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HubSpotのBreezeデータエージェントで「エリア/従業員規模ごとに担当営業のアサインを自動化」してみた

2026.03.31

2026.03.31

HubSpot

「問い合わせが来るたびに会社情報を調べて、営業担当を割り当てるのが手間…」
「でもフォーム項目は増やしたくないし、できれば自動化したい…」

そんなお悩みはありませんか?

HubSpotのAI機能「Breezeデータエージェント」を活用すると、会社名やドメインをもとに企業情報を自動で調査し、所在地や従業員規模をCRMに反映できます。さらにワークフローと組み合わせることで、営業担当の割り当てまで自動化できます。

今回は、実際にBreezeデータエージェントを使って、エリアや企業規模に応じた営業アサインを自動化してみました。テスト結果や使用したプロンプト、ワークフローの作り方、運用のポイントまでまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

「AIで作業を自動化できないかな…」そんなお悩みを、よくお客様からお伺いします。
今回は、Breezeデータエージェントを使って実際に業務を自動化してみました。設定方法や仕組みをまとめているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

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HubSpotのBreezeデータエージェントで「エリア/従業員規模ごとの営業アサイン自動化」ができる

顧客のエリアや企業規模に応じて営業担当者を割り振る場合、フォームで所在地や従業員数を顧客に入力してもらうか、自社で手動で調べる作業が必要です。フォーム項目を増やすと入力の負担が増え、CVR(コンバージョン率)が下がる恐れがあります。

一方、企業情報を手動で調査する運用では、リードが増えるほど工数が大きくなりがちです。 

こうした課題を解決できるのが、HubSpotのAI機能「Breezeデータエージェント」です。会社名やドメインをもとに企業情報を自動で調査し、所在地や従業員数をCRMに反映できます。

さらにワークフローと組み合わせることで、「フォーム送信→企業情報の取得→営業アサイン」までを自動化が可能です。手作業を削減しながら対応スピードと精度を高められます。

「Breezeデータエージェント」については、以下の記事で詳しく説明しています。

>>HubSpotでAIを活用する方法を解説|Breezeの主要機能と外部AIツールの連携

Breezeエージェントを使ってエリア/従業員規模ごとの営業アサインを自動化する手順

Breezeエージェントを使ってエリア/従業員規模ごとの営業アサインを自動化する手順は以下の通りです。

  • Step1. 「会社」オブジェクトにスマートプロパティを準備する
  • Step2. スマートプロパティの指示プロンプトを設定する
  • Step3. ワークフローを構築する
  • Step4. エリアごと・従業員規模ごとの分岐と担当者アサインを設定する

それぞれの手順を詳しく見ていきましょう。

Step1. 「会社」オブジェクトにスマートプロパティを準備する

営業アサインの判定の土台となる、スマートプロパティを「会社」オブジェクトに用意します。スマートプロパティは、AIを活用して会社やコンタクトの情報を自動取得・補完し、CRM上のデータを最新の状態に更新できる機能です。

今回用意するのは「都道府県」と「従業員規模」の2つのプロパティです。いずれもドロップダウン形式で選択肢を設定しておきます。自由入力にすると表記ゆれが発生しやすく、後続のワークフロー分岐が正しく動作しない可能性があるためです。

「会社」オブジェクトのスマートプロパティでは、データ取得のソースとして「ウェブ調査」を選択できます。「ウェブ調査」は会社名やドメインをもとに公開情報を調査して判定する仕組みです。そのため、今回のように企業情報を自動取得して営業アサインに活用する用途と相性の良い設定です。

Step2. スマートプロパティの指示プロンプトを設定する

スマートプロパティを作成したら、それぞれのプロパティに対してAIへの指示となるプロンプトを設定します。

都道府県の判定プロンプト

「都道府県」プロパティには、以下のプロンプトを設定しました。

会社名およびドメインをもとに外部の公開情報を調査し、日本国内の会社である場合のみ本社所在地の都道府県を特定してください。

条件:
・日本法人であることが確認できる場合のみ判定する
・「本社所在地」「本社」「本店」「会社概要」に紐づく住所表記のみを有効とする
・サービス情報、問い合わせ先、利用企業情報、利用規約上の所在地等は会社所在地として扱わない
・複数拠点がある場合は本社所在地を優先する
・上記条件を満たさない場合は必ず「不明」を選ぶ
・出力は指定された選択肢の中から1つのみ

【出力制約】
・出力は必ず以下の選択肢のいずれか1つのみ(説明文は禁止)
北海道, 青森県, 岩手県, 宮城県, 秋田県, 山形県, 福島県,
茨城県, 栃木県, 群馬県, 埼玉県, 千葉県, 東京都, 神奈川県,
新潟県, 富山県, 石川県, 福井県, 山梨県, 長野県,
岐阜県, 静岡県, 愛知県, 三重県,
滋賀県, 京都府, 大阪府, 兵庫県, 奈良県, 和歌山県,
鳥取県, 島根県, 岡山県, 広島県, 山口県,
徳島県, 香川県, 愛媛県, 高知県,
福岡県, 佐賀県, 長崎県, 熊本県, 大分県, 宮崎県, 鹿児島県,
沖縄県, 不明

プロンプト設計では、入力情報として「会社名」と「ドメイン」を指定しています。スマートプロパティのデータソースとして「ウェブ調査」を利用することで、AIが公開情報を調べて所在地を判定する仕組みです。

出力は47都道府県と「不明」のみとし、必ずその中から1つを選ぶよう制約を設けています。判定条件として「本社所在地」「本社」「本店」「会社概要」に紐づく住所のみを有効としたのもポイントです。

サービスの問い合わせ先や利用規約の住所などを拾ってしまうと誤判定につながるため、本社情報に限定しています。さらに、複数拠点がある場合は本社所在地を優先するルールを明記することで、判定のブレを防いでいます。

従業員規模の判定プロンプト

「従業員規模」プロパティには、次のプロンプトを設定しました。

会社名およびドメインをもとにWEB調査を行い、
従業員数区分を以下の選択肢から1つだけ選んでください。

【選択肢】
不明
〜50
50〜299
300以上

【有効な情報(これだけ使ってよい)】
・会社概要、採用情報、公式プレスリリース等に明記された
「従業員数」「社員数」などの”数値”

【無効な情報(使ってはいけない)】
・推定、概算、レンジ表記(例:約50名、数十名、50-200など)
・グループ全体の人数(当該会社単体が明確でない場合)
・登録者数、会員数、ユーザー数・外部サイトによる推測値(LinkedIn等)

【判定ルール】
・数値が明確に確認できた場合のみ、その数値で分類する
・数値が確認できない、または無効情報しかない場合は必ず「不明」を選ぶ
・分類は次の通り:
– 1〜49 → 「〜50」
– 50〜299 → 「50〜299」
– 300以上 → 「300以上」
・出力は必ず選択肢のいずれか1つのみ。説明文は出力しない

従業員規模のプロンプトでは、使用してよい情報と使用してはいけない情報を明確に分けているのがポイントです。有効な情報源は、会社概要や採用情報、公式プレスリリースなどに記載された「従業員数」の数値のみとしています。一方で「約50名」「数十名」といった推定表記や、LinkedInなど外部サイトの推測値は無効としました。

この設計により、確度の低い情報を無理に分類することを避け、判断できない場合は「不明」を返します。結果として判定できるケースはやや少なくなりますが、誤った情報にもとづいて営業アサインがされてしまうリスクを抑えられます。

Step3. ワークフローを構築する

スマートプロパティの準備とプロンプト設定が完了したら、次にワークフローを構築しました。今回は「フォーム送信→AIによる企業情報の取得→エリア・従業員規模で分岐→営業担当者のアサイン」という流れで自動化をしています。

HubSpot上では、以下のようにワークフローを組みました。

  1. トリガー:コンタクトの登録を発動条件に設定(フォーム送信完了)
  2. AIアクション①:Breezeデータエージェントで、関連する会社の「都道府県(AI判定)」スマートプロパティに値を反映
  3. AIアクション②:同じく、関連する会社の「従業員規模(AI判定)」スマートプロパティに値を反映
  4. 遅延:プロパティ反映にタイムラグが発生するため、1分間の遅延を挿入

ワークフロー設計で重要なポイントは、AIアクションの後に「1分間の遅延」を入れることです。Breezeデータエージェントの処理結果がプロパティに反映されるまでにはわずかなタイムラグがあります。

そのため、遅延を入れずに分岐処理をすると、プロパティがまだ空の状態で判定されてしまう場合があります。1分程度の遅延を挟むことで、AIの判定結果を確実に反映させたうえで分岐処理が可能です。

Step4. エリアごと・従業員規模ごとの分岐と担当者アサインを設定する

エリアと従業員規模に応じた分岐と営業担当者のアサインを設定します。

  1. 分岐①:エリア(計算プロパティ)の値に基づいて分岐
  2. 分岐②:各エリア内で、従業員規模ごとにさらに分岐
  3. アサイン:分岐ごとに「コンタクト担当者」プロパティへ営業担当を設定

エリアの分岐には計算プロパティを利用しました。AIが判定した「都道府県」をもとに、「近畿」「中国」などのエリア名へ変換するプロパティを作成し、その値を条件として分岐させています。都道府県からエリアへの変換ルールは、自社の営業体制に合わせて自由に設計可能です。

次に、各エリアの中で従業員規模ごとの分岐を設定しました。従業員規模は「〜50」「50〜299」「300以上」「不明」の4パターンで分岐させ、コンタクト担当者プロパティに担当者を設定します。これにより、エリアと企業規模の組み合わせに応じた営業アサインが自動化できます。

CVしたコンタクト自体ではなく、「コンタクトに関連する会社」をもとに判定する点が重要です。同一企業から複数のコンタクトが来た場合でも、会社オブジェクト側で既に判定済みであれば追加のクレジットは消費されません。結果として、余計なコストを抑えながら営業担当を自動的にアサインできるようになります。
設定方法でご不明点がある方や自社にあったカスタマイズ方法を知りたい方は、相談会へお越しください。

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自動アサインフローの判定テスト結果

FLUEDに直近で届いた問い合わせ23件を対象に、Breezeデータエージェントによる自動判定フローをテストしました。結果は以下の通りです。

項目テスト数判定成功件数
都道府県23件22件
従業員規模23件9件

都道府県の判定は23件中22件で成功しており、所在地については高い精度で自動取得できることが確認できました。

一方、従業員規模の判定は23件中9件にとどまりました。今回のプロンプトでは、会社概要や公式情報などに「数値として明記された従業員数」のみを有効とする設計にしています。

そのため、該当する情報が公開されていない、または「約◯名」などの曖昧な表記しか確認できない場合は判定できず、「不明」となります。結果、精度は担保される一方で、付与率はやや低くなる傾向が見られました。

従業員規模のプロンプトは、精度を優先するか、付与率を優先するかで調整ができます。例えば、求人サイトなどの情報も参照対象に含めれば付与率は高まりますが、その分だけ情報の確度は下がりやすいです。

運用目的に応じて、プロンプトの条件を調整しましょう。

自動アサインフロー導入時に押さえておきたいポイント

Breezeデータエージェントを活用した営業アサインの自動化を実装する際には、以下のポイントを確認しておきましょう。

  • 「会社を作成してコンタクトに関連付ける」をONにする
  • CV時の会社名を会社オブジェクトに反映する
  • Sales Hub Pro以上ならローテーション割り当てもできる

それぞれについて、詳しく解説します。

「会社を作成してコンタクトに関連付ける」をONにする

今回の仕組みは、HubSpotの設定で「会社を作成してコンタクトに関連付ける」がONになっていることが前提です。

「会社を作成してコンタクトに関連付ける」がOFFの場合、フォーム送信時に会社オブジェクトが作成されません。その結果、Breezeデータエージェントが参照する会社データが存在せず、スマートプロパティによる判定処理が実行できなくなってしまいます。

もしワークフローを設定してもAIの判定が動作しない場合は、この設定がOFFになっていないか一度確認してみてください。

CV時の会社名を会社オブジェクトに反映する

フォーム送信時にコンタクトが入力した「会社名」は、会社オブジェクトにも反映するワークフローを設定しておきましょう。

HubSpotでは会社オブジェクトがドメイン情報をもとに自動生成されることがあり、会社名が推測値になっている場合があります。フォームで入力された正式な会社名を反映しておくことで、AIが企業情報を検索する際の精度向上につながります

Sales Hub Pro以上ならローテーション割り当てもできる

今回の例では、ワークフローの末端で「コンタクト担当者」プロパティに特定の営業担当者を指定して割り当てています。

ただし、Sales Hub Professional以上のプランを利用している場合は、ローテーションによる担当者割り当ても設定可能です。同じエリア・従業員規模の問い合わせをチーム内で均等に振り分けたい場合は、ローテーション割り当ての活用もおすすめです。

「手順通りにやってみたのにうまくいかない…」そんな時はお気軽にご相談くださいね!

Breezeデータエージェント利用時のクレジット消費数

Breezeデータエージェントを利用する際は、実行ごとにHubSpotクレジットが消費されます。スマートプロパティであれば、1つの実行につき10クレジットが消費されます。

本記事の設定では「都道府県」と「従業員規模」の2つのスマートプロパティを実行するため、1件の問い合わせにつき20クレジットが必要です。金額換算では、1クレジットあたり約1.2円として、20クレジット=約24円となります。

ただし、同じ会社から複数の担当者が問い合わせした場合、会社オブジェクト側で既に判定済みであれば追加のクレジットは消費されません。そのため、実際のクレジット消費は「問い合わせ件数」ではなく「新規会社の件数」を基準に考えられます。

例えば、月に100件の新規会社が発生する場合は、100件×20クレジットで、月間2,000クレジット程度が必要です。なお、Professional以上のプランでは毎月3,000クレジットが付与されています。中小規模の問い合わせ件数であれば追加費用なしでも十分に運用できるケースが多いです。

HubSpotクレジットの仕組みや対象機能、料金については、以下の記事で詳しく解説しています。

>>HubSpotクレジットとは?仕組み・対象機能・料金のすべてを分かりやすく解説

Breezeエージェントを使ったエリア/従業員規模の自動判定フローの応用アイデア

エリアと従業員規模の情報が会社オブジェクトに蓄積されるようになれば、営業アサイン以外にもさまざまな活用が可能です。実務で応用しやすい活用例を2つ紹介します。

  • 自動返信メールにエリア別の情報を含める
  • 従業員規模別に導入事例を出し分ける

順番に見ていきましょう。

自動返信メールにエリア別の情報を含める

自動返信メールに最寄りの拠点情報やエリア限定のセミナー案内を入れることで、問い合わせ直後のタッチポイントをパーソナライズできます。例えば、関西エリアの企業には「大阪オフィス」や「関西限定イベント」を差し込むといった使い方です。

送信者の所在地をもとに出し分けるため、顧客にとって関連性の高い情報を手間なくタイムリーに届けられるのが利点です。

自動返信メールの設定方法は、以下の記事で解説しているのでぜひご覧ください。

>>HubSpotの自動返信メール機能を徹底解説!3種類の設定方法を紹介

従業員規模別に導入事例を出し分ける

従業員規模に応じて、導入事例を出し分ける活用も考えられます。「300名以上の企業向け事例」のように条件を設定しておくことで、自社に近い規模の事例が自動で届きます

規模が異なる事例は課題感や導入背景が異なることも多く、参考になりにくい場合が多いです。規模を軸に出し分けることで、事例の読了率や次のアクションへの誘導効果アップが期待できます。

導入事例記事の書き方は、以下の記事をご覧ください。

>>【BtoB企業向け】導入事例の書き方は?テンプレートや活用例を解説

Breezeデータエージェントで取得した「エリア」や「従業員規模」の情報は、営業アサインだけでなくマーケティング施策にも活用できます。

HubSpotのBreezeデータエージェントで営業アサインを自動化し、対応スピードを上げよう

Breezeデータエージェントを活用すれば、エリアや従業員規模に応じた営業アサインを自動化できます。フォーム項目を増やす必要がないためCVRへの影響を抑えながら、営業対応のスピードと効率を高められる点が大きなメリットです。

「自社の営業体制に合わせてどのように設計すればよいか?」「HubSpotでの自動化をもっと進めたい」といった方は、ぜひ相談会をご活用ください。HubSpotの設定方法や活用アイデアを、実際の運用を踏まえてご案内します。

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松永創

FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。