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作業時間を圧迫する日程調整にかかっている時間
コロナ禍での在宅勤務の浸透で、社内外問わずZoomなどの会議ツールを使ったオンラインのミーティングが急増しました。オンラインミーティングは遠隔地であっても手軽に参加できるため、移動コストを押さえられるという大きなメリットがあります。国内各地に散らばっている事業部をつないだ社内ミーティングや顧客を訪問して行う営業活動では出張費用の削減になるだけでなく、1日に実施できる打ち合わせの数を増やすこともできるため業績向上も見込めます。
しかし、その一方で打ち合わせや商談ミーティングを詰め込んでしまうと、日程調整にかかる時間が増えるという側面もあります。日程調整はたいしたことではないと軽く考えてしまいがちですが、実は意外と工数がかかっているのです。
例えば、顧客と営業担当社2人の3名で商談を行う場合を考えてみると、
- 社内メンバーの空き時間を調整して候補日を設定する 10~15分
- 顧客に電話/メールで候補日を連絡 5~10分
- 顧客の回答に基づき候補日を決定しミーティングツールを予約 10〜15分
- 顧客に決定日を連絡 5~10分
合計すると1案件あたり30分〜50分もの時間が日程調整にかかっていることになります。ビジネスは変更がつきものですので一度確定した打ち合わせ日を変更する場合も多々あり、更に工数が上乗せされます。毎日、複数の営業案件をこなすとなると、日程調整が業務の半分以上を締めるなどということになりかねません。
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参加者の所属によって違う日程調整方法
先程は営業商談を例に取りましたが、日程調整方法は参加者の所属によっても変わります。社内メンバーだけのミーティングと社外メンバーが入る場合との違いを少し見てみましょう。
社内メンバーのみのミーティングの場合
多くの企業ではMicrosoft TeamsやSlack、Google Workspace、サイボウズ社Garoonなどのグループウェアを導入しています。グループウェアとはインターネットやイントラネットを利用して組織内の情報共有とコミュニケーションを図るソリューションで、電子メール機能や掲示板、チャット、ワークフロー、ファイル共有、会議室予約、スケジュール管理などが統合されています。
社員同士のミーティングの場合はグループウェアを利用すれば、メールやチャットで候補日を聞かなくても、共有カレンダーでメンバー共通の空き時間を簡単に見つけられます。またグループウェアには、Web会議システムが組み込まれているものもありますので、その場合は空き時間を確保するだけで調整が終わります。
顧客と商談ミーティングなど社外メンバーがいる場合
一方、顧客やパートナーなどとの打ち合わせの場合はグループウェアを利用することができないため、前述したような工数で調整を進めなければなりません。そこで登場するのが日程調整ツールやサービスです。
日程調整ツール/サービスとは
日程調整専用サービス
日程調整専用のサービスは、会議やイベントの開催日程を決める際に、参加者の都合にあわせて空き時間を見つけてくれたり、確認メールを自動送信したり、カレンダーに登録したりできるアプリやサービスです。日程調整サービスは多種多様で、商談ミーティングや会議だけでなく、シフト調整やイベントなど複数のメンバーの時間調整を行う業務で利用されています。
マーケティングツールの日程調整機能
インサイドセールスで行うリードナーチャリングを支援する機能として、CRMやマーケティングツールに商談候補日を調整する機能が用意されているものもあります。顧客や見込み客との商談として利用するのであれば、日程調整ツールを新たに導入する必要がないので最適な選択です。
グループウェアのカレンダー共有機能
日程調整専用ではありませんが、前述のとおりグループウェアのカレンダー共有機能や、会議室予約機能など、日程調整を助ける機能があります。社外メンバーとのカレンダー共有機能もありますが、一般的には情報セキュリティの観点から組織外メンバーとの共有は禁じられているので社内ミーティングのための調整機能として活用されています。
イマドキの当たり前!日程調整に不可欠な機能
日程調整ツール/サービスには、様々な機能が用意されていますがイマドキに特に必要と思われる機能は、Zoomとの連携機能と、OutlookやGoogleカレンダーへの自動登録機能です。この2つの機能があれば、日程調整ツール/サービスで直接Zoomの会議URLを先方に通知できますし、決まった候補日をカレンダーに再登録する手間を省けます。
前置き長くなりましたがビジネスに役立つ日程調整ツールを7つご紹介していきます。
高機能日程調整ツール
スケコン(ScheCon)
株式会社TIME MACHINEが手掛ける、日程調整ツールです。Google カレンダーやOutlookカレンダーと連携して、簡単にスケジュール調整ができるのが特徴。1対1はもちろん、複数人で予定調整をしたり、自身の空き時間を確認したりできるのが魅力です。
料金プランは、無料で利用できる「フリープラン」、660~792円/月で利用できる「スタンダードプラン」、990~1,188円/月で利用できる「ビジネスプラン」の3種類を用意。月に行う予定調整の回数によって、適したプランを選択できます。
TimeRex
「調整さん」で有名なミクステンド株式会社が開発・販売する日程調整サービス。GoogleカレンダーやOutlookと双方向で連携し、TimeRexが発行する専用のURLを参加者に送信するだけで自分のカレンダーの空き時間から日程の候補日を自動的にリストアップしてくれます。打ち合わせ相手は、その中から希望の日程を選択するだけで調整が完了します。ZoomのミーティングURLを自動生成することもできます。
料金プランは、利用できる機能に応じて、フリー、ベーシック、プレミアムが用意されています。フリーは無料、ベーシックは月額750円/1ユーザー、プレミアムは月額1,250円/1ユーザーです。
biskett
オンラインアシスタントのCASTER BIZや、マッチングサービスのbosyuを展開する株式会社キャスターが開発・販売する日程調整ツール。TimeRexと同様、GoogleカレンダーとOutlookに連携し、専用のURLで空き時間を候補日として送り先に選んでもらうタイプのサービスです。G Suiteのアカウントであれば、会議室予約も可能です。Slackと連携しているのでSlackを導入済みの企業では使いやすいでしょう。
料金プランは、ユーザー数の上限によってPersonal、Basic、Sandard、Premiumの5つが用意されています。Personalは1ユーザーのみ利用可能で月額750円、Basicは月額1,800円/3ユーザーまで、Standardは月額4,900円/15ユーザーまで、Premiumは月額15,000円/50ユーザーまで となっています。
eeasy
株式会社E4が開発・販売している日程調整サービスです。G Suite、Office365と連携しTimeRexやbiskettと同様に空き時間のURLを発行します。
特長としては3者以上の調整に適した機能を持っていることです。誰かが先に候補日を絞ると、それが即時反映されますので次にアクセスした人は最初の人が絞った候補日が表示されるという仕掛けです。3者以上の日程調整が頻繁にある企業に向いています。
料金プランは、発行できる空き時間URL(受付ページ)の数に応じてライト、ベーシック、ビジネスの3種類があります。ライトは受付ページ3個までで月額9,800円、ベーシックは受付ページ10個までで月額22,800円、ビジネスは受付ページ30個までで月額48,800円です。
waaq Link
waaq株式会社が開発・販売する日程調整サービス。G suite Office365と連携していますZoomとの連携も可能です。複数カレンダーの空き予約を考慮したり、調整ルームと呼ばれるチャットを作成できたりするなどの機能があります。また、打ち合わせの開催者本人でなくても、日程調整ができるので、営業アシスタントや秘書がスケジュールを管理できます。
Slackに通知を送ったり、Webhookで他のサービスから通知を受け取るったりすることができるので、細かなカスタマイズができます。企業内で複数のサービスを利用している場合は使いやすいかもしれません。
料金プランは非公開。請求フォームから料金表をダウンロードできます。
マーケティングツールと融合した日程調整ツール
HubSpot
マーケティングツールと一体化した日程調整機能です。無料で利用できるHubSpotのアカウントを作成すると、ミーティング機能が使えるようになります。Googleカレンダー、Office365のカレンダーと接続することで、ミーティングリンクを作成し、空き時間を候補日とした予約ページを作成できます。Zoomにも対応しているので、これからCRMやSFAを導入してインバウンドマーケティングを立ち上げたいと考えている方に適しています。ミーティングツールは無料で利用できます。
投票型日程調整ツール
以下に紹介するのは、主に個人ユースでの日程調整ツールですが、無料で手軽に使える調整ツールなのでグループウェアを導入していない組織や団体などでは重宝します。
調整さん
TimeRexと同じ開発・運用もとのミクステンド株式会社が提供しているサービスです。TieRexとは異なり、あらかじめ候補日を設定しその日程に対して、参加/不参加を当アンケート形式です。
完全に無料でログインしなくても利用できる手軽さから、個人ユースでよく利用されています。累計利用者数は1200万人以上とのこと。
伝助
株式会社インフォアローが開発、販売する無料の日程調整ツールです。こちらも調整さん同様、指定した候補日に対して、参加・不参加を回答するアンケート方式です。回答自動集計機能や出欠登録時の通知機能などもあります。こちらも主に個人ユースです。
LINEスケジュール
LINEでつながっているメンバーとの日程調整サービスです。LINE上で候補日を設定したイベントを作成し、グループや友だちを招待すると出欠表が送られます。イベントのURLが発行されるので、LINE以外のユーザーと情報をシェアすることも可能です。
ツールを使ったスムーズな日程調整で業務のムダを省きましょう
日程調整にかかる工数の実態から、現在人気のあるツールを7つ紹介いたしました。日程調整は地味な作業ですが、思いの外工数がかかるうえ失敗が許されない業務です。しかし、リードナーチャリング施策などで、うまくリモート会議での商談数を増やすことができれば業績向上にも繋がります。日程調整ツールを上手に使い、調整にかかる時間を削減することで、業務時間を有効に使えるようになりますので、ぜひ参考にしていただけばと思います。
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