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企業データの名寄せのやり方を6ステップで解説|データクレンジングの必要性やExcelでの方法も

2025.05.31

2025.05.31

名寄せ

顧客データや企業情報を正確に、管理するうえで「名寄せ」は欠かせない作業です。名寄せをせず、表記ゆれや重複などの問題を放置しておくと、営業活動やマーケティング施策に悪影響を及ぼす恐れがあります。

本記事では、名寄せの基本的なやり方やメリットに加え、Excelを使った方法や、名寄せ代行サービスについても紹介します。

名寄せには個人データを対象としたものもありますが、本記事では「企業データの名寄せ」に特化して解説します。

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名寄せとは?データクレンジングが重要な理由

「名寄せ」とは、複数のデータベースに存在する企業情報や顧客データを一つに統合し、重複登録を無くす作業のことです。

営業やマーケティング活動の精度を高めるためには、正確なデータが欠かせません。データ精度を高めるには「名寄せ」「データクレンジング」の作業が重要です。

データクレンジングが重要な理由

データクレンジングとは、データに含まれる不備や誤り、表記の揺れなどを修正・削除し、整合性を持たせる作業のことです。データクレンジングは、正確に名寄せするための前工程として重要です。

データクレンジングをすることで、名寄せの精度が高まります。

「名寄せ」と「データクレンジング」は、混同されがちな用語ですが、それぞれの意味や役割は異なります。一般的に「データクレンジング」はデータの修正が中心である一方、「名寄せ」は重複データの整理や削除を担う作業として使い分けられています。

企業データの名寄せのやり方

企業名の一般的な名寄せの流れは、以下の通りです。

  1. データの収集と確認
  2. データクレンジング
  3. 名寄せのルール(キー)の設定
  4. 名寄せの実行
  5. 統合・クレンジング
  6. 検証・見直し

それぞれの工程について、詳しく解説します。

1.データの収集と確認

名寄せを始める前に、社内のどのシステムに企業データがあるかを確認します。名寄せをしたいデータを集めたら、データの登録形式や、使用されている項目(企業名、住所、電話番号など)を確認しましょう。

2.データクレンジング

データの不備や誤り、表記の揺れなどを修正・削除して整合性を持たせる「データクレンジング」をします。データクレンジングは、名寄せの精度を高めるために欠かせない工程です。

例えば、以下のように社名表記の違いがある場合に、データクレンジングをしましょう。

  • FLUED
  • FLUED株式会社
  • 株式会社フルード

これらをすべて「株式会社FLUED」に統一することで、同一企業として正しく認識・処理できるようになります。

3.名寄せのルール(キー)の設定

名寄せでは「同一企業」と見なすためのルール設定が、不可欠です。企業名に加え、住所・電話番号・法人番号(企業コード)など、複数の情報を組み合わせることで、精度高く名寄せできます。

特に、法人番号や企業コードがある場合は、コードをキーとすることで正確な名寄せができます。

企業コードには法人番号、TDB企業コード、TSRコードなど複数の種類があるので、詳しくは以下の動画や記事をご覧ください。

>>企業コードの種類を徹底解説!法人番号やTSR・TDB・LBC・DUNS・JANなどの違いは?

4.名寄せの実行

設定したルールに基づき、データ同士を照合します。データ照合の方法は、以下の2つの方法があります。用途や規模に合った適切な方法を選びましょう。

手動名寄せExcelやスプレッドシートを使い、目視でデータマッチングする
自動名寄せ名寄せツールや専用のシステムで、データを一括マッチングする

なお、名寄せツールについては、以下の記事をご参照ください。

>>名寄せツール比較7選!導入すべき企業の特徴や選び方などについて解説

5.統合・クレンジング

名寄せの結果、同一企業と判断された重複データを統合し、代表レコード(マスターデータ)を作成します。不要な情報は削除し、必要な属性だけを残すことで、扱いやすいデータになります。

6.検証・見直し

代表レコードからサンプルデータを抽出し、誤って統合されたデータがないか、本来統合すべきデータが分かれていないかを確認しましょう。問題がなければ、名寄せ作業は完了です。

新しい企業データは日々蓄積されていくため、定期的に名寄せを行う必要があります。過去に名寄せしたデータであっても、新たな表記揺れや重複が発生する恐れがあるため、都度の見直しが欠かせません。

名寄せをするメリット

名寄せは手間のかかる作業ですが、以下のようなメリットがあります。

  • 顧客情報の一元管理が可能になる
  • データ分析の正確性が高まる
  • システム運用や連携がスムーズになる
  • コスト削減につながる
  • 属性データの付与が可能になる

それぞれについて見ていきましょう。

顧客情報の一元管理が可能になる

重複や表記ゆれのあるデータの統合をすることで、顧客情報を一元的に管理できます。情報の一元化により部署間の情報の分断や管理ミスが減り、顧客対応やマーケティング施策の精度も向上します。

同一企業に、社内の複数部門が接触する原因のひとつは、部署間で扱うデータの違いです。

例えば、営業とマーケ部門で異なるリストをもとに活動していると、同一企業が別々のデータとして登録されている恐れがあります。

同じ企業に対し複数の部門から別々にアプローチしてしまうことで「社内で情報共有ができていない」という印象を顧客に与えかねません。

そこで部署間で情報を一元管理することで、トラブルを未然に防止できます。

データ分析の正確性が高まる

企業名に表記ゆれや重複があると、データの分析結果に誤差が生じます。企業を正確に集約することで、業種別や規模別の集計結果に正しく反映され、精度の高いデータ分析がしやすくなります。

システム運用や連携がスムーズになる

各種システム間での情報連携や統合がスムーズになる点も、名寄せのメリットです。

名寄せをしておくことで、データの移行や新システムを導入する際の混乱を防止できます。IT部門やシステム担当者の工数も削減されるため、全社的な利益につながります。

コスト削減につながる

多くの営業・マーケティング支援ツールは、登録されたリード数や企業数に応じて課金される仕組みです。

名寄せをせずに重複した企業データを放置していると、実際には1社である企業に対し、複数社分の課金が発生する恐れがあります。

企業名を名寄せすることで、不要なデータを削除でき、ツール利用にかかるコストの最適化ができるようになります。

属性データの付与が可能になる

企業名の名寄せ完了後に、外部の企業情報データベースを活用して、業種や企業規模、所在地などの属性情報を付与することもできます。

属性情報の付与により、ターゲット企業の選定や市場分析に活用できる情報が増え、営業活動やマーケティング施策の精度が高まります。

未整備データが多ければ多いほど、名寄せ作業に着手するためらいを感じる方もいるかもしれません。しかし、一度過去のデータを整備し、今後のデータ取得設計をしてしまえば、得られるメリットは非常に大きいです。後回しにせず、1日でも早く取り組みましょう!

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Excelを使って名寄せする方法

ここからは、Excelを使った名寄せ作業も可能です。

  1. データを準備する
  2. データクレンジングをする
  3. 類似データの抽出(名寄せ候補を見つける)
  4. データの統合・整理

基本的な進め方は、一般的な名寄せの手順と同様です。上記4つの手順をそれぞれ解説します。

1.データを準備する

名寄せの対象となるデータをExcelで開きます。後の作業がしやすいように、企業名・電話番号・住所などの情報は、それぞれ別々の列に分けて整理しておきましょう。

2.データクレンジングをする

次に、データクレンジングをします。TRIM関数で余分なスペースを削除したり、SUBSTITUTE関数で表記を統一したりすると、表記ゆれを整えられます。

また、無料で利用できるデータクレンジングサービスを活用し、法人番号の付与や表記ゆれの修正をするのもおすすめです。

ただし、完全な精度ではないため、目視による確認は欠かせません。データクレンジングの段階で、名寄せのための「キー」を作成することも重要です。

3.類似データの抽出(名寄せ候補を見つける)

どのような条件で「同一企業」と見なすかのルールを決めましょう。法人名だけでなく、住所・電話番号・法人番号(企業コード)などを組み合わせて判定すると精度が高まります。

企業コードが付与されていれば、コードをキーとすることで、より正確な名寄せが可能です。設定したルールに従い、関数や目視で類似データを抽出していきます。

4.データの統合・整理

名寄せ候補を見つけたら、手作業でマスターデータ(正しい情報)に統一します。

小規模なデータであれば、コストをかけずにExcelを使って名寄せの作業をすることが可能です。ただし、手作業には限界があります。社名変更や吸収合併といった情報が自動で反映されないのも課題です。

大量のデータや複数のデータベースを扱う場合は、専門業者への委託を検討するのが現実的です。

名寄せの注意点

名寄せは、データの品質を保ち、業務効率を高めるために有効な手段です。一方で運用方法を誤ると手間や混乱を招く恐れもあります。名寄せを実施・運用するうえで注意すべきポイントは以下の通りです。

  • データメンテナンスの手間が少ない設計をする
  • 名寄せの対象範囲を定めておく
  • 作業の属人化や品質のばらつきに注意する

データメンテナンスの手間が少ない設計をする

名寄せは、一度したら終わりではありません。日常的なデータ運用の中で、継続的にデータ整備のできる仕組みづくりが重要です。

例えば、企業情報を入力するフォームに名寄せ機能を設け、表記ゆれを未然に防ぐ工夫が有効と言えます。フォーム通過時に法人番号といったキー項目が自動で付与されるようにしておくのもおすすめです。

データ整備が継続できる設計をしておくことで、メンテナンスの手間を大幅に軽減できます。

名寄せの対象範囲を定めておく

名寄せの際には、あらかじめ対象範囲を明確にしておきましょう。

過去のデータまで含めるのか、新規登録分のみに限定するのか、また対象となるシステムはどれかなどのルールを定めるのがおすすめです。

対象範囲が曖昧なまま名寄せすると、作業の重複や漏れ、現場と経営層の認識ズレ、活用時の分析ミスなど、さまざまな混乱が生じます。

作業の属人化や品質のばらつきに注意する

名寄せのルールが複雑であったり、担当者の経験や判断に作業が依存していたりする場合、属人化が進みやすく、品質にもばらつきが生じがちです。特にExcelなどを使った手作業が多いと、ヒューマンエラーも発生しやすくなります。

誰が作業しても一定の品質が保てるよう、名寄せプロセスの標準化やマニュアルの整備をして、属人化を防ぐ体制を整えましょう。

名寄せは時間と労力をかければ手作業でもできますが、データの質が担保できない点がデメリットです。せっかくやった作業が水の泡とならないよう、プロへ委託してしまうのもおすすめです。

「名寄せ代行サービス」がおすすめの理由

名寄せ作業を効率化するためには、「名寄せ代行サービス」の利用がおすすめです。

  • 面倒な作業を外注できるから
  • プロに依頼することでミスが減るから

上記2つの理由について、それぞれ見ていきましょう。

面倒な作業を外注できるから

名寄せは、地道な作業が多く、手間と時間が非常にかかる作業です。こうした業務を内製で行うと、本来注力すべき業務に時間が割けなくなってしまいます。

外部に委託することで、限られたリソースをより重要な業務に集中させられ、全体の業務効率が向上します。

プロに依頼することでミスが減るから

名寄せには、表記ゆれや重複データのパターンに応じた的確なルール設計など、経験に基づいた判断が必要です。

しかし、多くの企業ではノウハウがなく、Excelを用いた手作業をしており、ヒューマンエラーが起こりやすくなっています。ヒューマンエラーを避けるには、名寄せに実績のある専門業者に依頼する方が安心できます。

例えば、株式会社FLUEDの名寄せ代行サービスでは、CRMやSFAに蓄積された顧客データの名寄せを一括で実施可能です。豊富な実績があり、複雑な条件にも柔軟に対応しています。

価格の目安は10万円〜(データ量や条件に応じて変動)です。「FINDFOLIO」のようなツールの活用もおすすめです。

企業単位で業種や企業規模などの属性情報の付与ができるため、より高度にデータを活用できます。

弊社の名寄せ代行サービス利用時には、FINDFOLIOの契約が必須だと思われることが多いですが、FINDFOLIOを契約しなくても対応可能です。お気軽にご相談ください。

名寄せのやり方をマスターして精度の高いリストを作ろう

名寄せを正確にするためには「どの情報をキーにするか」が重要です。

Excelを使った名寄せ作業も可能ですが、データ量が多い場合や複雑なケースでは限界があるのも事実です。

自社での対応が難しいと感じた場合は、FLUEDのような名寄せ代行サービスの活用を検討してみましょう。専門の知見とノウハウにより、精度の高いデータ統合が実現できます。

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松永創

FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。