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HubSpotのキャンペーン機能で「展示会・ウェビナーのROI(投資対効果)」を可視化してみた

2025.11.29

2025.12.01

HubSpot

「展示会などのオフライン施策を紐づけられない」と、HubSpotのキャンペーン機能に課題を感じていた方も多いのではないでしょうか。

2025年8月のアップデートで、コンタクトをキャンペーンに追加できる新機能が登場しました。新機能により、展示会や名刺交換、セミナー来場者など、オフラインで獲得したコンタクトもHubSpot上で一元管理しやすくなりました。

本記事では、新機能を使ってオフライン施策をキャンペーンに紐づける方法を中心に解説します。あわせて、キャンペーンを運用しやすくするための命名方法・管理のポイントも紹介します。

「展示会やウェビナーの費用対効果が判断しづらい」とお悩みの方に」とお悩みの方にぴったりの内容です!ぜひお読みください。

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前提:HubSpotのキャンペーン機能とは?

HubSpotのキャンペーンは、メルマガやウェビナーなど複数のマーケ施策をまとめて管理できる機能です。予算や目標値などの情報を登録し、関連するメールやLPなどのアセットを紐づけることで、施策全体の成果を一目で把握できます。

チーム内での進捗共有や振り返りもしやすくなり、どの施策がどれくらい成果に貢献したのかをすぐに確認できる点が特徴です。

HubSpotキャンペーンについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください!

>>効率よく成果を上げるHubSpotのキャンペーンツール活用方法

HubSpotのキャンペーンの“アセット”とは?

HubSpotのキャンペーンでは「アセット」と呼ばれる要素を紐づけて管理します。アセットとは、キャンペーンの活動を構成する部品のようなもので、フォームやリスト(セグメント)、LPなどのことです。

アセットを経由してコンタクトが行動すると、そのコンタクトは自動的にキャンペーンに紐付けられます。例えば、キャンペーンにフォームを紐づけておけば、該当のフォームを通過したコンタクトは、自動的にキャンペーンに紐づきます。同じようにリストを紐づけておけば、そのリストに含まれるコンタクトがキャンペーンの対象として扱われます。

なお、2025年8月のアップデートで、自動紐付けに加えて手動でのコンタクト追加も可能になりました。

どのコンタクトがどのキャンペーンに属しているかをHubSpot上で整理して管理しやすくなるのがポイントです。

HubSpotのキャンペーンにコンタクトを紐づける方法

HubSpotのキャンペーンを活用すると、展示会やウェビナーといった施策ごとのROIを可視化しやすくなります。手動紐付けに対応したことで、オンライン施策だけでなく、オフラインで獲得したコンタクトも含めて追跡できるようになりました。

そのため、マーケティング活動全体が「成果にどうつながったか」という視点で整理して見られるようになったのがポイントです。例えば、展示会来場者のリストをキャンペーンに追加しておけば、その後のナーチャリングの状況や商談化までの流れをまとめて可視化できます。

名刺交換イベントや電話営業などのオフライン施策で獲得したコンタクトも、HubSpotで一元管理することが可能です。

また、ウェビナー登録者を自動的にキャンペーンと紐づけて、ROI分析を効率的にできるようになったのもメリットです。

オンラインもオフラインも、同じキャンペーンにまとめて追えるようになると「この施策って本当に効いているの?」が数字で確認しやすくなります。

>>展示会にかかる費用や内訳は?安くするポイントや費用対効果の計測方法を解説

HubSpotのキャンペーン機能にコンタクトを追加する方法

HubSpotのキャンペーン画面に「コンタクト」関連の設定が見当たらない場合は、新機能がオフになっている可能性があります。その際は、ベータ版機能に参加しているかを確認しましょう。

画面右上のアカウント名をクリックし「製品の最新情報」を開きます。

以下のベータ版に未参加の場合は、申請を出してください。

①「オフライン/追跡対象外のやりとり用にキャンペーンコンタクトを手動追加」

②「動的コンタクトリストをキャンペーンに追加」

承認されると、キャンペーンにコンタクトを追加できるようになります。

キャンペーンにコンタクトを追加する方法は以下の2種類です。

  • キャンペーンに手動でコンタクトを紐づける方法
  • 動的リストでHubSpotのキャンペーンにコンタクトを紐づける方法

それぞれについて見ていきましょう。

キャンペーンに手動でコンタクトを紐づける方法

左側のマーケティングの項目から「キャンペーン」を選び、「キャンペーンを作成」をクリックします。

「アセットを追加」をクリックします。

CRMタブ内の「コンタクトリスト」を選択し、追加したいリストを選択してください。

リストに含まれるコンタクトがキャンペーンのコンタクトとして登録されます。

以上の手順で、手動で選んだリスト単位でコンタクトをキャンペーンに紐づけられます。

動的リストでHubSpotのキャンペーンにコンタクトを紐づける方法

コンタクトを条件ベースで自動的にキャンペーンに追加したい場合は、動的リストの活用がおすすめです。CRMのメニューから「セグメント(リスト)」を選び「セグメントを作成」をクリックします。

「コンタクト」を選択して次へ進みます。

フォーム送信など、コンタクトの追加条件を設定しましょう。

「マーケティングキャンペーンに追加」の項目で、追加したいキャンペーンを選択します。

設定した条件を満たしたコンタクトが、自動的にそのキャンペーンに追加されるようになります。フォームの通過者をキャンペーン単位で集計したい場合にも便利な方法です。

ワークフローと同じように、動的リストから自動でキャンペーンにコンタクトを追加できます!

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HubSpotのキャンペーン名を付けるときの基本原則

キャンペーン名は、あとからレポートやダッシュボードで探したり、過去施策を振り返ったりするときの目印になります。以下のような原則を守り、キャンペーン名を決めましょう。

  • 一貫したルールを持つ
  • 分析軸を意識する
  • 変更コストを減らす

詳しく解説していきます。

一貫したルールを持つ

まずは、誰が作っても同じ構造・書式になるように、命名の型を決めておきます。例えば、[年月]_[施策タイプ]_[施策名称]_[目的]_[ターゲット]のように、要素と並び順を固定しておくイメージです。

この型さえ守れば、担当者が変わっても似たような名前が量産されることを防げます。加えて「2025年8月の展示会」「IT向けのナーチャリング施策」といった観点で、過去のキャンペーンを探しやすくなります。

分析軸を意識する

キャンペーン名には、レポートでよく使う、以下のような分析軸をあらかじめ織り込んでおくのがおすすめです。

内容具体例
期間年月・四半期
施策タイプウェビナー・展示会・ホワイトペーパー
ターゲット業種・規模
目的リード獲得・商談創出・ナーチャリング

上記のような内容をキャンペーン名に入れておくと、ダッシュボード上でのグルーピングやフィルタがやりやすくなります。「キャンペーン名を見れば、どんな施策かだいたい想像できる」状態を目指すと、日々の分析や会議での共有もスムーズです。

変更コストを減らす

命名ルールは、一度決めたら終わりではなく、運用しながら少しずつアップデートされていくものです。最初から細かく決めすぎず、将来的に拡張・修正しやすい柔軟な構成にしておくことも重要です。

略称を増やしすぎないことや、製品名の書き方や年月・四半期の表記を統一するといった小さな工夫だけでも、長期的な運用の安定につながります。

「後から見ても意味がわかるか」「別のメンバーが見ても同じ解釈になるか」を意識して決めておくと安心です。

HubSpotのキャンペーン機能でよく使われる命名フォーマット例

SFAやMAで管理するキャンペーン名は「いつ・何を・何のために・誰向けに」が、一目でわかる形にしておくのが理想です。そのため、多くの企業では[年月]_[施策タイプ]_[施策名称]_[目的]_[ターゲット]などのフォーマットで、運用されることがよくあります。

それぞれの項目の記載例は、以下の通りです。

内容記載例
年月・四半期2025Q3 / 202508
施策タイプウェビナー(WBN)/展示会(EXPO)/ホワイトペーパー(WP)
施策名称・イベント名TechWeek/プロダクトA解説セミナー
目的リードジェネレーション(LG)/ナーチャリング(NRT)
ターゲットHR / IT / SMB

2025年8月に開催するTechWeekという展示会で、IT業界向けにリード獲得を目的とした施策をする場合を考えてみましょう。

  1. 年月: 2025年8月 → 202508
  2. 施策タイプ: 展示会 → EXPO
  3. 施策名称: TechWeek → TechWeek
  4. 目的: リードジェネレーション → LG
  5. ターゲット: IT業界 → IT

上記を組み合わせると「202508_EXPO_TechWeek_LG_IT」という具体的なキャンペーン名になります。キャンペーン名だけで「いつ・どんな施策・どんな目的・どのターゲットか」を読み取れるため、検索やレポート作成の効率が変わってきます。

複数チャネルをまとめたい場合

同じテーマで複数の施策を展開する場合を考えてみましょう。この場合には、1つの親キャンペーンの下に展示会・ウェビナー・広告といった個別施策を子キャンペーンとして階層化する方法がおすすめです。

例えば、新製品のローンチ施策を複数チャネルで実施する場合は、次のような構成にすると分かりやすいです。

2025Q3_Brand_NewProductLaunch(親キャンペーン)
 └ 202508_EXPO_TechWeekTokyo_LeadGen(子キャンペーン)
 └ 202508_WEBINAR_製品紹介_Demo(子キャンペーン)

階層化しておくことで「全体の成果」と「チャネル別の貢献度」を両方確認できるため、後から振り返る際の整理がしやすくなります。

親キャンペーンと子キャンペーンを分けておくと「全体としてどれくらい効いたか」と「チャネルごとの効き方」の両方を比べやすくなるのがメリットです。

HubSpotのキャンペーン機能の命名ルールを整備するメリット

キャンペーンの命名ルール整備には、以下のようなメリットがあります。

  • レポートや自動化の精度が上がる
  • 部署横断でのデータ共有が容易になる
  • 過去施策の分析や再利用がスムーズになる

詳しく見ていきましょう。

レポートや自動化の精度が上がる

命名が一貫していれば、レポートのフィルタ条件やワークフローの条件をシンプルに設定可能です。

例えば「2025Q3_」という文字列を含むキャンペーンだけを抽出すれば、2025年Q3の施策だけを確認できます。欲しい数字が毎回同じ条件で取れる状態をつくりやすくなり、自動化の精度も高めやすくなります。

部署横断でのデータ共有が容易になる

キャンペーン名の付け方が統一されていると、営業・マーケティング・CSなど、部門を超えて同じ切り口でデータの把握が可能です。「これは既存顧客向けのナーチャリング施策」などの共通言語ができるため、会議や振り返りの場での意思疎通がスムーズになります。

過去施策の分析や再利用がスムーズになる

キャンペーン名の中に期間や目的が含まれていれば「去年のQ3の展示会リード獲得施策」などを、検索してすぐに探し当てられます。どのキャンペーンがいつ・どんな目的で実施されたかがすぐにわかるため、成功施策の再利用や、年次比較などもスピーディーに可能です。

担当者交代時の負担が少ない

命名ルールが明文化されていれば、引き継ぎ資料を見なくても過去施策の意図が読み取れます。

キャンペーン名そのものが、社内のデータ辞書のような役割を果たしてくれるためです。担当変更時にも引き継ぎの負担がかからず、長期的に見てチーム全体の工数を削減できます。

命名ルールの整備は一見地味ですが、レポート作成や自動化、引き継ぎのストレスを一気に減らしてくれる「縁の下の力持ち」のような存在です。

チームでHubSpotのキャンペーン機能の命名ルールを運用するコツ

命名ルールの実際の運用においては、以下のような点を意識しましょう。

  • ドキュメント化する
  • 定期的にレビューする

それぞれについて解説します。

ドキュメント化する

命名ルールは暗黙の了解で運用するとすぐに崩れてしまうため、必ずドキュメントとして残しておきます

どの要素を入れるか、略称は何を使うか、表記ゆれをどう防ぐかといったルールを明確にしましょう。変更があった場合は履歴を残しておくことで、誰が見ても経緯がわかり、属人化を防ぎやすいです。

定期的にレビューする

運用していくうちに、重複や表記ゆれ、略称のバラつきが生まれてきます。実態に沿うようにするためにも、3ヶ月〜半年ごとに命名ルールを見直す時間を設けるのがおすすめです。

「新しいチャネルが増えていないか」などを整理・確認し、データの信頼性を保持しましょう。

命名ルールの整備は手間に見えますが、長期での運用を見据えた時にとても重要です。小さな改善を継続することで、のちのち大きな差が生まれますよ。

HubSpotのキャンペーン機能をフルに活用し、効果的なマーケティング施策をしよう

HubSpotのキャンペーン機能は、オンライン・オフラインを問わず、さまざまな施策を一元的に管理し、成果を可視化できる仕組みです。コンタクト追加の活用によりキャンペーン全体で成果を把握しやすくなり、マーケティング活動をより戦略的に進められます。

命名ルールの整備により、データの検索性や分析精度が向上し、チーム全体での情報共有や振り返りもスムーズになります。

もし自社の状況に合わせたキャンペーン設定の方法や、運用ルールの作り方に悩んでいる場合は、お気軽に相談会にお越しください。

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松永創

FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。