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メルマガ配信のKPIで見るべき指標はこれ!改善するためのコツも解説

2023.09.27

2024.08.01

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メルマガ配信のKPIで見るべき指標はこれ!改善するためのコツも解説

メールマガジンを配信する際に、「どのようなKPIを設定すべきかわからない」と悩んでいるマーケティング担当者の方も多いのではないでしょうか。

メールマガジンのKPIには数多くの種類があります。そのなかには、業績を改善するために大きな効果を発揮するものもあれば、あまり参考にすべきでない指標もあり、それぞれの特徴を見極め、取捨選択することが重要です。

本記事では、メールマガジンの代表的なKPIの種類や、本当に見るべき指標を紹介します。KPIを改善するためのポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてください。

開封率のような、一般的に認知されているKPIだからといって、業績改善の参考になるとは限りません。本当に参考にすべきKPIのみ厳選し、より的確な効果検証へとつなげましょう。

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メールマガジンのKPIは開封率よりもクリック率が重要

メールマガジンのKPIといえば開封率が有名です。配信したメールマガジンがどの程度の割合で開封されたかを表しており、コンテンツの件名やコンセプトに興味を持ったユーザーの数を把握できるとされています。

しかし、利用するシステムにもよりますが、開封率はあまり参考になりません。システムによっては、ウイルススキャンのために受信したメールをすべて開封する手順が踏まれることもあるからです。これでは、本当に相手がメールを開封したかどうかが正確に把握できません。

開封率よりも、メールマガジンのKPIのなかで特に重要なのがクリック率です。

クリック率が高ければ、コンバージョンには至らなくても、特定の商品やサービスに対して興味を持っている可能性が高いといえます。例えば、インサイドセールスで電話でのアプローチを行う際は、クリックしたユーザーを対象にするのが効果的です。

また、配信解除率も重要な指標です。この数値が高いほど、コンテンツに興味を失い解約へと至るユーザーが多いことを表します。解約したユーザー数を穴埋めするために、新規顧客の獲得コストが高くなってしまうため、特に改善が必要なKPIだといえるでしょう。

クリック率や配信解除率を改善するには、業種や部署・役職などでユーザーをセグメントに分け、各グループの傾向や志向に沿ったコンテンツを配信することが大切です。ターゲットを絞り込まずに一斉配信するのは、なるべく避けましょう。

開封率に対してクリック率は、ユーザーが実際にアクションを起こさない限り数値には反映されません。そのため、メルマガのKPIのなかでは、特にクリック率は信用度の高い指標です。

メールマガジンの代表的なKPIの種類

メールマガジンを配信する際は、クリック率と配信解除率のKPIが重要だとお伝えしましたが、そのほかにも参考にすべき指標が存在します。ここでは、メールマガジンでよく使用される代表的なKPIを紹介します。

クリック率(CTR)

  • 計算式:
    クリック率 = クリック数 ÷ 配信成功数 × 100

メールの本文に記載されたリンクがクリックされた割合を表します。ユーザー1人が何回リンクをクリックしても、「クリック1回」と判定します。クリック率の数値が高いほど、配信したコンテンツ、あるいは商品・サービスにユーザーが興味を示している証拠です。

クリックしたリンク先で実際に商品やサービスを購入したり、資料請求に結び付いたりするとコンバージョンにつながります。

コンバージョンに至らない場合でも、ユーザーと関係を構築するきっかけにつながることもあるので、メールマガジンのなかでも特に重要な指標です。

コンバージョン率(CVR)

  • 計算式:
    コンバージョン率 = コンバージョン数 ÷ 配信成功数 × 100

メールマガジン経由で自社サイトに訪問したユーザーが、目的となるアクションを起こした割合を表します。どのような行動がコンバージョンにつながるかは、メールマガジンの目的によってさまざまです。

例えば、新規顧客の獲得が目的なら、メールマガジン経由で商品やサービスを購入(成約)すればコンバージョンとなります。リード獲得が目的であれば、問い合わせフォームや資料請求フォームなどを通じて、見込み客の氏名や会社名、メールアドレスなどを取得するとコンバージョンとしてカウントするのが一般的です。

コンバージョン率も、メールマガジンのKPIのなかで特に重要な指標の一つです。この指標を適切に計測するためにも、まずは自社におけるコンバージョンの定義を確立しましょう。

配信解除率

  • 計算式:
    配信解除率 = 配信解除数 ÷ 配信成功数 × 100

メールマガジンの購読を中止したユーザーの割合を表します。「オプトアウト率」とも呼ばれています。

配信解除率はユーザーの志向分析に役立ちます。購読を中止した理由を参考にすることで、現在のコンテンツに不足する箇所やユーザーのニーズを深掘りできるためです。

分析結果をもとにコンテンツの見直しや改善に着手すると良いでしょう。配信解除に至った理由を探るには、解除手続きページにアンケートを設置しておくと効果的です。

メールマガジンの主な目的は、ユーザーの態度をポジティブに変容させることです。商品やサービスをまったく知らない相手に、「購入したい・資料を見てみたい」といった感情を芽生えさせることが重要なので、そもそも態度変容の可能性が限りなく少ない相手がメールマガジンを解除しても大きな問題とはいえません。

そのため、配信解除率が低い場合は、配信対象者を自社商品・サービスに興味を示しそうな相手に絞り込むなど、セグメントを調整することが重要です。

反応率

  • 計算式:
    反応率 = クリック数 ÷ 開封数 × 100

メールのなかに記載されたリンクをクリックした割合を表します。クリック率と考え方が似ていますが、計算式に若干の違いがあります。

クリック率は配信成功数のなかでどの程度リンクがクリックされたかを表すのに対し、反応率は、メールを開封したユーザーのなかでリンクをクリックした割合を示します。つまり、反応率を参考にすると、ユーザーがメール内のコンテンツにどの程度興味を示したかという度合いを計測できるのがメリットです。

クリエイティブの内容を改善する場合は、クリック率よりも反応率の指標が役立つでしょう。

配信成功率

  • 計算式:
    配信成功率 = 配信成功数 ÷ 配信数 × 100

送信したメールが正確に相手へと届いた割合を表します。「到達率」や「エラー率」とも呼ばれています。

送信したメールは必ずしも相手の手元に届くわけではありません。メールアドレスのミスや一時的なメールサーバーのダウン、ユーザー側の受信トレイの容量オーバーなど、さまざまな原因でエラーが発生する可能性があるからです。

特に、継続的なエラーを放置すると配信リストの質が低下するため、配信成功率を参考に早期的な発見・対策が必要です。

開封率

  • 計算式:
    開封率 = 開封数 ÷ 配信成功数 × 100

配信したメールマガジンが開封された割合を表します。

ユーザーは件名を見て開封するか否かを決めるため、メールマガジンのタイトルやコンセプトに対する興味度合いを計測できます。そのため、開封率を参考にすると件名の改善につながりやすいのがポイントです。

ユーザーではなくシステムがメールを開封してしまうケースもあるため、完全に信用できる指標とは限りません。開封率はあくまで参考程度に、クリック率やコンバージョン率、配信解除率などを重視するのがおすすめです。

実際のKPI設計については、下記の無料相談会でサポートすることも可能ですので、興味がある方は、一度お気軽にご予約ください。

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メールマガジンのKPIを設定する際のポイント

KPIの種類と同時に、メールマガジンの指標を設定する際のポイントを押さえることも重要です。以下の内容を参考に、達成可能で具体的なKPIを設定しましょう。

  • KGIから逆算する形でKPIを決める
  • ROIを視野に入れる
  • 実現可能な数値や期間を意識する

>>BtoBメールマーケティングの最適なKPIとは?

KGIから逆算する形でKPIを決める

KPIは中間目標を示しているのに対し、KGIは最終目標を表しています。

例えば、KGIが売上アップだとすると、そのゴールに到達するために来店客数や客単価といった複数のKPIを達成する必要があります。メールマガジンの場合はコンバージョン率がKGIとなり、その下にクリック率や開封率などのKPIを設定するケースが一般的です。

指標を設定する際に最初に決めるのは、最終的なゴールとなるKGIです。初めに最終目標を定めておくと、そのゴールに至るまでに必要となる適正なKPIを設定できるでしょう。

イメージとしては下表のように、最上部にKGIを置き、そこから逆算する形で複数のKPIを設定します。

KGIコンバージョン数:100件
(コンバージョン率:5%)
KPI①クリック数:2,000件
(反応率:5%)
KPI②開封数:40,000件
(開封率:20%)
KPI③配信成功数:200,000件
(配信成功率:95%)
KPI④配信数:約210,526件

ROIを視野に入れる

KPIを設定する際は、どの程度成果が上がったのかだけでなく、どの程度コストが発生したのかという点を検証することも大切です。そのためにはROI(費用対効果)を視野に入れてKPIを設定すると良いでしょう。

メールマガジンにおけるROIの計算式は次の通りです。

  • ROI = メールマガジンから生じた利益 ÷ メールマガジンに必要な費用 × 100

メールマガジンを配信するには、配信システムの導入費やリスト作成費、運用コスト(コンテンツ制作費や分析にかかる人件費など)が発生します。このような費用を事前に想定し、設定するKPIの参考にすることが肝要です。

実現可能な数値や期間を意識する

無理のない範囲の目標値やスケジュールを設定することも大切です。実現性の低い目標は、かえって組織のモチベーションを下げてしまう恐れがあります。

KPIに実現可能な数値や期間を取り入れるには、過去の実績を参考にする方法が効果的です。システム内にコンバージョン数やクリック数といった過去の数値が蓄積されている場合は、その水準をベンチマークにすると良いでしょう。

上層部だけが感覚的に指標を定めるのではなく、現場の意見やデータをもとに、客観的な視点でKPIを設定することがポイントです。

メールマガジンのKPIを改善するためのコツ

KPIを設定するだけでなく、必ず効果測定を行って目標と実績の差を確認しましょう。もし目標との間に大きな乖離があれば、次のような改善のコツを参考に、PDCAサイクルを回転させるのが効果的です。

  • リンクの設置場所を最適化する
  • 件名や配信時間に工夫を凝らす
  • 配信リストの質を見直す

リンクの設置場所を最適化する

メールマガジンのKPIのなかでも特に重要なクリック率の水準が低い場合は、リンクの設置場所に問題がないかを見直しましょう。コンテンツの内容も考慮しつつ、バランスの良い配置や個数を調整します。

リンクの設置場所を最適化するには、A/Bテストを実施するのがおすすめです。

同じ内容のコンテンツを2パターン用意し、それぞれリンクの設置場所と個数のみ変更します。AパターンとBパターンのうち、クリック率の高いほうが適切なリンクの配置であることを示しています。さらに別のパターンを用意し、繰り返し検証することで、リンク設置の最適解が見つかるでしょう。

件名や配信時間に工夫を凝らす

開封率を高める場合は、メールの件名や配信時間を見直すことが大切です。

件名の場合は、数字を入れて具体性を付与する、緊急性をアピールするといった多様な手段が活用できます。キャッチコピーライティングや心理テクニックなどを有効に使うと良いでしょう。

配信時間を改善する際は、事前にオーディエンスを絞り込むことが重要です。

例えば、ビジネスパーソンの分類でグループ分けした場合は、仕事で忙しい日中にメールを見てもらうのは難しいでしょう。そのため、昼の休憩時間や夜間帯などに配信時間を絞り込むのが効果的です。

いずれもリンクの設置場所を工夫するときと同様、A/Bテストで最適解を見つけましょう。

配信リストの質を見直す

メールマガジンを配信する際は、配信リストの件数が多いほど成果が高まるわけではありません。そのため、量を増やすことよりも、この機会に配信リストの質そのものを見直しましょう。

配信リストの質を高めるには、その作り方から再検討するのがおすすめです。

例えば、Webサイト上にメールマガジンのフォームを設置する場合は、わかりやすい導線の設計や入力項目数の減少といった工夫を凝らすことで、より能動的なユーザーを絞り込めます。ユーザーがメールアドレスを登録することで、メールマガジン登録用のURLが発行される「ダブルオプトイン方式」も有効です。

このような工夫により、コンテンツに興味を示さないユーザーや、悪質ないたずらを行うユーザーを登録段階で省けます。結果的に配信リストの質が高まり、KGIやKPIにも好影響をもたらします。

ゴールを見据えてメールマガジンの最適なKPIを設定しよう

メールマガジンのKPIにはさまざまな種類がありますが、なかでも特に重要なのがクリック率と配信解除率の2つです。この2つのKPIは特に、定期的な効果検証を行って改善に注力しましょう。

また、KPIを設定する段階においても、いくつか注意すべきポイントが存在します。あらかじめKGIを設定し、逆算する形でKPIを設定したり、的確なROIを定めたりと、複数のポイントを押さえることでKPIの精度が高まります。今回紹介した内容を参考に、自社に合った指標を設定してみてください。

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松永創

FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。