多くの企業で「フォーキャスト」の活用が広まっています。フォーキャストを出すと、将来の状況を予測できるため、業績の目標達成までの見通しを立てやすくなります。
また会社の経営戦略においても、フォーキャストを重要と捉えている企業も少なくありません。フォーキャストを活用すると、早い段階から目標と現状のギャップを埋められるからです。
フォーキャストをもとに予実管理や余財管理、売上予測の精度を上げると、より企業成長に貢献できる経営戦略をたてられます。
本記事では、フォーキャストが企業の中で果たす役割を解説。また効果的にフォーキャストを行なっていくためのツールとして、「HubSpot」の活用方法も説明します。
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コンテンツ目次
営業におけるフォーキャスト・売上予測とは
フォーキャストとは「予想・予測・見込み」と訳されます。営業活動においては「売上予測・受注見込み」など、自社の業績目標を指します。
現状からフォーキャストを導くと、企業が四半期ごとに設定する目標達成の可否を予測可能です。
企業は過去の実績や現在の売上状況、今後の受注予測などをベースに経営戦略や営業戦略を練ります。そのためフォーキャストによる売上予測は、自社の将来を見極めるために、非常に重要です。
未来の売上を予測するためには、現状を正しく理解する必要があります。そのためにも、まずは商談のフェーズがどの段階にあるのかを把握しましょう。
たとえば見込み客に課題を尋ねているフェーズなのか、顧客に商品やサービスのメリットを伝え、検討を促すフェーズに入っているのかなどを把握する必要があるのです。
自社の業績目標を達成するために、「顧客との関係構築」や「顧客との商談にコミットする」など、さまざまな営業活動を行います。営業活動で得られた客観的なデータと担当営業の主観による意見を分析すると、正確なフォーキャストにつながります。
精度の高いフォーキャストを出せる企業は、実現可能性の高い経営戦略を練れるため、より大きな成長につながるでしょう。
フォーキャストの具体的な考え方
フォーキャストの精度を高めるためには、複数の視点から予測を立てる必要があります。本章ではフォーキャストの具体的な考え方について解説します。
クローズ日、金額、確度で考える
フォーキャストでは、まずはクローズ日を正確に把握することが重要です。
クローズ日とは、契約か失注が判明する予定日。さらにクローズ日と期待値の2軸で考えると、売上を予測しやすくなります。
期待値とは案件の売上に、受注できる確率をかけた値で、確度とも呼ばれます。たとえば100万円の案件について期待値を計算すると、次のとおりです。
- 80%の確率で受注できる場合の期待値:100万円×0.8=80万円
- 30%の確率で受注できる場合の期待値:100万円×0.3=30万円
フォーキャストは、以上の期待値をクローズ日で月ごとに並べて作成します。
案件ごとのランク付け
フォーキャストの精度を高めるには、営業担当者のヨミをA、B、Cなどでランク付けするのがおすすめです。
なぜならランク付けをすると、担当者ごとの期待値に対する認識のズレを減らせるから。営業担当一人ひとりが、正確なフォーキャストを出せるようにすることが大切です。
営業担当者のヨミをランク付けする手法は、株式会社リクルートで実践されていたそうです。リクルートでは、ほぼ受注が入る場合にはAヨミ、50%くらいの確率で受注できる場合をBヨミ、20%くらいであればCヨミと自己申告するシステムが採用されていました。
リクルートの営業力の高さには、定評があります。トップ企業が実践するフォーキャストを参考にしてみてはいかがでしょうか。
具体的なシミュレーション
具体的には下記の案件ランクの定義をもとに、フォーキャストを出して、売上をシュミレーションします。
まず顧客の商品やサービスに対する認識の度合いや商談でどれくらい合意が進んでいるのかなどの情報をもとに、A~Dでランク付けを行います。さらに各ランクに応じて期待値を設定。
期待値から逆算すると、契約1件を取るために必要な案件(タマ)の数が割り出せます。たとえば、Dランクの場合は期待値が10%であるため、1件の契約を取るためには10個の案件を獲得する必要があると予想できます。
なお備考欄には、さらに詳細な案件についての定義が記載されています。営業のメンバー間で認識のズレを減らすためにも、定義について具体的に伝えるこも大切です。
詳細な定義付けを共有すると、正確なフォーキャストで売上予測の精度向上につながるのです。
HubSpot での活用イメージ
HubSpotを利用すると、精度の高いフォーキャストを出すために必要な情報を可視化できます。HubSpotを活用した営業管理のイメージは下記のとおりです。
HubSpotの営業管理システムにはフォーキャストに必要なクローズ日や受注金額、期待値(確度)を記入できます。
またHubSpotは「パイプライン」と呼ばれる顧客ステージ管理機能を備えています。案件はこの「パイプライン」上に一覧で表示されるため、営業活動や商談がどのフェーズまで進行しているのかも一目瞭然です。
フォーキャストに欠かせない要素を分析しやすいため、精度の高い売上予測が可能。売上予測をもとに、売上目標の達成に向けたプランニングが組みやすくなります。
さらに下記のようにグラフ化して表示できるため、売上について目標と現状の差額を容易に把握できます。
弊社FLUED代表の松永は、株式会社ネットショップ支援室代表の山本氏と共著で『業務効率化からはじめるBtoB営業DX』を出版しました。ここで紹介した営業管理の手法が書籍にも記されていますので、どうぞご覧ください。
フォーキャストの精度を高めるには
フォーキャストの精度を高めるためには、下記の3点を意識してみてください。
- 営業実績の積み上げ
- 過去の実績の傾向を見極める
- ツールの活用
営業実績の積み上げ
営業実績が多いと予測に必要な情報が蓄積されるため、フォーキャストの精度は向上します。たとえば次のような営業実績が、フォーキャストの精度向上につながります。
- 商談
- メールの送付
- 電話でのアプローチ
以上のように顧客との接点が増えると、期待値やランク付けの定義がより具体的になります。営業メンバー間の認識のズレや、期待と着地点の解離がなくなり、より精度の高い売上分析・売上予測が可能になるでしょう。
過去の実績の傾向を見極める
フォーキャストの精度を高めるには、過去の実績傾向をもとにした分析も大切です。たとえば今年度と昨年度の実績を比較すると、より精度の高いフォーキャストを出せます。
比較する際は、前年同時期で比較する必要があります。過去の実績について傾向を見極めると、より正確なフォーキャストを行えますので、ぜひ実践してみてください。
ツールの活用
フォーキャストの精度を高めるには、ツールの活用も有効です。たとえば、HubSpotなどのツールを使うと、フォーキャストに必要なデータが蓄積されます。
蓄積された営業担当者の経験や主観的な意見などをデータ化して、期待値や確度などの客観的な指標を設定すると、売上予測を営業担当者のヤマカンに頼らずに済みます。
またツールを活用すると、売上予測をグラフ化してチーム全体で共有できますので、早めに目標と現状のギャップに気づき、経営や営業戦略の修正を図れます。
売上予測の精度を向上させ、そのデータを営業戦略に活かして行きたい場合は、ツールの活用もおすすめです。
ツールを導入してフォーキャストの精度を上げる
フォーキャストを取り入れると、目標と現状のギャップを早期に発見でき、営業や経営戦略の立て直しを図れます。
正確に目標と現状のギャップを把握するためにも、精度の高いフォーキャストが求められるのです。
HubSpotを利用すると、案件のランク付けをして期待値を求めるために必要な情報を整理できます。営業担当者の経験や直感などの情報を整理してパターン化すると、より正確な期待値を設定でき、売上予測の精度も向上するでしょう。
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