FORCASとは、株式会社ユーザベースが提供する顧客戦略プラットフォームです。FORCASのプラットフォームではオリジナルの企業データベースが利用でき、顧客データと合わせて分析することで、ABM(アカウントベースドマーケティング)と呼ばれる高い確度の営業戦略を実行できます。
しかし、「ABMについて聞いたことはあるけれど、よくわからない」「FORCASで何ができるか知りたい」という営業やマーケティング担当者も少なくないかもしれません。
そこで本稿では、FORCASの特徴やABM、機能、さらには導入事例を詳しく解説します。
コンテンツ目次
FORCASとは
FORCASは、BtoB事業を実施する企業向けの顧客戦略プラットフォームです。保有する企業情報数は150万社以上で、2021年より株式会社東京商工リサーチによる企業データと連携しています。
FORCASを活用すると、保有データの中から確度の高い潜在顧客リストが作成され、これまでよりも最短距離で商談やクロージングに向けて営業活動を推進できます。
FORCASには機械学習や自然言語処理による豊富なシナリオと、分析アルゴリズムが搭載されており、分析結果はユーザーにとってわかりやすくアクションに移しやすいのが特徴の1つです。
ユーザーがアプローチしたい企業の特徴を「高成長企業」「広告宣伝費が増加傾向にある」といったシナリオに応じてターゲティングすると、アプローチ前に潜在企業を絞り込めます。
<参照>note:B2Bマーケティング領域でExplainable AIを実現する機械学習エンジニア
ABMツールとして活用できる
ABMとはアカウントベースドマーケティングのことで、アプローチ前にデータ分析を実施し、成約確度が高いであろう企業(アカウント)のみに営業リソースを集中させる、新しいマーケティング手法です。
あらかじめ確度の高いターゲットに絞り込めるので、ABMでは営業成果を高められます。
従来はリードベースドマーケティングと呼ばれる、広くリードを集めてそこから商談へとつなげるビジネスモデルが使われており、コストや時間がかかるという問題がありました。しかしABMでは、潜在企業(アカウント)をはじめから可視化し、相手の状況をある程度理解した上でアプローチできるので、成約につながる具体的な手法を打ち出しやすくなります。
従来のマーケティング手法で費やしていたリソースの無駄を減らし、高いROIが見込めるマーケティング手法として、ABMは今注目されているのです。
FORCASの機能とは
ターゲットのニーズを顕在化させ、インサイドセールスや営業部門など多岐に渡って活用できる、FORCASの主な機能を解説します。
150万社の詳細な企業データが取得できる
150万社もの企業データベースから、上場企業はもちろん、詳細な情報の取得が難しい非上場やスタートアップ企業について把握できます。各企業の属性データとしては、以下の内容が含まれています。
- 売上高
- 従業員数
- 法人番号
- ウェブサイト
- 資金調達額 など
業界区分も細かく分けられているため、最新のジャンルでも特定して検索できるのが特徴です。
300種類のシナリオが用意されている
有価証券報告書やコーポレートサイト、求人ページなどから抽出したデータを分析し、300種類ものシナリオを提供しています。ターゲットにしたい潜在顧客の特徴を表したシナリオとして、以下のようなものがあります。
- アジアに進出している
- 広告宣伝費が増加している
- 働き方改革を実行している
- 積極的にIT投資をしている
- 〇〇職を募集している
各資料に掲載された経営課題といった重要なキーワードを、自然言語処理を用いて抽出。特徴をタグ付けすることで、さまざまなシナリオを作成しています。
企業リストが自動分析される
自社がすでに保有している企業リストを活用し、類似した潜在顧客をリストアップする機能もFORCASには搭載されています。
企業リストをアップロードすると属性データから自動解析がスタートし、業界、シナリオ、規模、所在地といった特徴が可視化されるのが特徴です。AIがリストアップした中から、既存顧客との類似度がスコアリングされるため、新規営業アプローチの優先度をつけやすくなります。
SalesforceなどSFAやMAツールと自動連携される
インサイドセールスや営業の進捗管理などで用いられるSFA(営業支援システム)やMA(マーケティングオートメーション)ツールと、自動でAPI連携できます。
2022年3月時点でAPI自動連携ができるツールには、以下が含まれます。
- HubSpot
- Salesforce
- マルケト
- ダイナミクス
連携は簡単に完了でき、MAツールやSFAから営業やマーケティング担当者が同じデータを活用できるので、部門間の協力もスムーズになります。
FORCASの評判は?導入事例を紹介
FORCASはユーザーからどのように評価されているか、3社の導入事例をもとに解説します。
SAPジャパン株式会社
SAPジャパン株式会社は、グローバルソフトウェア企業の日本法人です。これまでは大企業に向けたサービスを展開してきましたが、中規模企業にもアプローチを広げる段階でFORCASを導入しました。
同社ではすでに約4万社に及ぶ企業リストを準備していました。しかし、日本とは市場区分がやや異なる海外のデータベースをもとに作成しているため、セグメントごとの分類に課題がありました。
そこで、効率的なアプローチ法を導き出すためにFORCASのシナリオを活用し、確度の高い企業リストを抽出したところアプローチが効率化され、インサイドセールスの仕方の改善にもつながっています。
ソニーマーケティング株式会社
ソニー商品のマーケティングを担うソニーマーケティング株式会社では、従来の企業リストでは営業活動が非効率的で感覚的なものに陥る点に課題を抱えていました。
そこでFORCASを導入し、データ分析をもとにした企業リストを作成しABMを実行することで、営業やインサイドセールス、マーケティングなど別部門の担当者が共通認識を持てるようになりました。
それは営業アプローチの効率化やアウトバウンド営業の成果につながり、案件の創出数が従来の2倍以上となっています。
アドビ株式会社
数々のソフトウェアを提供するアドビ株式会社のインサイドセールス部門では、顧客情報のネットリサーチに1時間以上かけていました。
しかしFORCAS導入後、約10分に短縮され効率的に有益な情報を提供できるようになっています。成約につながりやすい良質な企業リストや情報を、インサイドセールスから営業チームに渡せるようになったことで、営業先で顧客とのスムーズなコミュニケーションを生み出せるようになりました。
ABMやインサイドセールスに活用できるFindFolioの提供を開始しました!
変化の激しい現代社会において、クロージングまでのリードタイムを短縮し、確実に受注につなげるためにインサイドセールスの効率化やABMの実施は必須となっています。
これまでのように、できるだけ多くのリードを獲得し、そこから育成して商談へと導くリードベースドマーケティングでは、営業でのヒアリングに時間がかかりすぎてしまうことがあります。
そこで今回の記事でお伝えしたように、ABMの実施ができるITツールが重要となるため、弊社から多様な業界で導入しやすいFindFolioの提供を開始しました。FindFolioの特徴は、次のとおりです。
- 特徴1:60万件の法人データ+400万件の企業ニュース情報から分析
- 特徴2:CRMから都度・一括形式での属性情報付与に対応
- 特徴3:2か月ごとに高精度な企業データを収集
FindFolioは、60万件の法人データや400万件の企業ニュースから集めた、潜在顧客の属性情報を取得できます。新たに得られる属性情報はCRMのリード情報に加えることができ、インサイドセールスで活用可能です。
また、主要MAツールやCRMからのデータ提供も実施でき、リード獲得ごとにデータを収集できる「都度形式」や一定量のリストを作成した上で収集する「一括形式」もご利用いただけます。
FindFolioの企業データベースはネットビジネスサポート株式会社からのデータをもとに構築しています。2か月ごとにRPA技術などでデータ収集しているため、最新データに問題なくアクセスでき、インサイドセールスで利用いただけるでしょう。
- 初期費用:0円(リリースキャンペーン限定価格)
- 月額費用:50,000円(情報取得100件/月まで)
- 従量課金:+100円/件
今なら初期費用が0円、月額費用50,000円と始めやすい価格になっています。最低契約期間は3か月で、初月は日割りで請求されます。
FindFolioのウェブページをご覧いただくと、右側にFindFolioが組み込まれたフォームが表示されており、お試しいただけます。資料請求やお問い合わせもお待ちしていますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
FindFolioで営業の確度を高め生産性を向上しよう
「新規顧客の獲得が難しい」「受注まで時間がかかりすぎている」。そんなときはABMの実施を検討する必要があります。ABMを取り入れることで、アプローチ前に潜在顧客の情報を詳細に把握でき、具体的なアプローチ戦略を練ることができるようになるからです。
インサイドセールスの業務精度を高め、セールスチームなど部門間で同一のデータを共有し、営業生産性を向上させるために、適切なITツールの活用が必須です。