「オンライン展示会への出展にはどれくらいの費用が必要なのか?」
オンライン展示会の出展に対して、費用相場のイメージがつかないイベント担当者も少なくありません。
オンライン展示会の出展費用は、形式により大きく変わります。
この記事では、オンライン展示会の費用相場を3つに細分化して解説します。
バーチャル展示会の費用を具体的に把握することを求められている方は、目安としてお役立てください。
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コンテンツ目次
オンライン展示会で何ができるのか?
オンライン展示会では、どのようなことができるのでしょうか?
web展示会の費用は、具体的にできることを理解していなければ予算を立てられません。
オンライン展示会の費用相場を理解するため、展示会によりできることを事例から紹介します。
オンライン展示会の事例を紹介
オンライン展示会でできることを理解するために、2つの事例を紹介します。
SanSan
法人向けクラウド名刺管理サービスのSanSanは、2021年9月にオンライン展示会「SIP2021/SanSan Innovation Project」を開催しました。開催期間は3日間で、希望者は無料で参加可能でした。
展示会の開催後は、期間限定で、アーカイブ動画として展示会の様子を視聴できます。
ちなみに、このオンライン展示会で使ったプラットフォームは、EventHubです。
タイムテーブルでは、ウェビナー登壇者のスケジュールを具体的に把握できます。
「SIP2021/SanSan Innovation Project」のタイムテーブルは、テーマや持ち時間などを、タスク管理のようなデザインで確認できるのが特徴です。
「SIP2021/SanSan Innovation Project」の詳細
クラウドサーカス
2021年9月15日に開催された、クラウドサーカス株式会社が主催するオンライン展示会「CIRCUS DAY Autumn 2021」を紹介します。
クラウドサーカスの主催する展示会は、オンライン上で参加費無料で開催されました。
「日本企業が実践するデジタルマーケティング」がテーマの展示会です。
クラウドサーカス主催の展示会は、2会場に分かれたタイムテーブルが特徴になります。
オンライン展示会3つの費用相場
バーチャル展示会の費用は、3つに分けられます。
- 出展料
- コンテンツ制作費
- 集客にかかる費用
費用相場は、開催するイベント規模や表現形式により、大きく変わるのが特徴です。
それぞれの費用相場について解説しましょう。
1.出展料
オンライン展示会の出展料の相場は、10万円~1,200万円ほどの大きな差があります。
シンプルなオンライン展示会であれば、20万~30万円ほどの出展料に抑えることが可能です。
「ブースをいくつ利用するか」や「講演会の配信があるか」など、展示会プラットフォームの提供企業の申し込み内容によって変動します。
オプションの追加により、数百万円単位になるケースもあるでしょう。
出展料を検討するには、あらかじめ展示会に盛り込みたい内容と予算を明確にしておくことが必要です。
オンライン展示会の出展料は、プラットフォームの利用料金(初期設定費用と月額利用料金など)の設定によって変わります。
利用規模別でセットプランを提供している場合もあり、「ブース」や「ウェビナー」の数により料金が変わる仕組みを採用している場合も多いです。
また、プラットフォーム提供企業から、企画運営のサポートサービスを受けることで、追加料金がかかります。
オンライン展示会の出展料は、配信コストの都合上、オンデマンド配信よりもLIVE配信の方が高くなる傾向です。
2.コンテンツ制作費
オンライン展示会のコンテンツ制作費の相場は、採用する映像技術により大きく変化します。
- 静止画で構成されたコンテンツ制作費用:数十万円
- 3DCGによるVRコンテンツ制作費用:百万円~数百万円
紹介するBtoB製品が複数ある場合は、複数のWebページ制作が必要です。
そのため、追加費用が発生します。
コンテンツ制作にあたる項目は次のとおりです。
- 展示会用Webページ制作費用
- ブース制作費用
- システム構築費用
- 製品を紹介する動画の制作費用
- ダウンロード用資料・パンフレットの制作費
オンライン展示会の出展経験がない場合は、先述した展示会の事例を参考にしてみましょう。
また、同じ規模のブースの出展でも、装飾や映像に凝れば費用が掛かります。
展示会の開催コンセプトと予算に合わせて、用意できるコンテンツの検討が必要です。
3.集客にかかる費用
オンライン展示会の集客では、あらゆる媒体の活用が考えられます。
- WebやSNS広告の活用
- 自社Webサイトによる告知
- イベント告知専門のポータルサイトへの掲載
- 告知用のメルマガ配信
- プレスリリース配信
- ダイレクトメールの送付
- ダウンロード用の資料内で告知など
オンライン展示会の集客にかかる費用は、おもにWebによる広告費があげられます。
Web広告は、掲載する形式により価格差がある告知方法です。以下では、Web広告の代表的な配信形式を紹介します。
- リスティング広告:1クリックあたり10円~数千円
- SNS広告:ユーザーの1行動あたり1円~数百円
- 動画広告:1再生あたり10円~数百円
- 記事広告:2万PVあたり100万円ほど
広告を利用するには、展示会に参加する見込み客のCPC(クリック単価)を基準にして、検討する必要があります。
リアル展示会との費用相場の比較
オンライン展示会とリアル展示会では、どの程度、費用に差が出てくるでしょうか?
オンライン展示会とリアル展示会の費用相場を比較してみましょう。
リアル展示会に掛かる費用相場 | オンライン展示会に掛かる費用相場 | |
会場費 | 15万円~30万円(収容人数や設備によって変動) | 10万円~(プラットフォーム出展料) |
人件費 | 15万円~25万円(イベント規模により変動) | 0円 |
企画・編集費 | 5万円~15万円 | 要相談・追加サポートが申し込める |
コンテンツ制作費 | 20万円~35万円(イベント規模により変動) | 数十万円~数百万円 |
機材費 | 5万円~10万円 | 0円 |
オンライン展示会は、Web上で開催するイベントになるため、人や機材を必要としません。
そのため、展示会当日の担当スタッフや、会場への機材搬入などの費用が掛からず、オフラインの展示会よりもトータルの費用は安くなることが多いでしょう。
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オンライン展示会は合同開催と自社開催のどちらがおすすめ?
オンライン展示会は、自社で開催する形式と合同で開催する形式があります。
自社で開催する展示会は、プラットフォームからコンテンツ制作まで、すべて自社で準備する形式になります。
準備する手間や費用はかかるものの、開催方法を自社の思い通りに設計し、顧客へアプローチすることが可能です。
合同開催の展示会とは、主催者側が用意するプラットフォームに複数の企業が出展する形式です。
費用を安く抑えられる反面、集客方法やコンテンツなどは、主催者側の意図や事情に左右される点に留意しましょう。
2つの開催形式について、費用面で比較いたします。
自社開催の展示会に掛かる費用傾向 | 合同開催の展示会に掛かる費用傾向 | |
出展料 | 自社の予算範囲に合わせて調整可能 | 主催者の提示金額に従う必要がある |
コンテンツ制作費 | 自社予算範囲でクオリティを追求可能 | 主催者側の意向をふまえる必要がある |
集客費用 | 自社による全負担 | 主催者側の負担 |
開催による成果 | 自由度が高く独自性を訴求できる | 他社コンテンツの出展に埋もれて効果が弱くなる |
自社開催のメリット
自社開催による展示会のメリットは、1社だけの展示会になるため、プラットフォームの参加者の目的を自社ビジネスに限定できることです。そのため、長期的な目線で見れば、費用対効果の高い集客方法となるでしょう。
自社内に、コンテンツ制作や集客に関するノウハウがあれば、開催にかかる費用を大幅に削減することが可能です。
もし、それらの知識や経験がなかったとしても、専門の会社に業務を外注したり、コンサルティングサービスを活用したりすることで開催できます。
集客やコンテンツの自由度が非常に高く、競合他社を意識する必要がないのが自社開催のメリットです。近年では、自社開催のオンライン展示会を選択する企業が増えてきています。
自社開催のデメリット
自社開催による展示会は、イベント戦略から告知活動まですべて自社で行わなければいけません。そのため、自社にオンライン展示会のノウハウがなければ、費用負担が増えるでしょう。
たとえば、展示会のタイムテーブル作成やウェビナー動画制作、その他コンテンツの準備などが必要です。人手が足りなければ、開催までに時間がかかってしまうだけでなく、費用もかさんでしまいます。
解決策としては、メリットの項で説明したように、外部会社の手を借りる方法が挙げられます。
費用は少しかかりますが、自社開催は、長い目で見れば費用対効果の高い施策となりうるでしょう。
オンライン展示会の開催で使えるツール
オンライン展示会の開催では、プラットフォームとなるツール選びが必要です。
代表的なプラットフォームを紹介します。
EventHub
EventHubは、展示会ツールの中でも世界的な利用実績のあるプラットフォームです。
とくに、出展企業と展示会の参加者を自動的にレコメンドするマッチング機能が特徴になります。
さらに、プラットフォームのシンプルなデザインが、操作を使いやすくしていることも選ばれるポイントです。
- 料金:要問い合わせ
- 試用期間:なし
SHANON MARKETING PLATFORM
SHANON MARKETING PLATFORMは、360°パノラマビューワーの仮想空間で出展できるプラットフォームになります。
特徴は、3D映像内で動画配信ができることです。たとえばウェビナーでは、講演中に別ウィンドウに切り替えて動画を再生できます。
また、ウェビナー講演中に、同じ画面の中で動画を再生することも可能です。
ファイル形式を合わせれば、外部企業が作成した3DCGコンテンツを利用することもできます。
- 利用料金:要問い合わせ
- 試用期間:デモ体験あり
VRmillion
VRmillionは、あらかじめ用意されているCG素材を組み合わせてブースを設定できるプラットフォームになります。展示会参加者と主催者が気軽にコミュニケーションがとれるのが特徴です。
展示ブースには、相手の顔を見ながら直接会話できる機能も搭載されています。実際の会場にいるかのような臨場感を引き出す機能が利用可能です。
- 利用料金:要問い合わせ
- 試用期間:なし
その他のオンライン展示会プラットフォームについては、こちらから確認できます。
オンライン展示会の開催手順
オンライン展示会の開催は、次のような手順で進めます。
展示会の企画・構成
オンライン展示会を開催するには、展示会の企画と構成が必要です。
企画段階では、展示会を開催するコンセプトや来場者数、規模などを設定します。
企画の設計から、具体的にスケジュールを構成して、展示会の全体像を把握しましょう。
展示会のプロモーション
展示会のプロモーションをする際は、自社製品の見込み客に合った媒体を活用することがポイントです。
告知する媒体は、製品のベネフィットと一致する企業が目にする媒体を選びましょう。
展示会のコンテンツ制作
オンライン展示会用のコンテンツ制作においては、ブース展示用のコンテンツやウェビナー資料などを作ります。
出展するプラットフォーム環境との相性もあるため、事前に推奨環境をチェックしておくことが必要です。
コンテンツ公開前のテスト
作り上げたコンテンツを、公開前にテストします。
とくにセミナー配信の場合は、「タイムテーブルどおりの進行が可能か?」を事前にチェックする必要があります。
展示会の開催
事前テストを経て、いよいよ展示会の開催です。
オンライン展示会の開催中は、商談に移行したときの通信トラブルに注意することが必要です。
万が一、通信状態が悪くなった場合の代替案も用意しておきましょう。
開催後のフォロー
開催後は、展示会参加者の印象を高めるためのフォローをします。
アフターフォローとして、参加のお礼メールや製品案内などをするなどして、顧客の興味関心を高めましょう。
オンライン展示会を開催して、費用対効果を追求しよう
今回は、オンライン展示会の費用相場について解説してきました。web展示会に掛かる費用は、「出展料」「コンテンツ制作費」「集客費用」3つの分野に分けて検討できます。
web展示会の費用は、それぞれの分野ごとに検討して、最適なプラットフォームを選びましょう。
また、オンライン展示会プラットフォームを選ぶ際は、予算と開催後の成果を基準にしてを選ぶことが重要です。
展示会により見込める成果と開催費用を事前に明確にしておきましょう。
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