HubSpotは、顧客情報を管理するCRM機能を主として、営業、マーケティング、カスタマーサービスなどの効率化や最適化を図ることができるツールです。
しかし、その機能は非常に多岐に渡るため、使いこなせるか心配という方も多いのではないでしょうか。
そのような方は、まずHubSpotの無料版を使ってみることをおすすめします。
この記事では、そのHubSpotの無料版の機能についてわかりやすく解説します。
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コンテンツ目次
HubSpotの料金体系
まずはHubSpotの料金体系について解説します。
HubSpotを有料で利用する場合、料金体系は以下のとおりです。
ソフトウェア | Starter | Professional | Enterprise |
CRM Suite | 1,800円 | 144,000円 | 480,000円 |
Marketing Hub | 1,800円 | 106,800円 | 432,000円 |
Sales Hub | 1,800円 | 12,000円 | 18,000円 |
Service Hub | 1,800円 | 12,000円 | 15,600円 |
Content Hub | 1,800円 | 48,000円 | 144,000円 |
Operations Hub | 1,800円 | 96,000円 | 240,000円 |
コアシートの追加 | 1,800円 | 6,000円 | 9,000円 |
※いずれも月払いの月額費用を掲載
なお、HubSpotの料金について過去に解説している記事もあるので、こちらもあわせてご参照ください。
【解説動画あり】HubSpotの料金はいくら?価格や費用をプランごとに解説
あわせて、料金体系の詳細が知りたい場合はこちらの解説動画もご参照ください。
Starterプランは中小企業向け、Professionalプラン、Enterpriseプランは大企業向けのプランです。
企業規模に応じて最適なプランを選ぶようにしましょう。
HubSpotの無料版で使える機能と使えない機能
ここでは、HubSpotの無料版で使える機能と使えない機能をご紹介します。
HubSpotは以下の図のように、CRM機能・MA機能・SFA機能・CS機能の大きく4つに分かれており、その他の機能も入れて全部で5つに分けて、それぞれご紹介します。
CRM機能の場合
コンタクトデータベース機能
HubSpotでは、100万件のコンタクト管理ができるデータベースを無料で利用できます。
営業やマーケティングだけでなく、採用活動などにも活用可能です。
コンタクトの属性情報(プロパティと呼ぶ)も、10件まではカスタマイズで追加することができます。
なお、HubSpotでのコンタクト管理については、下記記事でも詳しく解説しています。
HubSpotで顧客管理できる?各機能でできることや使い方を徹底解説!
広告の管理機能
HubSpotはFacebook、Google、LinkedInなどの広告アカウントと連携し、新規広告の作成やオンオフの切り替え、コンバージョン率の高い広告の特定などが無料で行えます。
しかし、無料版ではシンプルなウェブサイトオーディエンスのみです。
高度なウェブサイトオーディエンスを利用するには、有料版への切り替えが必要です。
ちなみに、ウェブサイトオーディエンスとは、HubSpotと連携する自社Webサイトに訪問したことがあるユーザーのことです。
ウェブサイトオーディエンスをターゲットにして、Facebook、Google、LinkedInの各種広告を配信することが可能です。
なお、HubSpotでの広告連携については、下記の記事や動画で詳しく解説しています。
HubSpotの広告連携と測定ツール活用方法!Google広告からFacebook広告、LinkedIn広告まで
MTG設定機能
HubSpotは、Googleカレンダー、Outlook、Office365などと連携することで、自分やチームメンバーの空いている日時を自動的に認識し、ミーティングの調整を行うことも可能です。
スケジュール調整のために何度もEメールのやりとりをする必要がなくなるため、非常に便利な機能ですね。
無料版ではミーティングリンクの作成は1件しかできませんが、有料版であれば最大1,000件まで作成可能です。
なお、HubSpotで作成したミーティングリンクは多くのシーンで活用できる便利な機能です。
詳しくは下記記事をご参照ください。
HubSpotで作成したミーティングリンクの活用法!Webに埋め込んで商談化率アップ
MA機能(Marketing Hub)の場合
LP、フォーム作成機能
HubSpotを利用すれば、LP(ランディングページ)やWebフォームを作成できます。
回答形式はドロップダウンやチェックボックスなど、10種類のタイプから選べる一方で、それ以上のカスタマイズをするためには有料版への切り替えが必要となります。
また、無料版はWebフォームにHubSpotのロゴが表示されるため、このロゴを取り除くためにも有料版への切り替えが必要です。
なお、無料プランでの具体的な作成方法は、下記で詳しく解説しています。
HubSpotのフォームを作成・埋め込みする方法を解説!無料プランでも利用できる
Eメールマーケティング機能
メルマガの作成や配信といったEメールマーケティングを行う機能も、HubSpotには備わっています。
無料版では1ヶ月あたりのEメールの送信件数は2,000件までで、HubSpotのロゴありとなっており、上限解放やロゴを消去するためには有料版への切り替えが必要となります。
また、メールの開封やURLのクリックなど顧客の行動に応じて設定したメールを送信するシナリオメールの利用なども、有料版のみの機能となっています。
具体的な作成方法やシナリオの設定方法については、下記をご参照ください。
便利なHubSpotのステップメールとは?設定方法、シナリオ設定などのポイントを解説
SFA機能(Sales Hub)の場合
取引管理機能
HubSpotでは、取引の進捗状況や成約の確度を設定することで、取引をフェーズごとに管理するパイプラインを作成できます。
この機能により、進捗状況や予測収益を視覚的に把握することができます。
取引のフェーズが変われば、ドラッグアンドドロップで簡単にステージを変更することができるのも、この機能の魅力です。
無料版でも取引パイプラインを作成できますが、複数作成するには有料版(Starterプラン)への切り替えが必要となります。
なお、有料版と無料版の違いについては、下記記事でも詳しく解説しています。
HubSpot SalesHubの有料ユーザーと無料ユーザーの違いとは?どちらを使うべきかプラン選びのポイントを解説!
見積作成機能
HubSpotでは、顧客情報や商談内容を引用し、これらの情報を自動的に入力して見積書を作成することも可能です。
記入ミスなどのヒューマンエラーを減らすことができるため、業務の効率化に繋がります。
見積書のデザインや項目の変更など、カスタマイズも可能です。
しかし、有効期限の自動設定機能がなく、この機能を利用するためには有料版へ変更しなくてはなりません。
なお、HubSpotの見積もり機能の魅力については下記記事で紹介しています。
HubSpotの見積もり機能を使うべき理由を解説!課題や解決策も
ドキュメント管理機能
HubSpotでは、プレゼン資料や製品情報といったドキュメントを一元管理することが可能です。
送付した資料の閲覧状況をリサーチする機能が搭載されているため、どの顧客にアプローチすべきか予め把握することができます。
無料版ではHubSpotにアップロードできるドキュメントは5件までとなっています。
ドキュメント機能の具体的な使い方は、下記をご参照ください。
HubSpotなら閲覧状況も可視化!セールスドキュメント機能で資料送付をしてみよう
CS機能(Service Hub)の場合
チケット管理機能
HubSpotでは、顧客からの問い合わせを指す「チケット」を管理することもできます。
問い合わせがHubSpotに一元管理されるため、カスタマーサポートの対応漏れなどのトラブルを防ぐことができます。
有料版では、チケットの管理に加えて、頻発する問題に対しての自動応答やアクションを設定することも可能です。
また、問い合わせへの対応に対する満足度も確認できるため、カスタマーサービスの向上にも繋げることができます。
チケット機能の活用方法は下記でも詳しく解説しています。
HubSpotでのタスク管理で業務を効率化!実践方法や使い方を解説
チャットボット機能
HubSpotには、Webサイトに埋め込み可能なチャットボットを作成する機能も備わっています。
チャットボットが予め設定したメッセージを伝えることで、Webサイトを訪れたユーザーとコンタクトを図ることができます。
Webサイトの埋め込みは無料版でできますが、フィードバックアンケートの実施や条件分岐などのカスタマイズは有料版でないと利用できません。
なお下記記事では、チャットボットの活用事例をご紹介しています。
HubSpotのチャットボットを活用!事例で学ぶ顧客コミュニケーションの改善方法
レポート作成機能
HubSpotでは、蓄積されたデータを基に、マーケティング、セールス、カスタマーサクセスそれぞれの分野に対するレポートを作成可能です。
HubSpot上には、取引の進捗状況やカスタマーサポートの対応内容など、さまざまなデータが蓄積されています。
そのため、業務改善や利益の最大化に繋がる効果的なレポートを作成できるのです。
無料版でも基本的なレポート作成は可能ですが、より高度なレポート作成のためには有料版への切り替えが必要となります。
その他機能
名刺管理機能
HubSpotが提供している名刺スキャナーアプリを利用し、HubSpot上に名刺情報を数秒で保存し、管理ができます。
これにより名刺の情報の入力や管理などの手間を大幅に削減することが可能です。
アプリ連携機能
広告の管理機能やMTG設定機能でもご紹介したように、HubSpotはさまざまなアプリと連携可能です。
SalesforceやWhatsAppなど一部アプリと連携はできませんが、無料版でもFacebookやOutlookなど多数のアプリと連携できます。
連携できる具体的なツールは下記をご確認ください。
HubSpotと連携できるツール20選!メールや会計ソフト、カレンダーなど
タスク管理機能
HubSpotにはタスク作成や期限設定などの管理機能も搭載されています。
タスクはそれぞれの担当者に割り当てられるため、各々が今すべきことを明確にでき、業務の効率化につながります。
Webサイト作成機能
HubSpotには、ドラッグアンドドロップで直感的にWebサイトを作成できる機能も備わっています。
無料版でも何百種類もあるデザインの中から、オリジナルのWebサイトを作成できるのです。
有料版では、追加でWebサイトページを作成することが可能です。
具体的な機能は下記で解説しています。
HubSpotでWebサイトが制作できる!Content Hub(旧CMS Hub)の特徴や機能をわかりやすく解説!
モバイルアプリ機能
HubSpotはモバイルアプリ版があり、外出先でもタスク管理や顧客情報の確認などを行うことができます。
ご覧の通り、HubSpotは無料版でもできることが多く、ビジネスで十分に活用できます!
次にHubSpotの無料版の活用例をご紹介します。
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HubSpotの無料版の活用例
HubSpotの無料版は、実際にはどのような用途で活用できるのでしょうか?
今回は3つの活用例をご紹介します。
企業や担当者情報データベースの作成
HubSpot無料版のコンタクトデータベース機能を用いて、企業や担当者情報のデータベースが作成できます。
企業の売上や従業員規模、担当者との過去のやりとりや購買履歴などの情報を、HubSpot無料版で網羅できるのです。
これらの情報を活用すれば、効率的な営業やマーケティングを行うことが可能となります。
ドキュメントの管理
HubSpot無料版のドキュメント管理機能を用いて、商品やマーケティングに関するドキュメントを一元管理することができます。
商品情報やプレゼンテーションなどの保存先がバラバラだと、情報の共有が難しく業務が煩雑になってしまいます。
HubSpot無料版でドキュメントを管理することで、このような事態を防ぎ、業務の効率化を測ることができるのです。
リード創出
リードとは見込み客を意味し、将来的に商品やサービスを購買する可能性のある顧客のことを指します。
HubSpot無料版のLP、フォーム作成機能やチャットボット機能、Eメールマーケティング機能を活用すれば、リードを効率的に創出できます。
リードを創出するためには、まずアプローチのためにEメールアドレスなどの情報を入手するのが重要です。
これらの情報はHubSpotで作成したLPやフォーム、チャットボットを通じて入手していくことができます。
そして、入手したEメールアドレスに対して、シナリオを組んでコンテンツを配信していくことで、商品やサービスへの見込み顧客の興味関心が高まっていくことが期待できます。
無料版の利用にあたっての注意点
HubSpotは無料版であっても多数の機能があり、営業やマーケティングに大いに活用できます。
しかし、利用にあたって注意しておきたい点もいくつかありますので、ご紹介します。
各種機能の制限
多くの機能が利用できる無料版ですが、各種機能に制限があります。
代表的なものを以下にまとめましたので、参考にしてください。
機能名 | 無料版 | 有料版 |
広告管理機能 | シンプルなウェブサイトオーディエンスのみ | 高度なウェブサイトオーディエンスも利用可能 |
MTG設定機能 | ミーティングリンクは1件まで | ミーティングリンクは最大1,000件 |
フォーム作成機能 | HubSpotのロゴ表示あり | HubSpotのロゴ表示なし |
メールマーケティング機能 | ・送信上限が2,000件/月 ・シナリオを組めない | ・制限なし ・シナリオを組める |
取引管理機能 | 取引パイプラインは1件まで | 2件以上の取引パイプラインを作成可能 |
ドキュメント管理機能 | ドキュメントのアップロードは5件まで | ドキュメントのアップロードは最大5,000件 |
チケット管理機能 | 自動化ができない | 自動化できる |
Eメールへのロゴの付与
Eメールマーケティング機能の紹介でも触れたように、無料版ではEメールにHubSpotのロゴが付与されてしまいます。
Eメールはリード創出のために重要であり、それに他社のロゴが付与されているのは顧客からよい印象を持たれません。
また、顧客がHubSpotからのEメールと誤認してしまう可能性もあります。
このような事態を防ぎたい場合は、有料版への切り替えを検討した方が良いでしょう。
まずは操作感に慣れたいという方には、無料版から始めるのをおすすめしています。
しかし、顧客からの印象に関わるため、EメールやLP、フォームにロゴが付与されることはあらかじめ知っておいた方がよいですね。
HubSpotの無料版のサインアップ方法
多くの機能が搭載されているHubSpot無料版ですが、サインアップ方法はシンプルです。
まずはHubSpotのアカウントを作成するため、こちらの作成ページにアクセスしてください。
アクセスするとこちらのページが開きます。
任意のEメールアドレスを入力して「Eメールを確認」をクリックすると、入力したEメールアドレスに確認コードが届きます。
確認コードを入力すると、パスワードや名前の入力画面などが表示されます。
そのほか、企業名や役職名などを入力するとアカウントの作成が完了します。
アカウントの作成が完了すれば、すぐにHubSpotを利用できるようになります。
アカウントを作成するだけなので、HubSpot無料版のサインアップは2〜3分で完了します。
HubSpotの無料版を使ってみよう
ここまで、HubSpotの無料版でできることや、使用時の注意点などをご紹介しました。
基本的なCRM機能やEメールマーケティング、ドキュメント管理、チャットボットの作成など、無料版でも十分と言えるほど多くの機能が搭載されていることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
その一方で、Eメールのロゴが消せなかったり、アップロードできるドキュメントが5件までだったりと不便な点もあります。
そのため、まずは無料版から始めてみて、慣れてきて不便さを感じる機能があれば、有料版にアップグレードするのが賢明でしょう。
アカウントを作成すればすぐに利用できるので、ご興味のある方はHubSpotの無料版を今すぐ使ってみましょう!
なお、HubSpotの操作方法などに疑問があれば、下記の無料相談会にご参加ください。
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