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Salesforceが役に立たない・要らないと言われる理由は?向いている企業を解説

2025.02.28

2025.02.28

営業DXツール

Salesforceの導入を検討していると、インターネット上で「役に立たない」「いらない」といったネガティブな情報を目にするときがあります。

そのため「もしかして自社には合わないのではないか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、Salesforceが「役に立たない」「いらない」と言われる理由を分析し、向いている企業や導入する際のポイントを解説します。この記事を最後まで読むと、Salesforceが自社に適しているかどうかを判断するための明確な基準が分かります。

Salesforceはツールの選択肢の1つです。ほかのSFA・CRMツールと比較しながら、自社に最適なツールを見極めていきましょう。
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Salesforceが役に立たない・要らないと言われる理由

Salesforceが「役に立たない」「要らない」と言われることがある理由には、以下の3つがあります。

  • 機能が多すぎて使いこなせないから
  • 使い方を覚えるのに手間と時間がかかるから
  • 操作が複雑で自社に合わないから

利用者の評判・口コミを交えながら見ていきましょう。

機能が多すぎて使いこなせないから

機能の多さに関して、実際のユーザーから寄せられている声は以下の通りです。

これらの声が示すように、Salesforceの豊富な機能は、かえってさまざまな課題の原因となる場合が見られます。多くの機能が混乱を招き、どの機能が自社に必要で、どの機能が不要なのかの判断が難しくなってしまいます。

また、管理すべき項目が多すぎて着手すべき箇所が分からなくなったり、機能が多いがゆえに運用の負担が増えてしまったりするケースも少なくありません。

ただし、この豊富な機能は適切に使いこなせれば大きな強みとなります。実際に多くの企業が、Salesforceの多機能性を活かして顧客管理や営業活動の効率化を実現しています。

使い方を覚えるのに手間と時間がかかるから

使い方の習得に関して、実際のユーザーからは以下のような声が寄せられています。

一般ユーザー目線で言うとレポートの作り方が、難しく感じることも多いです。でもこれば自分で機能をいじっていけばできるようになるのでそこまで改善が必要かと言われるとそうでもないかもしれません。

引用元:ITreview

この声からも分かるように、Salesforceの操作習得には一定の時間と労力が必要です。特にトレーニングにかかるコストは企業にとって負担となり、現場で運用が軌道に乗るまでには、それなりの時間がかかります。

実際、下記のように、新しいツールを社内に導入しても、スタッフによる入力が徹底されないというケースはよくあります。スタッフは使い方を覚えるところから始めなければなりません。

現場で入力が徹底されるまでは、現場に一定の負荷がかかるため、クライアント対応に影響が出てしまうことも想定されます。

当然、Salesforceに限った話ではありません。どのツールも新しく導入すると、操作方法を習得してもらうために教育コストがかかります。

操作が複雑で自社に合わないから

操作性に関して、実際のユーザーからは以下のような声が寄せられています。

・もっと直感的に操作できると、よりよくなると思います。

引用元:ITreview

弊社ではClassicで利用しているがスクロールすることで全体を見ることが出来る便利さと、開発しているものも多く費用をかけてのLightningへの移行メリットが感じられず移行できない状態にある。Classicで使い続けられるよう引き続きお願いしたい。また会社によって便利ではあるが使わない機能も沢山あるのでカスタムできる料金体系があるとよいと思う。

引用元:ITreview

操作性や見え方が少し分かりにくい、分析など使いきれていない部分もあるため専門部署やサポートデスクがあればなお良いと思います。

引用元:ITreview

上記の声が示すように、Salesforceは必ずしもすべての企業の業務フローに適しているわけではありません。特に、自社の業務フローとSalesforceの標準的な運用方法が合わない場合、カスタマイズが必要です。

カスタマイズのための作業は、自社ですべてやろうとすると難しく、時間もかかります。データ入力の負担が現場の実態に合わないケースもあり、導入から運用の定着まで1年以上かかる場合も見られます。

このような課題があるものの、専門のコンサルタントや代理店のサポートを受けることで、自社に最適なカスタマイズが可能です。

また、Salesforce導入を機に業務フロー自体を見直すことで、より効率的な運用体制を構築できる企業も多く存在します。

Salesforceの操作性は確かに複雑ですが、豊富な機能を備えているがゆえの特徴とも言えます。導入時には、自社に必要な機能を見極めることが大切です。

Salesforceの導入が後悔されやすいケース

Salesforceの導入を後悔する企業には、以下のような共通点が見られます。

  • 過度な期待を持ってしまうケース
  • 導入すれば事業が自然とうまく進むと思っているケース
  • 現場部門の同意や理解を得られずに導入してしまうケース

それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。

過度な期待を持ってしまうケース

Salesforceは、その知名度と高額な料金から「何でもできる」と誤解されがちです。

しかし、実際に運用の準備やカスタマイズをするとなると、相応の知識とコストが必要です。「導入後にカスタマイズすれば良い」と安易に考えるのではなく、事前に料金体系必要な作業を十分に理解しておくことが大切です。

自社の課題とSalesforceでできることを正確に把握することが、過剰な期待による失敗を防ぐ鍵と言えます。

Salesforceの料金体系については、下記記事で詳しく解説しているのでご参照ください。

>>【2024年最新版】Salesforceの月額料金はどのくらい?プランごとの費用を解説!

導入すれば事業が自然とうまく進むと思っているケース

Salesforceは、導入するだけで事業が自動的に成功する魔法の杖ではありません。その真価を発揮させるためには、導入後の適切な運用体制が不可欠です。

例えば、導入担当者が不在だと責任の所在が曖昧になり、社内浸透が進まず、システムが活用されないままになる可能性があります。実際「入力の徹底」がもっとも重要と言えるほどです。

また、成功事例にのみ目を向け、自社特有の課題への対応を軽視してしまうケースも見られます。

Salesforceの導入効果は、自社の課題分析に基づいたカスタマイズと、明確な運用ルール設計によって実現されるものです。

Salesforceの活用は、運用次第で成果が大きく変わるということを認識しておきましょう。

現場部門の同意や理解を得られずに導入してしまうケース

Salesforceの導入を成功させるためには、現場部門の理解と協力が不可欠です。トップダウンで強引に導入を進めてしまうと、さまざまな問題が生じる可能性があります。

現場が「なぜSalesforceを導入するのか」「自分たちの業務にどう役立つのか」を理解していないと、積極的に活用しようという意欲が湧きません。

その結果、導入後に運用がうまく進まない事態に陥りがちです。Salesforceを真に活用するためには、現場を巻き込み、共に活用方法を模索していく方法が理想的です。

とはいえ、下記のポストのとおり、Salesforceなどへの入力を徹底するには、段階的なアプローチが必要です。

最初に「報告ツール」として入力を徹底してもらい、その後データ活用のメリットを現場と共有していくことで、理解と協力を得やすくなります。

このような段階的なステップを踏むことで、最終的には現場からも積極的な活用が期待できます。

Salesforceの導入に向いている企業は?

Salesforceは、多種多様の規模・業種の企業で活用されていますが、特に導入効果を発揮しやすいのは、以下のような企業です。

  • Salesforce専任部署や運用担当が存在する企業
  • SFA・CRMツールの導入経験がある企業
  • 営業活動を最適化したい企業

具体的に見ていきましょう。

Salesforce専任部署や運用担当が存在する企業

Salesforceは高機能である分、その機能を最大限に活用するためには、専門的な知識やスキルが必要となる場面もあります。そのため、システムの管理運用を担当する専任部署がある企業は、Salesforceの導入に最適です。

専任部署があれば、トラブル発生時に迅速に対応したり、自社のニーズに合わせてカスタマイズをする際の相談窓口を設置できたりします。

また、現場スタッフは通常業務に加えてSalesforceの操作を習得する必要があるため、専任部署による継続的なトレーニングや教育体制の整備も重要です。

その結果、Salesforceの社内定着を促進し、より効果的に活用できるようになります。

SFA・CRMツールの導入経験がある企業

過去にSFAやCRMツールを導入した経験がある企業は、Salesforceの導入も比較的スムーズに進めやすいです。

以前のツール導入で培ったデータ管理運用ルールの重要性に関する知見やノウハウは、Salesforceの導入・運用においても大いに役立ちます。

また、ツールを活用した業務改善の経験があるため、Salesforceで何ができるのか、具体的な活用イメージを持ちやすくなります。

営業活動を最適化したい企業

顧客情報や営業データを一元管理し、営業活動全体の最適化を目指す企業にとって、Salesforceは非常に強力なツールです。

Salesforceは、特に営業支援領域に強みを持つツールです。Sales Cloudをはじめ、見込み客管理、商談管理、顧客サポートなど、BtoB/BtoCを問わず、営業活動のあらゆる段階をサポートする製品が揃っています。

Salesforceを活用することで、営業プロセスを効率化し、データに基づいた営業活動を実現できます。

SFAツールのリテラリーがある会社や営業プロセスを効率化したい会社であれば、Salesforceは向いています。

Salesforceの導入を成功させるためのポイント

Salesforceの導入効果を最大化するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 導入するメリットがあるか判断する
  • 運用体制を整備する
  • PDCAサイクルを回す

導入すれば必ず成功するというわけではないため、必ずチェックしてください。

導入するメリットがあるか判断する

まず、自社にとって本当にSalesforceを導入するメリットがあるのか、慎重に判断する必要があります。前章で解説した「Salesforceの導入に向いている企業」に該当するかどうか、改めて確認しましょう。

もし、Salesforceでなくても実現できることや、より自社のニーズに合ったツールがある場合は、他社製品も検討するべきです。

Salesforce以外にも、選択肢としてHubSpot、ZOHO、Mazrica(マツリカ)など、多くの選択肢があります。それぞれの比較表は下記より無料でダウンロードできます。

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>>国内外の主要SFA15選を徹底比較!選び方もあわせて解説

>>中小企業におすすめのMAツール9選!料金や機能を詳しく比較

運用体制を整備する

Salesforceの導入効果は、運用体制に大きく左右されます。導入を成功させるためには、専任担当者の選定と教育が不可欠です。

Salesforceには導入支援サービスがありますが、あくまで導入をサポートするものであり、社内運用は自社で行う必要があります。

そのため、Salesforceの知識・スキルを持った専任担当者(またはチーム)を配置し、継続的な教育体制を整えることがポイントです。

PDCAサイクルを回す

Salesforceの導入効果を持続的に高めていくためには、定期的にその活用状況を確認し、改善を繰り返していくことが重要です。

導入して終わりではなく、運用状況を常に把握し、問題点があれば速やかに改善策を講じて、PDCAサイクルを回しましょう。

その際、システム上のデータだけでなく、実際にSalesforceを利用している現場からのフィードバックを積極的に収集することをおすすめします。現場の声に耳を傾けることで、データからは見えにくい課題や改善点を発見できます。

例えば、現場から「入力に時間がかかる項目が多い」とフィードバックされたとしましょう。

この場合、単に「入力を頑張って」と促すのではなく、具体的な解決策を検討する必要があります。使用頻度の低い項目があれば、思い切って削除したり、任意項目にしたりすることで効率化が可能です。

また、Salesforceが持つ自動入力機能や、ほかのシステムとの連携機能を活用することで、入力の手間を大幅に削減できる場合もあります。

このように、データ分析と現場の声に基づいた改善を継続的に実施することで、Salesforceはより使いやすく、より効果的なツールへと進化していきます。

Salesforceが役に立たないと感じるかは自社の体制と目的次第

Salesforceは、優れた営業支援・顧客管理ツールですが、導入さえすれば必ず業務改善や売上アップにつながるというものではありません。

Salesforce導入の成否は、自社の体制や目的とのマッチングにかかっていると言っても過言ではありません。

導入を成功させるためには、自社の課題と照らし合わせ、本当にSalesforceが必要なのか、何を実現したいのかを明確にしましょう。

また、Salesforceが最適ではないと判断した場合は、ほかのツールも含めて、よりニーズに合った選択肢を検討するのもひとつの方法です。

Salesforceはあくまでビジネスを成長させるための手段であり、導入自体が目的になってはいけません。自社のビジネスを成長させるために、最適なツールを選び、戦略的に活用していくことが、何よりも重要です。

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松永創

FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。