HubSpotは、オロ社が提供するクラウド型ERPの「ZAC」と連携ができることをご存知でしょうか?
両者を連携することで、HubSpotのみでは管理しづらい「請求管理」「原価管理」「会計ソフト連携」まで実施できるようになります。
加えて、営業や管理部門といった、異なる部署間でのデータをタイムリーに連携できるため、より素早い経営判断を実施できるでしょう。
そこでこの記事では、HubSpotとZACを連携するメリットや、連携イメージ、具体的な活用方法などについて解説します。
全社的な業務の効率化を進めたいと考えている企業の担当者様は、ぜひ参考にしてください。
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コンテンツ目次
ZACとは
ZACは、案件・部門毎の収支管理を中心とした、クラウド型のERP(統合型基幹業務システム)パッケージです。
プロジェクトごとの売上とさまざまな種別の原価を一元管理し、損益をタイムリーに可視化できるため、赤字のプロジェクトなどを即座に認識できます。
また、数ヶ月先の売上・利益も予測ができるほか、転記作業や情報収集・集計に手間がかかりません。
プロジェクト遂行型の事業展開をしている企業は、ZACを利用することで、生産性の向上や効率化につなげていくことができます。
ZACでは、HubSpotでは管理しづらい「請求管理」「原価管理」「会計ソフト連携」まで管理できるのがポイントです。
ZACを利用する上での課題
ZACと、MA・CRMツールを別々で管理している場合は、データの分断や二重管理が起きてしまう可能性があります。
例えば、新たに案件が発生した際に、MA・CRMツールとZACの両方にデータを入力する手間がかかるうえに、記入漏れや転記ミスが起こる可能性もあります。
また、営業と管理部門で把握している売上金額が異なったり、日付情報が間違っていたりといったトラブルが発生することもあるでしょう。
こういったケースでは、受注までのフローをHubSpotで管理し、受注後の粗利管理や請求管理をZACで実施することで、ミスなく効率的にデータを管理できるようになります。
ZACのようなERPと営業活動情報を別々に管理することのデメリットがお分かりいただけたかと思います。ここからは、ZACとHubSpotを連携させるメリットについて解説していきます。
HubSpotとZACを連携させるメリット
HubSpotとZACを連携することで得られるメリットは以下の表の通りです。
プロセス | 得られるメリット | 理由 |
見積発行 | △ | HubSpotの見積機能で代用できるため |
請求発行 | ◎ | HubSpot上では管理しづらいタイプの請求を管理できるため |
各種帳票作成 | △ | 納品書や検収書など、必要であれば利用する機能であるため |
原価管理 | ◯ | 案件毎の収支管理ができるため |
会計ソフト連携 | ◯ | 各種ソフトと手間なく連携できるため |
分析 | ◯ | 売上・粗利などを素早く正確に分析できるため |
特に請求発行のプロセスにおいては、両者を連携することで以下のようなタイプの請求にも対応できます。
請求タイプ | 例 |
一括 | 50万円を1月に請求毎月10万円 1月ー5月まで請求 |
分割 | 50万円を半分ずつ1月と5月に請求 |
定期 | ※毎月固定で10万円+従量件数で請求額が変動する請求なども管理可能 |
異なるタイプの請求発行や原価管理、会計ソフトとの連携など、HubSpotではカバーしきれない領域に関する機能を利用できることは、特にメリットが大きいと言えるでしょう。
原価管理や会計ソフトとの連携機能はもちろんですが、様々な請求発行の形式に対して、柔軟に対応できるところが特に評価されています!
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HubSpotとZACの連携イメージ
HubSpotとZACの連携については、以下の2種類のテンプレートが用意されています。
- 連携フローA
- 連携フローB
それぞれ解説します。
連携フローA
連携フローAでは、案件基本情報と利益計画情報がHubSpotからZACに連携され、売上項目が1行で連携されます。
引合段階から案件情報を連携できるため、営業担当者がHubSpotのみ使用している場合は、こちらのフローがおすすめです。
連携フローB
連携フローBでは、案件基本情報がHubSpotからZACに連携され、利益計画の情報はZACからHubSpotに連携されます。
引合段階からZACで売上項目を複数立てたうえで工数管理をしている場合や、利益計画画面に関わる設定オプション・設定変更をしている場合は、こちらのフローがおすすめです。
とはいえ、自社の場合はどちらのフローにすれば良いか分からないという方もいらっしゃるかと思います。その場合は、ぜひ弊社のHubSpot無料相談会にご参加ください。
安価に抑えたいのなら「HubSpot × board」という選択肢も
boardとは、ヴェルク株式会社が開発・運営する、経営管理から請求書管理までを一元管理できるWEBサービスのことです。
HubSpotと請求・会計関連のソフトを安価で連携させたい場合は、boardの導入もおすすめです。
例えばZACは、部門別の会計や支払いの管理など、大手企業向けの機能は充実しているものの、費用が高額になるケースが少なくありません。
一方、boardは機能の幅に制限があるものの、ZACよりも費用を抑えたうえでHubSpotと連携できます。
ZACとboardの機能および費用は、以下の表の通りです。
Board | ZAC | |
グループウェア機能 | ーーー | ◯ |
見積もり・請求発行 | ◯ | ◯ |
外部への支払い管理 | △簡易機能のみ | ◯ |
社内人件費原価管理 | △登録は可能だが、トラッキングや計算はできない | ◯社内原価の計算やプロジェクト毎の稼働工数、トラッキングを反映できるところが強み |
経費管理 | △ | ◯プロジェクト毎の社内原価を管理できる |
工程管理 | ーーー | △ガントチャート管理機能があるが、他ツールでも代用可能 |
在庫管理 | ーーー | △機能としては利用できるものの、他ツールの方が利用しやすい場合もある |
内部統制 | ーーー | ◯社内申請などが可能 |
管理会計・分析 | ーーー | ◯部門別・プロジェクト別分析に強い |
費用 | 初期費用:なし月額費用:数千円 | 初期費用:500万円〜月額費用:使う機能次第だが30万円〜 |
HubSpotとboardの連携方法については、以下の記事でも詳しく解説しているため、気になる方はぜひ参考にしてください。
>>HubSpotと会計ソフト(Freee・MoneyForward)の連携も可能!?HubSpotとBoardの連携について
Boardのみでは、工程管理や在庫管理、管理会計・分析といった範囲までカバーできません。あくまでBoardは請求発行と会計の連携ができるSaaS、ZACはクラウドERPと認識しておきましょう。
HubSpotとZACを連携するメリットまとめ
最後に、HubSpotとZACを連携するメリットについて、以下の項目に沿って解説します。
- 案件情報を自動で連携できる
- 正しい経営情報を可視化できる
- 顧客情報のメンテナンス作業を効率化できる
案件情報を自動で連携できる
HubSpotとZACを連携させることで、ZAC上で新たに案件登録をする手間がかからなくなります。
なぜなら、HubSpot上で新しい取引を作成すると、ZAC上にも同様の案件データが作成されるためです。
また、案件のみでなく、HubSpot上に登録した営業活動の進捗も、自動でZACに反映されます。
案件の登録や営業活動の更新作業にかかる手間を削減し、コア業務に集中できるのがHubSpotとZACを連携させるメリットの一つです。
正しい経営情報を可視化できる
HubSpotとZACを連携することで、より正確な経営情報を可視化できるようになります。
なぜなら、営業活動情報と経理・財務情報を繋ぐ一連のデータが、部門毎に分断されないためです。
データ分断を防ぐことができれば、営業と管理部門で入力される売上金額が異なるといったミスが発生することはありません。
また、営業活動のタイムリーな情報を踏まえたうえで売上予測ができるため、より正確な経営判断ができるようになります。
HubSpotとZACを連携することで、以下の記事でご紹介しているようなHubSpot単体での簡易的な粗利管理よりも、正確に粗利管理を実施できるでしょう。
>>HubSpotの計算プロパティーとは?粗利を例に活用方法を紹介!
顧客情報のメンテナンス作業を効率化できる
HubSpotとZACを連携することにより、 顧客情報のメンテナンス作業を効率化できます。
なぜなら、ZACに登録した顧客情報が、HubSpotに自動で連携されるためです。
また、顧客情報に変更があった場合でも、ZAC側のマスタデータを更新することにより、HubSpotにも変更が反映されます。
両ツール間で顧客情報のメンテナンス作業を都度実施する必要がなく、常に最新データが反映されるのがメリットです。
HubSpotと連携することで、ZACだけではカバーしきれなかった、マーケティング・営業活動の情報をリアルタイムで連携できるようになるため、非常に便利です!
HubSpotとZACを連携し、より精度の高いデータベースの作成に努めましょう。
HubSpotとZACを連携させることで、HubSpotのみでは管理しづらい「請求管理」「原価管理」「会計ソフト連携」まで実施できるようになります。
案件や顧客情報、営業活動の進捗などもタイムリーに連携されるため、より正確な経営判断を実施できるでしょう。
HubSpotとZACを連携し、現場の効率化に留まらず、全社的な業務効率化を推進していきましょう。
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