
営業活動のKPIを達成するためにHubSpotをどのように活用していくかに思い悩む方は多いでしょう。
コンバージョン率の高い施策を実行していくには、現状の営業活動のどこに問題があるか明確にすることが重要です。
そこで本記事では、セールスアナリティクスの機能の一つである取引ファネル分析を使用し、現状把握から改善策につなげていく方法を解説します。
この記事を読めば、HubSpotでファネル分析をする方法が分かり、営業活動を改善する糸口が見つかるでしょう。
弊社はHubSpotの正規パートナーです。
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コンテンツ目次
そもそもファネルとは?

ファネルとは英語で「漏斗(じょうご)」を意味する言葉です。
マーケティング業界では、製品やサービスを認知してから購入するまでに、顧客がだんだん絞り込まれていく様子を表現するために用いられています。
ファネルには以下の3種類があります。
- 購買ファネル:購入までのプロセス
- インフルエンスファネル:購入後のプロセス
- デュアルファネル:購買ファネルとインフルエンスファネルを合わせたもの
営業活動には購買ファネルを用いて施策を検討していきます。
営業活動におけるファネル分析の重要性とは?

購買ファネルの各ステージは以下の6つで成り立ち、上から順に顧客が移動していきます。
- 認知
- 興味・関心
- 検索:商品やサービスを理解しようと検索する
- 比較
- 検討
- 購入
ファネル分析では、各ステージにいる顧客の数や次のステージへの移行率が可視化されるため、顧客が今どのような状態で商品やサービスを見ているのかを把握可能です。
そのため、適切なタイミングで欲しい情報を提供でき、良好な関係を築いていけます。
さらにファネル分析を活用することで、各ステージでコンバージョンに至る顧客の行動や離脱した顧客の振る舞いを分析できます。
分析結果を現在の施策にフィードバックすることで、より精度の高い施策へと改善していけるでしょう。
このように、ファネル分析を実践することにより顧客への理解が深まる上に、営業活動の課題も抽出できるため、改善すべき施策の優先順位が明確になります。
HubSpotのセールスアナリティクスの取引ファネルとは?

HubSpotのセールスアナリティクスにある取引ファネルをクリックすると、以下のことが一目で分かるようになっています。
- 設定されている取引ステージ
- 各取引ステージの件数
- 次のステージへのコンバージョン率
- 累計のコンバージョン率:最初のステージからそのステージにたどり着く顧客の数

なお、無料版では上から一つずつ順番に移動した場合にしか数が反映されない点に注意しましょう。
さらに、各ステージの件数をクリックすると、取引一覧が開き、以下のことが確認できます。
- クローズ日
- 取引ステージ
- パイプライン名
- 取引の金額

遅れている取引や保留状態になっている取引が一目で分かるため、営業活動の管理や重要案件のフォローにも役立てていけます。
セールスアナリティクスの取引ファネルで分かる4つのこと

HubSpotでセールスアナリティクスの取引ファネルを選択すると、各ステージの顧客数や移行率をすぐに確認できます。
可視化されたデータから分かることを解説していきます。
顧客が離脱しているポイント
各ステージの移行率が可視化されることで、顧客が離脱しやすいポイントを把握できます。
特定のステージの移行率が他と比べて低い場合、そのステージでは顧客に求められている情報を提供できていません。つまり、そのステージにおける施策を見直す必要があります。
顧客の離脱しやすいポイントの改善は成約率に大きく影響するため、最優先で改善していきましょう。
成約に至った顧客の属性や行動
成約に至った取引を一覧にすることで、コンバージョンしやすい顧客の属性や行動の共通点が分かります。
BtoBであれば、以下のような項目で優良顧客の共通点が分かるかもしれません。
- 業種
- 企業規模
- 売上高
- 担当者の年齢
- 担当者の所属部署
BtoCであれば、以下のような項目が参考になるでしょう。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 家族構成
- 居住地域
他にも、Webサイトでの行動履歴やコンテンツの利用状況などもHubSpotで確認できます。
関連記事:HubSpotのスコアリングとは?5つのできることや活用例・注意点を紹介
進捗が滞っている取引ステージ
各ステージの取引数が視覚で分かるため、特定のステージの棒グラフが長い場合は、多くの取引が保留になっていることが分かります。
滞留している顧客には、その原因を取り除くような施策が必要です。
たとえば、商談を持ちかけたものの、返答が保留になっている顧客が多いのであれば、商談の日程調整がしやすいツールを導入してみるといった対策を立てることができます。
このように、ささいなことでも顧客が行動しにくい原因になる可能性があります。
顧客がスムーズに次のステップに移行できるように、HubSpotを有効活用していきましょう。
関連記事:【2022年7月最新】アポイント調整にかかる時間が今までの半分!?HubSpotのミーティングリンクとは?アップデート情報もあり!
休止している取引
取引ファネルで表示された各ステージをクリックすると、取引の一覧が開きます。
並び替えできる項目の一つにクローズ日があるので、特定のステージのなかで進捗が遅れている案件を抽出できます。
休止状態になっている取引が多いようであれば、製品やサービスを利用するメリットやお役立ち情報を提供して掘り起こしをしていきましょう。
具体的な施策として、失注後もステップメールの配信などで顧客との関係を維持し、再度新しいアクションが起こるまで待つ方法があります。
新しいアクションを見逃さないためにも、HubSpotのワークフローを活用して自動通知が届くように設定しておきましょう。
関連記事:事例で学ぶ!HubSpotワークフローでできること&作成手順ガイド
セールアナリティクスの取引ファネルを使うメリット5つ

HubSpotのセールスアナリティクスで取引ファネルを活用するメリットを解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう
失注取引の原因が分かる
セールスアナリティクスの取引ファネルでは、フィルター機能で失注した取引だけを抽出できます。
表示方法:「上のタブで任意のステージを選択」→「フィルターを追加」→「検索窓に取引ステージと入力」→「次のいずれかに該当するのプルダウンを開く」→「失注のステージを選択」→「フィルターを適用」

失注した顧客はどこで離脱しているのか、離脱する取引が多いステージはどこなのかを知ることが可能です。
さらにHubSpotに記録された情報から、コンタクトを取った回数、送ったEメールへの反応などを分析することで、原因を絞り込んでいきます。
なお、よくある失注の原因は以下の通りです。
- 商品やサービスが顧客の求める仕様を満足できなかった
- 掲示価格が顧客のコストと合わなかった
- 競合に流れてしまった
- 顧客が予算を取れなかった
自社が原因で失注した場合、チームに分析結果を共有することで同じ失敗を繰り返さずにすみます。
失注する原因が顧客起因である場合は、過去と同じ兆候が見られる時点で撤退を決断することも可能です。
このように、取引ファネルを活用し、失注取引の原因を抽出することで営業活動を効率良く改善していけます。
原因を抽出した後の対策の検討には、こちらの記事「商談には4種類ある!各ステージについて詳しく解説!」がおすすめです。
リソースの配分を最適化できる
セールスアナリティクスの取引ファネルで各ステージの状態が可視化されれば、リソースをかけるべき部分が明確になります。
顧客が離脱しやすいステージであれば、施策の見直しにリソースを集中させることで成約率の改善につなげられるでしょう。
また、各取引の顧客情報を分析して、コンバージョンの見込みがある顧客に優先して担当者を振り分けていくことも可能です。
営業チームのリソースには限りがあるので、取引ファネルを活用して業務を効率化していきましょう。
なお、顧客の選別には、HubSpotのスコアリング機能がおすすめです。
スコアリング機能を詳しく知りたい方はこちらの記事「HubSpotのスコアリングとは?5つのできることや活用例・注意点を紹介」を参考にしてみてください。
進捗遅れの取引に適切なフォローができる
セールスアナリティクスの取引ファネルを使えば、各ステージにおける進捗遅れの取引を簡単に把握できます。
さらに、取引の詳細情報にも2クリックでアクセスできるので、担当者の対応で不足していることや顧客の反応が正確に分かります。
進捗が遅れている原因をデータで判断できるため、適切なフォローが可能になるでしょう。
また、担当者に案件に関する説明を要求する必要がないため、業務の効率化が図れるだけでなく、伝達ミスも防げるというメリットもあります。
このように、HubSpotの取引ファネルを活用することで、進捗に遅れが発生しても適切にリカバリーしていけます。
なお、HubSpotで進捗状況を管理する方法は他にもあります。こちらの記事「Hubspotのセールスアナリティクス機能とは?使い方を解説」を参考に目的に合う方法を検討してみてください。
売上額を予想できる
セールスアナリティクスの取引ファネルを活用して売上額を予想することも可能です。
アプローチする顧客の数に累計のコンバージョン率をかけることで、成約に至る顧客数を予測できます。
さらに、成約見込みの顧客数に平均の受注金額をかけることで、予想売上額を導き出せます。
データに基づいた予測をすることで、現実的な目標を設定することも可能です。
なお、売上予測には、HubSpotのフォーキャスト機能を用いる手段もあります。
こちらの記事「HubSpotを活用したフォーキャストとは?売上予測の精度を上げよう」で解説している方法を組み合わせることで、売上予測の精度を向上させていきましょう。
レポート作成時間を短縮できる
HubSpotのセールスアナリティクスを使えば、ファネルを簡単に可視化できるため、レポート作成に費やす時間を短縮できます。
現在スプレッドシートで管理しているのであれば、HubSpotに切り替えることで、膨大なデータ入力や計算式の入力、記入ミスのチェックから解放されるでしょう。
成約率を上げるために注力すべきポイントは、分析したデータを基に適切な改善策を検討することです。
データの入力や分析にかかる時間をツールで短縮して、改善策の検討に時間をかけていきましょう。
なお、チーム内で情報共有をスムーズに行うには、HubSpotのダッシュボード機能がおすすめです。
こちらの記事「HubSpotのダッシュボード機能とは?表示可能なレポートやダッシュボード作成手順についても!」を参考に情報共有を効率化していきましょう。
セールスアナリティクスの取引ファネル活用のポイント

セールスアナリティクスの取引ファネルを有効に活用していくためのポイントを解説します。
取引ファネルでの分析を成約率の改善に役立てていくため、ぜひ参考にしてください。
ステージの条件を正しく設定する
ファネルを有効に活用していくには、各ステージのニーズやコンバージョンの条件を正しく設定することが重要です。
ニーズや次のステージに移行する条件を明確にするには、ターゲットをより詳細に絞り込んだペルソナ設定が必要になります。
具体的には以下の要素を設定して、ペルソナ像を明確にします。
- 年齢
- 性別
- 住所
- 家族構成
- 職業
- 年収
- 情報収集のツール
- 抱えている悩み
ペルソナを設定したら、必要とされる情報やステージを移行するときのアクションを想定し、ステージを設定していきましょう。
移行率だけでなく取引件数も確認する
ファネル分析では営業活動の確度を示すステージの移行率に目が行きがちです。
しかし、移行率が高くても取引数が目標に達していなければ、KPIが未達になってしまいます。
自分たちの施策の確度も大事ですが、成約数を達成するには一定数以上の顧客にアプローチする必要があることを忘れないようにしましょう。
なお、目標の成約数を達成するために何件の顧客にアプローチすべきかは、取引ファネル内の「累計のコンバージョン率」を使って逆算できます。
たとえば、成約の目標が10件で、累計のコンバージョン率が10%なら、100人の顧客にアプローチする必要があることが分かります。
HubSpotのセールスアナリティクスの取引ファネル分析を活用して営業力を強化しよう

HubSpotのセールスアナリティクスの取引ファネル分析は、営業活動の現状を知るために有効なツールです。
顧客の行動を可視化することで、ステージごとに行っている施策の問題点を抽出できます。
さらに、フィルター機能で失注した取引のみを表示し、HubSpotに記録されているやり取りの履歴から原因を分析することも可能です。
ぜひ、本記事を参考にHubSpotを活用したファネル分析に取り組み、営業活動の改善に役立ててみてください。
なお、弊社FLUEDではHubSpotの活用に関する無料の相談会を実施しております。HubSpotのファネル分析についてサポートを受けたい方は、ぜひご活用ください。
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