについては下記の記事で解説しているので、あわせてご参照ください。
>>BANTCとは何か?その重要性と効果的にヒアリングする際のポイント3選
次に取るべきアクションを提案してもらえる
Smart Deal Progressionは、CRMの更新提案に加えて、商談の状況に応じた「次に取るべきアクション」もAIが提案してくれます。提案からは、Eメールの下書き作成やミーティングの設定、タスクの作成などをそのまま実行可能です。
なお、14日以上動きのない商談には、フォローアップを促すメッセージが表示されます。担当者は、メールの下書き作成・電話・ミーティングの設定から、再アプローチの方法を選択できます。商談の放置による失注リスクを減らせる点もポイントです。
文脈を踏まえた返信メールの下書きを作れる
Smart Deal Progressionでは、受信メールの内容や商談状況を踏まえて、AIが返信メールの下書きを作成できます。
生成された下書きは送信前に確認・編集できるため、文面を一から考える手間を省き、返信業務を効率化できます。
商談内容や過去のやり取りから見積もり作成ができる
Smart Deal Progressionには、提示金額や合意事項などの商談状況を踏まえて、見積書のたたき台を自動生成する機能も含まれています。商談で金額や条件がまとまったタイミングで、見積書を一から作る手間を省けます。
HubSpotの見積もり機能については下記の記事で詳しく解説しているので、あわせてご参照ください。
>>HubSpotの見積もり機能を使うべき理由を解説!課題や解決策も
Smart Deal Progressionには様々な機能がありますが、まずはCRMの更新提案から使ってみるのがおすすめです。取引情報のメンテナンスがラクになりますよ!
HubSpot Smart Deal Progressionの設定方法

HubSpot Smart Deal Progressionは、事前準備やセットアップをしてから使い始めます。ここでは、Smart Deal Progressionの事前準備から操作方法までを3つのステップで解説します。
- 事前準備:商談の会話やメールをHubSpotに集める
- Agent Hubからセットアップする
- 取引の画面でAIの提案を確認する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.事前準備:商談の会話やメールをHubSpotに集める
Smart Deal Progressionは、商談の会話やメールを元に提案するため、まずは材料となる商談の内容をHubSpotに集めておく必要があります。
ミーティングの録音と文字起こしは「HubSpot Notetaker」をZoom・Microsoft Teams・Google Meetのいずれかとつないで記録できます。あわせて、メールは営業担当者のGmailやOutlookをHubSpotに連携しておきましょう。
HubSpotの会議や録画、文字起こしについては、下記の記事でも解説しているので、あわせてご参照ください。
>>HubSpotの文字起こし機能がスマホアプリ対応開始!?ZOOM、Meet、TeamsのMTGを自動で録画してHubSpotのアクティビティに自動記録
2.Agent Hubからセットアップする
事前準備ができたら、Agent Hubからセットアップを始めます。「エージェント」>「Agent Hub」を選択すると、以下の画面が表示されます。

Agent Hubの概要タブにある「取引を成約につなげる」から「取引進行」を選択しましょう。

セットアップでは、画面の案内に沿って3つの設定を進めます。なお、セットアップにはスーパー管理者の権限が必要です。

HubSpotのAgent Hubについては下記の記事で詳しく解説しているので、あわせてご参照ください。
>>HubSpotのAgent Hubとは?GTM向けAIエージェントの一元管理・使い方を解説(今月制作中)
文字起こしデータを連携

Agent Hubでセットアップが整ったら、商談の通話やミーティングの文字起こしデータをHubSpotに連携していきましょう。
「既存の議事録ツールを連携する」か「HubSpotの議事録ツールを使用する」を選びます。既存ツールを使う場合は、対応ツールとの連携や文字起こしの設定が必要です。
HubSpotの議事録ツールを使う場合は、HubSpot Notetakerを設定します。自動同期について知りたい方は、下記の記事もご参照ください。
>>HubSpotの新機能でZoom / Google Meet / Teams会議を自動録画してみた!文字起こしまで自動同期できる
CRMを自動化

続いては、商談の通話やミーティングの文字起こしデータを元に、CRMの取引情報を更新するための設定をします。
標準では、コール結果とミーティング結果が自動的に更新される仕組みです。自動で更新された内容も、あとから編集できます。
一方で、取引の次のステップや取引の説明、取引ステージは、AIが更新案を提示し、担当者が確認して反映します。担当者が内容を確認してから反映するため、重要な取引情報を書き換える心配も少ないです。
「プロパティーの追加と自動更新の設定」の「設定」をクリックすると、更新対象のプロパティーを追加したり、自動更新を設定したりできます。なお、カスタムプロパティーの更新にはHubSpotクレジットが必要です。
設定が完了したら「次へ」をクリックして進みましょう。
CRMを行動につながるツールにする
最後に、自社の営業の進め方や顧客像などを登録します。AIが自社の営業スタイルに合った次のアクションを提案できるようにするための設定です。
各項目の「設定」をクリックすると、個別の設定画面に移動します。

具体的には、項目ごとに以下のような設定ができます。
| 営業手法をアップロード | 自社の営業の進め方や商談を進める際の判断基準を登録する |
| 顧客ペルソナを追加 | 自社の商品・サービスを販売したい顧客像を登録する |
| Eメールパーソナリティーを設定 | AIが作成するフォローアップメールの文体やトーンを設定する |
| 取引プランのテンプレートを設定 | 顧客と商談を進めるための計画のひな形を登録する |
各項目の設定は、AIの提案を自社の営業活動に合わせるためのもので、必要に応じて設定しましょう。なお、一部の機能はベータ版として提供されています。
設定が完了したら「完了」をクリックしてください。
3.取引の画面でAIの提案を確認する
設定が完了すると、取引のページの「キャッチアップ」タブに、AIからの提案が表示されます。「CRM更新の提案」は、内容を見て「承認」か「却下」を選びます。
「次の推奨アクション」からは、メールの下書きやミーティングの設定が可能です。
Smart Deal Progressionのセットアップには、スーパー管理者の権限が求められます。導入する前に、自社のプランや権限を確認して進めていきましょう。
HubSpot Smart Deal Progressionを使うメリット

Smart Deal Progressionを使うと、営業担当者の事務作業が減るだけでなく、チーム全体で正確な情報を共有しやすくなります。ここでは、Smart Deal Progressionを使うメリットを3つ紹介します。
- 商談のあとの事務作業が減る
- CRMの情報を最新の状態に保ちやすい
- フォロー漏れを防いで商談のチャンスを逃しにくい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
商談のあとの事務作業が減る
Smart Deal Progressionでは、商談内容をもとにAIがCRMの更新案やメールの下書きを作成するため、商談後の事務作業を効率化できます。
営業担当者はAIの提案内容を確認・承認することで、CRMへの手入力やメール作成の手間を減らせます。その分、顧客とのコミュニケーションなど、本来の営業活動に時間を充てやすくなる点がメリットです。
CRMの情報を最新の状態に保ちやすい
Smart Deal Progressionを導入すると、CRMの情報を最新の状態に保ちやすくなります。商談が立て込むような忙しい時期ほど、CRMの更新が後回しになったり、抜けたりしやすいケースも多くなりがちです。
Smart Deal Progressionを使えば、AIが会話に出てきた予算や時期などを更新案として提示してくれるため、入力の抜けや遅れを防げます。担当者の記憶に頼らず、実際の商談の状況をCRMに残せるのがポイントです。
マネージャーも、正しい情報をもとに商談の進み具合や受注の見込みを判断しやすくなります。
なお、HubSpotには、会話やメールの内容をもとにCRMの情報を自動で反映する「Self-Generating CRM Data」という機能もあります。CRMの入力をさらに効率化したい方は、下記の記事もあわせてご参照ください。
>>HubSpotの新機能「Self-Generating CRM Data」とは?会話やメールからCRMを自動反映
フォロー漏れを防いで商談のチャンスを逃しにくい
Smart Deal Progressionでは、次に取るべきアクションが提示されるため、顧客への返信や連絡の遅れを減らし、フォロー漏れによる失注リスクを軽減できます。
担当する商談が多いと、次のような抜け漏れが起きやすくなります。
- 「あの会社に返信したっけ?」
- 「次の連絡はいつだっけ?」
- 「この案件、どこで止まっているんだっけ?」
しばらく動きのない商談にも早めに気付けるため、失注につながる前に手を打てるのもメリットです。特に、1人あたりの担当件数が多い組織ほど、効果を実感しやすくなります。
事務作業が減り、CRMの情報も最新に保ちやすくなるので、営業担当者は商談そのものに集中できます。チーム全体で商談の状況を共有しやすくなるのも嬉しいポイントですね!
HubSpot Smart Deal Progressionを利用する際の注意点

Smart Deal Progressionは便利な機能ですが、導入前に確認しておきたいポイントもあります。ここでは、Smart Deal Progressionを利用する際の注意点を3つ紹介します。
- 利用できるプランや権限が限られている
- HubSpotでメールや会議記録のやり取りがないと精度が上がらない
- CRMの更新は担当者が内容を確認してから反映する
それぞれ、見ていきましょう。
利用できるプランや権限が限られている
Smart Deal Progressionを利用できるのは、Sales HubまたはService HubのProfessional・Enterpriseプランです。利用する方には、Sales SeatまたはService Seatの割り当ても必要になります。
なお、Smart Deal Progressionのセットアップにはスーパー管理者の権限が求められます。導入前に、自社のプランや権限を確認しておきましょう。
HubSpotの権限の種類や付与については下記の記事で解説しているので、あわせてご参照ください。
>>HubSpotの権限とは?ユーザーに権限を付与・編集する方法を徹底解説
HubSpotでメールや会議記録のやり取りがないと精度が上がらない
Smart Deal Progressionは、会話の内容を分析する機能です。そのため、メールや会議の記録がHubSpotにないと、十分な提案が出しづらくなります。
対面の商談が多い場合や、Zoom・Microsoft Teams・Google Meet以外の会議ツールを使っている場合は特に注意です。導入前に、メールと文字起こしツールの連携ができているかを確認しておくと安心です。
メールの連携状況は、HubSpotのダッシュボードから「設定」を開いて、「全般」にある「Eメール」タブで確認しておきましょう。

業務用のメールアカウントを接続しておけば、HubSpot上でメールの記録や追跡ができるようになります。
CRMの更新は担当者が内容を確認してから反映する
Smart Deal Progressionが提案するCRMの更新は、取引ページの「キャッチアップ」タブで担当者が反映する仕組みです。内容を確認して「承認」か「却下」を選びます。
設定によっては自動で更新される項目もあるため、自動更新を設定した場合も、定期的に内容を確かめておくと安心です。
AIは会話の文字起こしを元に判断するため、聞き間違いなどで金額・日付・社名などがずれる可能性もあります。特に、見込み金額や受注予定日など、売上の予測に関わる項目は、しっかり確かめてから反映しましょう。
Smart Deal Progressionの機能を最大限に活かすには、事前の準備とAIの提案を確かめるひと手間が大切です。プランや連携の状況を確認してから導入しましょう!
HubSpot Smart Deal Progressionの料金

HubSpot Smart Deal Progressionは、Sales HubまたはService HubのProfessional以上なら、追加料金なしで利用できます。どちらも料金は同じで、Professionalは1シートあたり月払い12,000円(税込)、年払い129,600円(税込)です。
ただし、AIに更新を提案させる項目によっては、HubSpotクレジットを消費します。クレジットがかかるケースと、かからないケースは以下の通りです。
| ケース | 条件 | HubSpotクレジット |
|---|---|---|
| クレジットがかからないケース | AIに更新を提案させる項目が、標準の取引プロパティー(取引ステージ・金額など)だけの場合 | 不要 |
| クレジットがかかるケース | 自社で作成したカスタムプロパティーを追加した場合 | 1つにつき文字起こし1回あたり10クレジットを消費 |
なお、Professionalには毎月3,000クレジットが含まれており、その範囲内であれば追加料金はかかりません。
HubSpotの料金体系やクレジットの仕組みについては、下記の記事もご参照ください。導入前に費用感を把握しておくと、自社に適したプランを選びやすくなります。
>>【2026年最新】HubSpotの料金体系!価格がとても分かりにくいので調べてみた
>>HubSpotクレジットとは?Breezeで消費される料金の仕組みや注意点を解説
標準の取引プロパティーだけを使う場合は、クレジットはかかりません。自社に適した設定や費用感も事前にチェックしておくと安心です。
Smart Deal Progressionで商談後の事務作業を効率化しよう

Smart Deal Progressionは、商談のメールや会話を元に、次のアクションや返信の下書き、CRMの更新案をAIが用意してくれる機能です。営業担当者は確認して反映するだけで済むため「商談管理の手間」を大きく減らせます。
特に、商談数が多くて1人あたりの担当件数が膨らみやすい組織ほど、恩恵を受けやすい特徴があります。まずはメールと会議の記録をHubSpotにつなぎ、AIが分析できる状態を整えるところから始めるのがおすすめです。
自社の営業プロセスにどう取り入れるか相談したい場合は、FLUEDのHubSpot相談会をご利用ください。
FLUEDではHubSpotの導入や運用に関するサポートも実施しています。Smart Deal Progressionを自社の営業活動にどう活かせるか知りたい方は、ぜひ相談会もご活用ください!
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