HubSpot(ハブスポット)は、顧客データを管理するだけでなく、リードを創出し関係性を構築できるCRM(顧客管理システム)です。無料プランも利用でき、業界を問わず中小企業で広まっています。
HubSpotと社内チャットアプリ、メール、カレンダーなどのアプリをデータ連携させると、分散しているデータを一元管理でき、業務効率化が実現できます。しかし、「どのアプリと連携すればいいのだろうか」と悩んでいる担当者もいらっしゃるでしょう。
そこで今回の記事では、HubSpotで多くデータ連携されているアプリ12選と注目のアプリ7選を解説します。自社でも連携を実施すると、生産性の飛躍的な向上が期待できるので、ぜひ参考にしてください。
まずは、2022年時点のHubSpot公式連携アプリ数のニュースを解説します。
コンテンツ目次
2022年1月、HubSpotの公式連携アプリ数が1,000件以上に
出典:HubSpotの公式連携アプリ数が1,000件を突破 – HubSpot
2022年1月、「HubSpot製品と公式連携アプリ数が1,000件を突破した」とHubSpotのニュースリリースで発表がありました。2020年1月時点で500件だったところ、わずか2年で2倍の拡大を実現しています。
連携アプリ数はさらに増加しており、2022年9月時点で1,160件以上のパートナーと提携しています。
HubSpot製品をさまざまなシステムとデータ連携させ、同社製品を導入した企業の成長や成功をサポートすることが狙いである、と同社エコシステム部門担当者は述べています。
ユーザーは複数のアプリをデータ連携している
HubSpotの公式発表で、現時点で同社製品を導入したユーザーは、平均7個のアプリをデータ連携して活用していると伝えられました。さらに、10個以上のアプリを連携させているユーザーは全体の4分の1に及ぶとも説明しています。
最近では業務支援ソフトが次々に開発され、ユーザーの選択肢は増えています。しかし、多くのアプリを導入してしまうと、部門間の分断や混乱を招く恐れがあることから、戦略的にアプリを選択し連携させる必要があるでしょう。
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インストール数が1万件以上のHubSpotデータ連携アプリ12選
HubSpotでAPI連携させるアプリ選びに迷ったら、まずはインストール数が1万件以上のアプリから検討しましょう。多くの企業が導入しており、業務効率化の再現性や効果が高いと考えられるからです。
ここでは、人気アプリを12選紹介します。
Googleカレンダー
スケジュール管理で人気のあるGoogleカレンダーとHubSpotを連携すると、会議のイベント作成や参加者への招待メールの送信、会議記録が同時に実施できるようになります。
HubSpotで管理しているイベント参加者の連絡先をGoogleカレンダーで作成すれば、そのイベントに参加したことが、HubSpotの連絡先のタイムラインでも管理可能です。
さらに、HubSpotのミーティングリンクをGoogleカレンダーを接続させたうえで、参加者にリンクを送信すると、メールのやり取りなしにスケジュール調整がされ、Googleカレンダーに反映されます。
Gmail
今や広く使われているGmailもHubSpot製品と連携可能です。Gmailからの送信メールをワンクリックでHubSpotに記録できるほか、メール開封やクリックのリアルタイム追跡が実現できます。また、受信トレイからHubSpotに記録した連絡先の詳細をチェックすることもできます。
メールにHubSpotのテンプレートを使いたい場合でも受信トレイから簡単に作成可能で、メール業務の効率化につながるツールが用意されているので便利です。
テンプレートやミーティングなどの営業生産性向上ツールにアクセスでき、HubSpotサイドバーを使用して、受信トレイにいながらにして連絡先に関するHubSpot CRMの全詳細を確認することができます。
WordPress
ウェブサイト構築に欠かせないWordPressともAPI連携できます。作成したいフォームやポップアップをドラッグアンドドロップで簡単に構築できるだけでなく、ウェブサイト訪問者とチャットできる機能も搭載されています。
また、最もコンバージョン率が高いページやトラフィックソースの特定ができるので、成功パターンの発見や改善に活かせるでしょう。
HubSpotとWordPressの両方のメリットを活かすため、こちらの記事「HubSpotとWordPressでマーケティングを活性化させる方法」も確認しておきましょう。
Zoom
在宅勤務やウェビナー、オンライン学習の利用が広まり、Zoomは欠かせないツールとなりました。そこでZoomとHubSpotを連携させると、ユーザーにZoomウェビナーの促進ができます。
Zoomウェビナーにアサインした参加者は、HubSpotの連絡先に記録され、ウェビナー終了後は類似したウェビナーの案内やフォローアップメールの自動送信が実行可能です。
また、Zoomウェビナーで行われたユーザーのアクティビティを詳細に記録でき、滞在時間、参加した数、アサインしたタイミングなども把握できます。そのほか、Zoomミーティングで話した内容を自動録音、書き起こし、そして分析する機能も搭載されています。
記録したデータはすべてHubSpotでマーケティングに利用でき、ニーズの把握やセグメント化に活用できるでしょう。
HubSpotとZoomを連携させるメリットに関しては、こちらの記事「ウェビナーならHubspotとZoomとの連携がおすすめな理由」を参考にしてください。
Slack
HubSpotとSlackを統合させることで、これまで時間を費やしてきたメール作成やデータ入力の手間を大幅に削減できます。
例えば、HubSpotで管理している連絡先を「会社」「取引先」と直接Slack内で関連付けられたり、顧客やリードごとのパーソナライズしたメッセージツールやコンテキストを利用できたりします。
ウェブサイトに設置されたチャットの通知を、Slack内のチャンネルで受けることも可能です。そのほか、リマインダー、メンション、フォーム送信などSlackで受信した通知を、HubSpotと同期させられるので、タスク効率化が実現できるでしょう。
関連記事:【HubSpotとSlackの連携方法】Integromatで自動連携も実現できる!
Mailchimp
メールサービスプロバイダーのMailchimpとHubSpotを連携すると、HubSpotで管理した連絡先をMailchimpへ自動同期できます。
ウェブサイトに訪問したユーザーデータを用いてリストを作成し、Mailchimpのメールキャンペーンなどで活用可能です。さらに、メールの送信、開封、クリックといったアクティビティをHubSpotに自動で記録させられます。
パーソナライズしたメール作成も簡単にできるようになるので、エンゲージメントを高めながらアプローチできるようになるでしょう。
Shopify
Shopifyとの統合では、平均注文額、放棄されたカートの回復といった、Shopifyで得られたデータをHubSpotで分析することで、収益増加に向けて施策を立てられるようになります。
例えば、コンテンツ内のCTAの作成、製品別の広告、カート放棄に対するメールナーチャリングなどがあげられます。さらに、Eコマースにおけるキャンペーンを自動化すれば、店舗管理の効率化につながるでしょう。
HubSpotとAPI連携すればデータベースの意思決定を促せるので、チームが一丸となって業務に取り組めます。
Eventbrite
イベント立案や宣伝ができるEventbriteとHubSpotとのデータ連携で、イベントプロモーションの促進やフォローアップの改善が狙えます。
イベント情報に応じてメーリングリストのセグメント化や、自動ワークフローを準備し、最高のユーザーエクスペリエンスの提供が実現可能です。エンゲージメントが高まり、さまざまなアクションにつながるでしょう。
具体的には、購入意欲の高いリードへのアプローチ、ウェブサイトのパーソナライズ、スマートコンテンツの作成などを通し、イベント価値の向上が期待できます。
Salesforce
代表的なSFA(営業支援システム)であるSalesforceとHubSpotの統合も可能です。お互いのデータを自動で同期させたり、同期させるタイミングを選択したりすることもできます。
同期データの例として、案件の収益データ、リードスコア、フォーム送信、メール開封、ウェブサイトのアクティビティなど、重要なリード情報が含まれます。
同期することで、営業チームがリアルタイムで同じデータを利用でき、商談化率や生産性の向上が期待できるでしょう。
関連記事:HubSpotとSalesforceの違いとは?連携方法や使い分け方法についても解説!
SurveyMonkey
オンライン調査が行えるSurveyMonkeyでは、HubSpotとデータ連携すると、アンケートの回答をHubSpotから確認できるようになります。回答の内容をもとに顧客と連絡することで、スムーズなコミュニケーションが実現可能です。
さらに、満足度調査に対するフォローアップメールの送信、顧客フィードバックに対するマネージャーへのアラート通知送信など、回答内容に基づいたワークフローの作成やセグメント化が容易に実行できます。
Outlook
メールとカレンダー機能を備えたOutlookをHubSpotと連携すると、受信トレイや予定表からセールスツールへのアクセスが可能になり、メール作成やスケジュール調整作業を効率化できます。
また、送信したメールに対する顧客の反応データを収集し、営業の効果を検証することもできます。効果の高い施策はすぐにチーム全体に共有できるため、営業チーム全体のレベルアップも期待できるでしょう。
顧客ごとにメールの履歴を残せる機能もあるので、過不足なく情報を伝えられるようになり、営業活動やカスタマーサポートをスムーズに進められます。
Google Sheets(旧Google スプレッドシート)
Google Sheetsは、Googleアカウントがあれば誰でも無料で使えるオンラインの表計算ツールです。Google SheetsとHubSpotを連携することで、HubSpot内のデータをスプレッドシートに自動で取り込めるようになり、手動でデータを移動する手間が省けます。
スプレッドシートの機能を使うメリットは、データ分析による指標や売り上げ予測の見える化です。見える化したデータをモニタリングすることで、営業活動の課題をいち早く発見し、改善していけることが期待できます。
注目のHubSpotデータ連携アプリ7選
次に、比較的新しく導入された注目のHubSpotデータ連携アプリを7選ご紹介します。
FORCAS
FORCASは、独自の企業データベースや豊富なシナリオから分析し、確度の高い潜在顧客リストを作成するBtoBプラットフォームです。
HubSpotとデータ連携することで、業界ごとの顧客エンゲージメント、リードを絞り込んだセミナー開催、効果的なスコアリング機能など、さまざまなマーケティング施策を打ち出せるでしょう。
連携データとして、企業インサイトや企業レコードが含まれます。
FORCASについては、こちらの記事をぜひご参照ください。
なお、確度の高い潜在顧客を絞り込める「FindFolio」を、弊社より提供開始しました!FindFolioでは、60万件の法人データベースから、CRMにプラスしたい属性情報を検索できます。ターゲットがより絞れるようになるので、マーケティングやインサイドセールスで活用可能です。
月額50,000円から始められ、初期費用はリリースキャンペーン期間中は0円ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
会計freee
決算書作成や確定申告などの業務を効率化できる会計freeeも、HubSpotとのデータ連携が可能です。従来は営業と経理の部門間でデータが分断されていましたが、API連携することで簡単に請求書を作成できます。
債権管理、消込、仕訳を会計freeeで行い、HubSpotに同期されると営業も同時に入金ステータスを含めた情報の把握が可能です。
関連記事:「HubSpotとfreeeの連携方法・活用事例を一挙ご紹介!」
Miitel
電話営業を可視化できるクラウドIP電話のMiiTelをHubSpotとデータ連携すると、連絡先をインポートしてHubSpot の顧客情報をMiiTelの着信画面に表示させられます。
また、ワンクリックで顧客名から発信できるほか、着信時の自動呼出し機能で担当者へ転送することなく電話を取れるようになります。
録音や評価データも活用でき、議事録作成を簡略化できるのもメリットの1つです。
Miitelを有効活用する方法は、こちらの記事「MiiTelを使ってZOOMの議事録作成を自動化する方法」で説明しています。
FindFolio
FindFolioとHubSpotを連携すると、「社名」「メールアドレス」「代表番号」の情報をもとに、マーケティングやインサイドセールスに活用できる属性データを自動で紐付けできるようになります。
取得できる属性データの代表例は、下記の通りです。
- 売上高
- 従業員数
- 法人番号
- 業種
- 代表ではない”部署名データ”
60万件の法人データ、400万件の企業ニュース情報を参照して取得したデータは、リードを絞り込んだり、アプローチする企業の優先順位を決めたりするのに役立ちます。
他にも、お問い合わせフォームの入力を補助する機能もあります。自身の企業情報を選ぶだけで入力が完了するため、ユーザーの負担を減らすことができ、フォーム入力中の離脱防止が期待できるでしょう。
FindFolioに関する詳しい資料は、こちらからダウンロードできます。
Sansan
Sansanとは、名刺をスキャンするだけで顧客情報をデータ化し、連絡先の管理や社内への共有を楽にしてくれるサービスです。
SansanとHubSpotを連携すると、Sansanに登録された名刺情報がHubSpotのCRMに自動で同期されるので、顧客リストの作成や管理が容易になります。
営業部門だけでなく顧客サポート部門にもリアルタイムで共有されるため、顧客データの管理を効率化するだけでなく、顧客管理サービスの質も向上できるでしょう。
kintone
kintoneとは、プログラミングの知識不要で業務アプリを開発できるクラウドサービスです。案件やデータ管理アプリを簡単に作成できることから、業務改善のスピードアップを目的に2万社以上の企業に選ばれています。
kintoneをHubSpotに連携することで、双方向の同期が可能になり、どちらかに顧客情報を追加するともう一方にも自動で反映されるようになります。
HubSpotを使用する部門とkintoneを使用する部門の間で顧客情報をスムーズに共有でき、連携による業務の効率化やデータ共有の抜け漏れ防止が期待できるでしょう。
関連記事:HubSpotとKintoneを連携させる2つの方法をご紹介!
LINE
日本で8,900万人以上が利用しているLINEは、BtoCに有効なマーケティングツールとして多くの企業や店舗に活用されています。
LINEとHubSpotを連携すると、HubSpotの顧客情報とLINEユーザーの情報を紐付けることができ、一人ひとりに最適なメッセージを届けられます。HubSpotの機能を使って関心の高いユーザーのリストを作成し、ピンポイントで情報を届けることも可能です。
HubSpotとLINEを連携させる具体的なメリットに関しては、こちらの記事「HubSpotとLINEの連携でCRMもMAもさらに充実!」で紹介しています。
関連記事:HubSpotとLINEの接続方法を4つご紹介!顧客管理を効率化しよう
HubSpotデータ連携でよく利用されているアプリ一覧
HubSpotとデータ連携できるアプリでよく利用されているものをピックアップして紹介します。
下記の中に利用しているサービスがあるかを確認してみてください。
広告宣伝
- Facebook Ads
- Google Ads
- LinkedIn Ads
- AdRoll
HubSpotと広告アプリを連携させて活用するなら、こちらの記事「HubSpotの広告連携と測定ツール活用方法!キャンペーン分析のヒント」を参考にしてください。
ABM
- FindFolio
- FORCAS
- LBC
- ウェブフックソナー
データ分析
- Databox
- Hotjar
- Klipfolio
通話
- MiiTel
- CallConnect
- pickupon(ピクポン)
IP電話をHubSpotに連携させてできることは、こちらの記事「HubSpotの電話機能でセールスコールを効率化!連携可能なIP電話も紹介」で紹介しています。
コネクタ連携
- Zapier
- Integromat
- Automate.io
関連記事:HubSpotとAPI連携ができるサービス5選をご紹介!
カスタマーサクセス
- Slack
- Zendesk
カスタマーサポートを支援するアプリであるZendeskに関しては、こちらの記事「HubSpotとZendeskの連携方法とは?メリットや手順を紹介!」を参考にしてください。
eコマース
- Shopify
- Typeform
- Magento
- Google Workspace(G Suite)
- Gmail
- Office 365 for Windows
- Outlook
関連記事:Hubspot導入時に設定必須!「メール連携」で営業効率を劇的に改善
イベントやウェビナー
- Zoom
- GoToWebinar
- EventRegist for HubSpot
見込み客の創出
- WordPress
- Unbounce
- SurveyMonkey
ウェブチャット
- Facebook Messenger
- Accrete SMS
- OneSignal
営業
- Salesforce
- HelloSign
- PandaDoc
SNS
- LINE
動画
- YouTube
- Vimeo
- Wistia
関連記事:YouTube動画はHubSpotでこう活用できる!手順を解説!
HubSpotでデータ連携させるメリット
ここまでHubspotでデータ連携できるアプリを紹介しましたが、ここからはデータ連携させるメリット2点をまとめて解説します。
データを一元管理できる
HubSpotと各種アプリをAPI連携すれば、社内に点在したデータを一元管理できるメリットがあります。通常、リアルタイムで同期されるので、部門間で同一の最新データをビジネスに活用できるでしょう。
データは企業にとって貴重なアセットで、今後ますます重要視されると考えられます。各アプリで管理されたデータを統合することで、意思決定が早くなり、差別化できるようになるでしょう。
業務効率化が実現する
データが一元管理されると、チーム内だけでなく部門間の業務効率化が実現できます。誰もが同じデータを閲覧できるようになり、ミスが減り組織力の向上にもつながるでしょう。
顧客の基本的なデータだけでなく、顧客のウェブサイト上のアクション、メール開封、クリック、滞在時間など詳細データを把握すると、具体的な戦略を練りやすくなります。
HubSpotとのデータ連携は、業務効率化だけでなく収益向上も期待できるといえるでしょう。
HubSpotにアプリを連携してインサイドセールスに活用しよう
HubSpotとデータ連携すると、リードの創出や育成、セグメント化など、インサイドセールスにも活用できます。HubSpotは複数のアプリと連携できるのが特徴なので、自社で使っているアプリを洗い出し、連携するべきか検討することをおすすめします。
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