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BtoB営業生産性向上トークセッションVol.1、イベント内容全編公開中!

2022.11.28

2023.06.08

EVENT

急成長3社の営業企画担当をお招きし、大盛況に終わった「BtoB営業の生産性向上トークセッション」。本記事はその模様を”ノーカット文字起こし”でお届けします。

株式会社ニューレボ セールスマネージャー 久野 裕司

通販事業社向けの在庫管理システム「ロジクラ」のインサイドセールス/オンライ ンセールス責任者。共同創業者として事 業を立ち上げ、マーケティング・営業 チームの立ち上げを行い、導入企業が 7000社を超えるに至る今も最前線で施 策のPDCA・マネジメントを行っている。

株式会社ラクス セミナー講師 宮坂夏生

ラクス入社後、メール配信サービスの営 業に従事。入社半年で一人インサイド セールスに抜擢され、半年後内勤営業のトップセールスとなる。現在は「メール マーケティングの先生」として年間800 社に効果を上げるメールテクニックを伝 授している。

Baseconnect株式会社 セールスチーム マネージャー 野中 崇史

新卒にて投資ファンドに入社、ベン チャーキャピタル事業や新規事業の立ち 上げに携わる。その後、大手エンターテ イメント会社等にて経営管理業務やアパ レル会社のターンアラウンドに従事、 業務プロセスの改善や営業の効率化に強 みを持つ。

司会 株式会社FLUED 代表取締役 松永創

BtoBマーケティング〜営業の専門家集団「FLUED」代表取締役。テレマーケティング企業・BtoBマーケティング支援企業などでのコンサルタント経験などを基に独立し、オフライン/オンライン問わず支援を行っている。これまでに携わったプロジェクトは500以上。

松永「今日は、急成長3社の営業企画担当が本音トークということで、BtoB営業の生産性向上トークセッションということで、始めさせていただきます。お話いただく講師の会縣は、なんらかのBtoBのマーケティング、営業に携わっている方々ばかりで、営業比率多めでいらっしゃいます。早速ではありますが、講師の方を紹介いたします!」

「一番左にいらっしゃるのが、株式会社ニューレボの久野さんです。彼は「ロジクラ」というECをやられている方が使用する、無料在庫管理ソフトを開発するベンチャーの営業マネージャーです。1年で7000社導入をするマネジメントをされています」

久野「株式会社ニューレボの久野と申します。よろしくお願いいたします。在庫管理ソフト「ロジクラ」は、業務改善ツールスマートフォンアプリとクラウドを連携するかたちでサービス提供をしております。人数としてはたった2名でセールスしているのですが、どのように獲得していったか、というお話をメインにさせていただきます」

松永「そのお隣が本日の紅一点、株式会社ラクスの宮坂さんです。「配配メール」の営業されており、入社半年でインサイドセールスに抜擢され、さらに半年後には内勤営業のトップセールスになられております。実はメール配信サービスってものすごくたくさん競合が多いのですが、6000社に導入をされており、営業やマーケティング力を本音で(笑)伺えればと思っております!」

宮坂「株式会社ラクスの宮坂と申します。当社さまざまなサービスを行っているのですが、その中でも「配配メール」で、セミナーや展示会の企画、運営を行っております。また、当部署ではイベント、セミナーの案内のメルマガも行っておりますので、メールマーケティングについてお気軽にお声掛けいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします」

松永「宮坂さんはメールマーケティングの先生として、メールの書き方の講座なども開かれていらっしゃいます。続いて、Baceconnect株式会社の野中さん。法人向けに企業情報データベースをつくっている会社さんです。その中で、野中さんは2万社導入されており、そのカラクリを(笑)伺いたいと思います」

野中「Baceconnect株式会社の野中と申します。よろしくお願いいたします。私はどちらかというと、インサイドセールスの立ち上げや東京でセミナー講師を行いながら、お客様と関係構築をしておりますので、そのあたりをお話させていただきます」

松永「野中さんは今日東京に来られていますが、実は本社は京都にありまして、京都から遠隔で営業し、一部上場企業から中小企業までたった2年弱で!2万社に!導入を成功させていらっしゃいます(笑)。今日はその秘訣を伺えればと思います!」

「さて、司会である僕の自己紹介をさせていただきます。株式会社FLUEDの代表をしておりまして、BtoBのマーケティング、営業のコンサルティングを行っております。BtoBの特化したマーケティングセールスの専門家集団です。営業、マーケティングの領域で、インサイドセールス、マーケティングオートメーション、WEBコンテンツ制作、などでいろんな会社をご支援させていただいております。

今日は私語大歓迎、話していただいて大丈夫ですので、ご質問あればどんどん聞いていただければと思います。とはいえ、大勢の前では質問しにくい方もいらっしゃいますので、ちょっと詳しく教えてください!などなど、アプリ『Sli do』でお気軽にご質問いただければと思います。僕の方で、リアルタイムで『Sli do』を見ていますので、ご質問来ましたら共有させていただきます。お、いいねが付きました(笑)。楽しみです、というコメントが続々来ていますね。このように、見ながらお答えさせていただきます!

さて、トークセッション前にちょっとしたアンケートを実施したいと思います。今日お話するテーマが、メール配信ツール、法人ツール、営業管理ツール、BellfaceなどのWEB会員ツール、ダイレクトツール、セミナー、展示会、マーケティングオートメーション、WEB広告だったりを盛り込んでお話させていただくのですが、どういう手法を皆様使われているのかお伺いしたいと思います。(それぞれの割合を伺い、挙手してもらう。)ありがとうございます。こういうところについて、掘り下げていきたいと思います。もともとWEBフォームで事前にご質問をいただいておりますので、まずはこちらをもとにトークセッションを進めていきたいと思います。

駆け出しのころに大切なのは、顧客と課題と共通点の把握

まず、第一問目の質問からいきましょう!結構いろんな会社さんからこの質問いただいています。アウトソーシング、クラウドサービス提供、人材派遣などの会社の方からのご質問が多かったのですが、『駆け出しのころ取り組んだことは何ですか?』、『営業活動で意識していることは?』『成績が上がったときのターニングポイントは?』というものがありました。2名で7000社運用されているロジクラの久野さん、お願いいたします!」

久野「駆け出しのころ取り組んだことは、ベタですがテレアポです。ベースネクストさんのリストが取れますので、入りそうなお客様のリストをつくり、ひたすらコールしていました。お客様の課題なにか、自分の考えと合っているのか確認しながら、上手くいったお客様の共通点を見ていく、というところから始めました。」

松永「共通点を探していくと、共通の課題などが見つかり、そこが機能追加や訴求ポイントを揃えてみる、ということなんですね。ちなみに、ターニングポイントってありましたか?」

久野「お客様の課題解決をいかに製品に落とし込むか、というところで、課題解決する製品ができました、とプロダクトありきで提供をし、営業というのはお客様の課題を汲み取り、製品に落とし込んで提供する、という橋渡しだと思っていますので、そこをやっていくと自然と成績が上がっていきましたね。」

松永「課題を共通認識で理解しておくと、製品が新しくなるとき、つまりロジクラさんですと2年前、市場にその製品が合うのか、プロダクトマーケティングフィットしているかわかならい、ということがあって会話でやっていた、ということですよね?」

久野「そうですね。一番質問しやすく、深く聞けるのがテレアポでしたね。」

松永「では、野中さんはリリースして、駆け出しのころ、どんなことをされていたのでしょうか?」

野中「そうですね。うちも一緒で2年前にサービスローンチしておりまして、その頃は当然契約などなく、買っていただけるかどうかもわからなかったので、まずは量をこなす、アウトバウンド、インバウンドを含めて、まずはお客様の声をヒアリングさせてください、というところから始め、そこから質に転換していきましたね。」

松永「やっぱり量なんですね!お客様の共通の課題を見つける、ということですね。お二人とも、WEBサービスを作っている会社ですので、課題を直接反映させやすく、プロダクトからのリリースをスピード感持ってできる部分がかなり大きいかもしれませんね。これが工業製品だと遅いよ、なんて話もあるかもしれません。野中さんの成績が上がったターニングポイントも教えていただけますか?」

野中「成功事例が少しずつ出てきますので、成約時に事例を伝える、営業資料にその事例を反映する、プラスしてテクノロジー、ツール、と言いますか、弊社京都にありますので、インサイドから営業するしか方法がありませんのでbellfaceやMiitelと呼ばれる電話録音システムを使用し、その内容を社内でフィードバックする、ということを行っていたところ、自然と数字が上がってきましたね。」

既存商品の営業は、営業の付加価値づくり・接触の速さが必須

松永「どの会社もさっきもこのように出ていますけれど、(上の図を画面に移しながら)あっ、すごくわかりやすい図ですね(一同爆笑)。このぐらいのときって、ここに載っている企業様が来ようものなら、ぶっちゃけタダでも良いって気持ちだったかもしれませんが、そのような気持ちでわらしべ長者のように事例をつくって、その事例をPRして…というようにつないでいったんですね。

次に宮坂さんに伺いたいのですが、宮坂さんは入られたとき、「配配メール」はすでに出来上がっていて、久野さん・野中さんとは状況が異なっていたと思うのですが、駆け出しのころ意識されていたことがあれば、教えていただけますか?」

宮坂「松永さんが仰っている通り、私が入社したのが4年前でして、当時導入社数が3600社とすでに育っていた状況でした。でも、メールが送れるサービスというのが世の中にありすぎるんですよね。CRMなどにも一斉送信機能が付いてお、言ってしまえばoutlookやサンダーバードなどの無料のものでもBCCやメーリングリストを使えばできてしまっていたんです。そのような状況で「配配メール」の良さを伝えなければなりませんので、非常に難しかったです。

機能上の特性、似たり寄ったりですので、営業の付加価値、特に接触の速さ、いかにメールを送る上で感じていただけるかに注力しました。どういうことかといいますと、アドバイスです。どういった事業でメールを使用しているのかヒアリングし、その内容であえばこのメール方法が効果ありますよ、とか、このデザインであればクリック率アップできますよ、など、コンサルティングに食い込んだ提案をしていました。このおかげもあって、宮坂にお願いしよう、というお言葉をいただきましたね。付加価値をつくることが、競合の多い製品では必須だと思います。」

松永「プロダクトできたころは製品ありきで営業している会社が多いですが、レッドオーシャンの状況であれば、レスの速さなど個人の付加価値を演出しコンサルティングをする、ということが大切なんですね。転用できそうなノウハウだと思います。

インサイドセールスは、絶対聞くべき項目を整備してヒアリングを

2つ目の質問にいきます。これは最近バズっていると思うのですが、インサイドセールスについて、必要な情報取得・整理・効率的な方法は?ということを、建築系内装や外装の会社さんからご質問が来ております。人気があるので、実は僕もインサイドセールスの支援をしています!っていうと『おっ』ってなるんですけど、マーケティングの支援っていうと『ふーん』で終わってしまうことが多いんですよね(笑)。それくらい、バズっている感触があります。この点について、野中さんに伺いたいのですが、京都という場所に本社がありますので、インサイドセールスの中でどういう取得、整理、効率化をされたか教えてください。」

野中「先程も申し上げた通り、弊社京都にありますので、基本的な商談はすべてインサイドセールスで完結しています。ですので、ほかのインサイドセールスのプロセスと比べ、ちょっと特殊かもしれないですね。通常の場合、インサイドセールスがアポイントの情報だけを取り、アポを取るか取らないかインサイドセールスが判断し流動セールスに投げるという風にしていますが、弊社の場合、インサイドセールスがアポ取りからクロージングまで行っています。

「hubspot」というMAツールを使っているのですが、リードからナーチャリング、さらに商談のところまで、インサイドセールスを入れています。効率化は見出していませんが、聞く質問、商談率や成約率などをプロパティが入っていれば分析しやすく、絶対聞くべき項目を整備してインサイドセールスがヒアリングしていく、ということが重要だと思いますね。」

松永「事前質問の中でも、ツールについて何が良いですか、という質問を多くいただいておりますので、せっかくですのでhubspotについて聞いていきたいと思います。僕は正直見たことがあるので聞いちゃいますけど(笑)、例えば、ログインした回数、最初に登録した日、WEB上でどういう挙動をしているかを追って、こういう人ならちゃんと成約につながる、というのを追えるんですよね?(笑)。確か久野さんのところでも使用されていますよね?」

久野「同じですね(笑)。プロダクト内でアカウントを登録するときに、お客様の属性を登録した上で次のページに進むようになっていまして、そこでざっくり取得し、その情報をもとにインサイドセールスのトークスクリプトを変えていますね。インサイドセールスが荷電するときもさらに深く情報を取ってもらっています。

その情報って今後受注を取る上でめちゃくちゃ重要だよ、ということをインサイドセールスしている人間にもきちんと伝えることが大切です。重要な情報だという認識が薄いと、やってね、ってだけじゃ情報登録してくれないですからね(笑)。そういったところも社内教育として徹底しましたね。」

松永「効率的に残しておく、というのも大事ですけど、残す人にそれが重要だという意識付けも非常に大切なんですね。」

久野「受注したお客様の共通点を落とし込むと、属性がわかりインサイドセールスの説得力が上がりますね。」

インサイドセールスにおけるバイブル『THE MODEL』はマストアイテム

松永「例えばロジクラの場合、在庫管理のツール且つ無料で使えるので、色んな方がとりあえず始めてみますよね。とはいえ、ECサイトをやってくれるお客さんじゃないと製品としてあまり使ってもらえていない、というのがデータで取れているので、やっているかどうか、どこでやっているのかまで、タグをつけて属性分けができ、ECをやっているとこだけのリストができるためコールができる、ということですよね。では、まさにインサイドセールスの部署に在籍している宮坂さん、いかがでしょう?」

宮坂「『配配メール』の営業チームでは、今年の7月にインサイドセールスのチームを立ち上げたばかりで、準備が大変でしたね。まず、インサイドセールスにおけるバイブルとしまして、本をチームで読み込みました。取り組みたいと考えているなら、この本は読んでおくべきかと思います。界隈のイベントでは皆さん必ず読んでいらっしゃるので、話についていけなくなったりしますね(笑)。『THE MODEL』という本です。」

松永「読まれた方も多いのではないかと思います。本当にインサイドセールスのモデルになっているような本で、考え方としては構造的に、商談の中の何件が案件化するのか、案件化する中から実際に受注になるのは何%なのか、1件の受注を取るためには、何件アポが必要か・・・みたいなところまで書いてあり、さらに管理する方法なども書かれている黒い本なんです(笑)。インサイドセールスやっている会社のエントランスには、だいたいこの本がある感じですよね(笑)。チームの方はみんな読んでるんですか?」

宮坂「だいたい読んでいると思います。現場の下の社員の方までは強制されていないですが、管理レベルの方々はみんな読んでますね。チームリーダーは5、6回通して読んでますね。教科書みたいな感じになっていて、困ったことがあれば『THE MODEL』を読むようになっています。もし立ち上げに携わる方がいれば、絶対1冊は持っておくべき本だと思います。」

松永「これですよね(Amazonの画面を見せる)。『お客様、2018年12月にこの本を購入しました』って出てますね。これ僕ですね(一同爆笑)。この本、本当におすすめです。結構僕はマーケティングのコンサルティングやインサイドセールスの支援をしてますよ、とお客様に言っているのですが、やっていることは、本当にこのままです。どういう風にやっていくか、細かく書いています。手順、数値の追い方も書いていますので、本当に役立ちます。

予算がない場合は、予測できる数字を使って説得をすべき

松永「さて、次の質問に行きましょう。会社の方針で予算を掛けずに営業する方針に!どうする?と来ています。久野さん、どうしましょう?最初、予算なかったですよね?(笑)」

久野「予算なかったですね(笑)。まずテレアポですね。あとは最近までMAツールを置いていたのですが、それがどれくらい効果があるのかアナログで検証しました。属性分けをし、ターゲット別にコンテンツを配信し、どれだけクリックがあったのか、返信があったのかを見て、これぐらい取れるんだ、というのを代表に見せて説得をしていましたね。まずはアナログでやってみて、これくらい予算が必要、ということを示してましたね。」

松永「『hubspot』を入れる前にも、そのような感じでしたよね。こういう属性の方々に電話すると、これくらいの確立で出てくれてつながりやすいということがわかったと。その上で、こういうものを入れると自動化できることがわかったから入れ欲しい、ということですよね。」

久野「あとはマーケ的な課題なのか、受注を取ってきたけれども課題があるのか、大きく課題を持っているところを分析し、大きなところから潰していく、というのも大切ですね。」

テレアポでは、いかに「つなげてもらうか」に着目する

松永「ありがとうございます。実は『Sli do』で質問が来ています。新規のテレアポをするときに代表電話からすると思うのですが、つながる方法って何かありますか?と来ていますね。実は僕、十数年前はずっとコールセンターで働いていましてアポ取りをやっていましたので、ここ僕から答えますね。テレアポっぽくしない、というのが一番だと思います!(笑)テレアポっぽくやってしまうと聞く気が失せてしまうので、怒られるか怒られないかくらいのギリギリ感で、なにか用事があるのかな、取り次がなきゃいけない電話なのかな、という認識を持ってもらうことが大切です。

さっきの『THE MODEL』のように、アポを取るまでのピラミッドを想像していただきたいんですけど、だいたい40件くらい担当したい部署と話せます、と。8割くらい断られて、結果100件コールして2件、みたいな世界だと思うんですね。みんなつながってから工夫しようとするのですが、それは間違いですね。いかにつなげてもらうか、です。母数が100あって、つながるのが40であれば、60は捨ててしまっていることになるので、いかにつなげてもらうか、ですね。

僕の感覚地からいいますと35〜40%を超えてくれば大丈夫ですね。商材によっても違いますけど、トータルの平均値で35〜40%です。コールセンターで働いていたときは、35%以下になっているところだけチェックして、やばいな、なんとか改善しよう、とやっていました。つながってからは、どういう風に訴求しようか、という点がポイントですので、営業ならやりやすいはずですね。

次に質問に、『hubspot』を設定したのはなぜですか?と来ていますので、聞いてみましょう。」

MAツールは魔法の杖じゃない、使う人がすべて

野中「正直なことを言いますと、僕が入社したときにはすでに入っていたので、あまり選定には関わっていません(笑)。一般的な意見でいいますと、MarketoとかSalesforceはプラットフォーム化するには便利なのですが、『hubspot』の方がとっつきやすい仕組みになっているかな、と思います。」

松永「個人的には一番使いやすいのは『hubspot』かな、という気がしています。MAツールの選定というところで言うと、”ある程度仮説を立てたところで取り入れる”というのが良い方法なのではと感じています。逆に仮説がないならやめておきましょう、と(笑)。最低でも3万、5万~年間300万円のものもあり、魔法の杖みたいな気持ちで導入してしまうのですが、決してそうではないと。声を大にして、魔法の杖ではないと言いたいですね(笑)。」

野中「使う人ですよね(笑)」

松永「そうですよね!あくまでもツールですので、入れたら見込み客がじゃんじゃか来る、というものではないです(笑)。」

松永「次の質問にいきましょう。法人リストの作成に時間が掛かる、と来ていますね。さあ野中さん、どうしましょう?(笑)」

野中「そうですね(笑)。手前味噌になってしまうのですが、『baceconnectリスト』を使っていただくのが理想ではありますね(笑)。最初からお手伝いしていたので、この質問は久野さんに聞いてみた方がいいですね。」

久野「『baceconnect』は最初無料で使えるんですよ。入力化したのですが、すぐにリストができます。受注したお客様をセグメントしておけば、選択式で選べばすぐにエクセルファイル式でダウンロードし使用できます。すぐに導入できる点と、PDCAを回しやすいので、どのくらいの割合で商談化し、受注につながるのかがわかり、とても便利ですね。ぜひ皆さん導入してください(笑)。」

松永「素晴らしい!(一同爆笑)。宮坂さんのところでは法人リストをつくって何かやる、ということはあるんですか?」

宮坂「あまりないですね。インバウンドの営業がほとんどですので、作ることはないのですが、ただ、ユーザーやお問い合わせをいただいた、同じようなそういった企業様に聞くとWEBで検索して出てきた番号に掛けるなどがほとんどのようですね。タウンワークの冊子を端から掛けていく企業様もいらっしゃいますので、その場合『baceconnect』などネット上から企業情報を引っ張てくるツールがどんどん出てきていますので、効率が違いますし、1回使ってみてくださいとおすすめしますね。」

松永「メール配信、法人リストの話でいうと、通常帝国データバンクさんや東京商法リサーチさんから買ったりしていると思います。なんか『baceconnect』さんを褒める会みたいになってますけど(一同笑)、代表電話はもちろんなんですがWEBに掲載あるメールアドレス・採用ページに記載されているメールアドレスまで載っているんですよね?90万件でしたっけ?」

野中「93万社あります!」

松永「93万社の会社情報が載っていて、その中の40万社はメールアドレスが載っている状態で見られるので、『baceconnect』さんと『配配メール』を使っていただけると…。ちょっと宣伝くさくなってますね(笑)。次行きましょう、次(笑)。

専門的・ライフサイクルが長い商品へのアプローチ方法

松永「次の質問にいきましょう。ターゲットの商品が多岐に渡り、商品が複雑かつライフサイクルが長い、と来ています。いただいた会社さんのWEBサイトを拝見しているんですけれども、製造系で、この業界ならこういう製品がありますよ~とさまざまな事例を業界別で出す会社さんだったんです。

専門知識を有する上に、かなり長いスパンで予算を取るような企業さんがターゲットなんだろうな、と思いましたね。宮坂さんにメールの先生として伺いたいのですが、こういう質問が来たら、どう答えますか?」

宮坂「多岐に渡るというのはメール配信のサービスも同じなのですが、色んなお問い合わせが来るのであれば無駄にできないな、と思います。そこのナーチャリングが重要ですね。一度接点を持った方には今はいいです、と言われたとしても、ずっと情報を発信し続ける、ナーチャリング活動をおすすめしたいですね。」

松永「ありがとうございます。ナーチャリングが大切、ということでナーチャリング関連の質問にいきたいと思います。僕がこの質問を見て思ったことなんですけれども、商品が多岐に渡るので、『この業界のソリューションを見ている、その業界の会社の人』に対しては、その業界の導入事例などを、製品を見ている方にお伝えすると良いかもしれませんね。船舶業界向けの製品をみているなら船舶業界の事例を送る、とか。あと、ライフサイクルが長い、という話も結構あるのではと感じています。

MAツールを使いこなしていることが前提なんですけれども、提案した3か月後とかに製品をWEBで調べていただいてWEBに再訪したときなんかに、それをMAで通知するシナリオを組むなど、やっていただくと良いのではと思いました。これ、激熱なんです。提案後にもう1回その製品を調べている時期というのは電話しても出てくれますし、話聞いてくれる率が高いのも実証済みですので、ぜひやっていただければと思います。」

時間を掛けられないときの、メールマーケティング術

松永「次の質問にいきましょう。メールをたくさん配信してクッキーを取っていかなければならず、コンテンツを作ってたくさんメールを配信しなければならないと。メール制作に時間を掛けたいけれども、掛けられないといった質問をいただいています。『Sli do』からも来ていますね。こういうとき、メールの先生はどのようにされていますか?」

宮坂「そうですね。最近のメールマーケティングのトレンドでいうと、これで大丈夫かな、と思うコンテンツでもいいといわれています。というのも、どんなに開いてもらえなかったとしても、ビジネスマンって結構メールをチェックしていますので、少しでも爪痕を残すことができるんです。ラクスからまたメールが来たな…と思っても、これってラクスの製品で解決できそうだなと思えばお問い合わせが来ることがあります。

なんでもよし不定期でもいいので、送れるときに送る、というのが我々の思いです。ただし、どうしてもコンテンツ制作に時間が掛けられないときは何度送っても良いんですよ。展示会に出る案内でも、1か月前に出ると言って、また2週間前に出ると言う。で、昨日出ました、と言う(笑)。使い倒すことができるので、同じコンテンツは何度送っても大丈夫!と胸を張って言いたいと思います(笑)。」

松永「僕もこの導入事例、こないだ送っちゃったからな~なんてお聞きすること多いのですが、もう1回送りましょうよ、とお伝えしたり、よくよく見てみると気が付くんですが、たぶん同じ会社の導入事例が10回くらい送られてきたりとか(笑)。使い倒して、こすり倒して良いのでは、と思います(笑)。

久野「宮坂さん、質問いいですか?週○回までは送って大丈夫、というヒントがあれば教えてください。」

宮坂「一概には言えないのですが、毎日でもいいのではと思います。1日に3回メルマガを配信している企業様もいるのですが、意外と解除が出ていないんです。メールって見なければスルーしてしまいますし、全員がすべての内容を目にしているわけではないのですが、クレームを言うのは本当にごく1部です。ただし、一般的にやりやすいと言われているのは週に1回、2週に回は送ってほしいですね。」

松永「そうすると、キャッチコピーとかロゴとか、何か課題が顕在化したタイミングで思い出していただくことが大切ですよね。」

宮坂「そうですね。高頻度で送っている企業様をみると、ちゃんとやっているな、と思います。嫌と思われるコンテンツを送らなければ良い話なので、少しの内容が載っているメルマガを嫌と思う方は少ないと思いますし、短くて要件が少ないメールの方が軽くて良いと感じますね。」

今すぐできる!ナーチャリングメールの開封率をあげるシンプルな裏技

松永「ちなみに宮坂さん、開封率を上げる秘訣はありますか?」

宮坂「最近、弊社で良いと再認識したものがありまして。とにかく件名をシンプルにし、25文字以内に収めることですね。あとは『~とは?』のようにハテナマークが最後に付くと開封率が上がりますね。困ったら疑問形にして回答がメール野中で得られるようなことを考えていただくと、開封率が上がると思います。」

松永「やってみます!(笑)。あと、スミカッコはもうやめたほうがいい、みたいな話もTwitterで発信されてましたよね?」

宮坂「そうなんです!スミカッコってつけがちなんですけど、つけるとそれだけで営業感が出てしまって敬遠される、というデータが弊社のABテストでも実証されましたね。」

野中「メモしました!(一同爆笑)」

松永「あとはyahooニュースに出る記事のタイトルの長さが13文字以下で、それが人間が一瞬で判断できる文字数だと言われていて、それくらいシンプルな方がいいってことですよね。

エンタープライズ・大企業向けのBtoBマーケティング、何をするのが正解?

今、『Sli do』で野中さん宛てに質問が来ました。エンタープライズ系の大手企業を落とす場合、同じ手法ですか?というのが来ています。この質問、いかがでしょう?Baseconnect、大企業にたくさん導入されてますよね(笑)」

野中「大企業は戦略的に載せているだけで、弊社のサービス自体はどちらかというと中小企業さんのご利用が多いです。恣意(しい)的にエンタープライズ向けに戦略は立てていません。ただ、エンタープライズ向けの営業施策としては、どちらかというとセミナー開催が大きいですね。私が講師として立ち、大企業の方が来られるので商談に持っていきやすいです。

インサイドセールスだけでは商談へ導くことが難しいので、そことの絡みと言いますか、顧客の関係構築に使っていますね。あと紹介はありますね。弊社ベンチャーキャピタルに資金を入れていただいていますので、そういった部分から担当者をご紹介いただき、大企業が来られるセミナーを開催しているところにお金を払って参加したりしています。大企業は情報収集に熱心な方が多いので、出るべきセミナー、カンファレンスには出ていますね。」

導入事例を使い倒して、認知度をアップさせる

松永「アプローチって、結構アナログな手法になりやすいですよね。ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチみたいなものがありますが、大企業はコンタクトの回数を増やすなど、本格的な導入を求めるなら、そういったことをちゃんとやらなければならない、というのがありますよね。デジマでやることは限定的かなと思います。宮坂さん、デジマでやっていることはありますか?」

宮坂「そうですね。同じような企業や同じくらいの規模の会社さんが導入していると安心する、ということがありますので、大型の企業さんの受注があれば、導入事例として出させていただく交渉をする、というのをメンバー間で認識し合っていますね。

松永「こういったら何ですけど、大企業って事例に弱い部分がありますよね(笑)。事例あるんだっけ?と聞かれたときは、同じような業界の事例や同規模の会社の事例がめちゃくちゃ刺さると思っています。

関係者の方がいたらあれなんですけれども、『LINEWORKS』さんというグループウエアと『bellface』さんというオンライン商談ツールの導入事例はぜひ見ていただきたいと思います。WEBサイト上で、自分の業界に近い企業を調べられるようになっていて、非常に訴求力が強いです。」

久野「bellfaceさんはちゃんとターゲティングして、ターゲットに合った事例をリレー形式で何回もメールをくださり、契約している企業にも活用事例として配信されるので参考になりますね。事例って使いやすく、セミナーやメールのコンテンツになりますので、解決方法としては事例を集める、ということが重要だと思います。」

松永「事例を送り倒して認知〜想起してもらう、ということですね。やっぱり大企業になればなるほど安心感を求めますので、金融業界って事例あるの?なんて聞かれることになり、こうやって『金融だとこういう事例がなります!』と言えると安心材料になります。一番最初に質問で出ていた『最初はなんとか頑張って事例をつくり、それをこすり倒す!』みたいな話がありましたけれど、それでいいのかなと思ましたね。」

結構お時間ギリギリになりましたので、こちらで以上なのですが、ぜひ同じ課題をお持ちの方は講師の皆様に、お気軽にご相談いただければと思います。本日はお集りいただき、ありがとうございました!」

さまざまな業界の方にお集りいただき、懇親会も大いに盛り上がりました!楽しいお時間を本当にありがとうございました。


松永創

FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。