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HubSpotをしっかり理解するためにマーケティング用語とITツールのおさらい
インバウンドマーケティングとは
B to C、 B to B の区別なく、見込み客は購買対象商品の評価と選定をインターネットで行うのが当たり前になっています。そのため企業はWeb広告やランディングページ、ブログ、動画、SNSといったさまざまなチャネルで見込み客を集客しますが、インバウンドマーケティングは、その目的を「顧客の満足度を充実させ、ファンになってもらう」ことに重点をおいた手法です。
単純に製品を紹介して購入してもらうだけでなく、顧客が潜在的/顕在的に求めている有益な情報を継続的に提供し、サービスや製品に対しての深い満足を勝ち取り、さらには顧客に製品を周囲の人に勧める行動を促すところまでを視野に入れたマーケティング活動を行います。
この手法は収益に対しての即効性はありませんが、顧客の満足度を高めることで、ライフタイムバリューを最大化でき、さらに顧客が顧客を呼ぶ良い循環を生み出すメリットがあります。広告費用を押さえることにも優れた手法でもあります。
CRM:顧客管理システム
Customer Relationship Managementの略で、顧客情報を管理するシステムです。顧客情報とは過去の受注/失注実績や、商談履歴、担当者の電話番号、メールアドレスや所属部門情報、その顧客とのメールの問い合わせ履歴や架電履歴、訪問履歴といった顧客に関わるあらゆる情報を管理します。
また、セミナーやイベントの集客管理やメールマガジンの配信機能、サポートチケット、活動データを分析しダッシュボード化する機能などを備えるものもあり、マーケティングから営業、受注管理、製品サポートまでを包括する基幹システムの一つです。
SFA:営業支援システム
Sales Force Automationの略です。sales force は「営業部門」や「営業担当者」を表す英語で、それを自動化するシステムという意味です。日本語では営業支援システムと翻訳されるのが一般的です。
SFAはオフィス・オートメーションの1分野として1980年代に登場したもので、顧客訪問の履歴や商談管理など、営業業務を効率化することが目的でしたが、顧客管理システムとの統合が進み現在では、CRMの一部の機能と考えられています。
MA:マーケティングオートメーション
営業が接触を図るための見込み客の集客から自社Webサイト上での活動の可視化/スコアリング、メール配信やコンテンツの自動表示などによりリード育成を効率的に行えるシステムです。CRMとデータ連携させることで見込み客が顧客になるまで一貫してフォローを行えます。
さらに、Google広告やYahooリスティングといったWeb広告サービスやTwitter、インスタグラム、YouTube,FacebookなどのSNSとも連携が可能で、自社サイト以外のインターネット上にいる人々に対して行ったマーケティング活動の管理と可視化を実現できます。
CMS:コンテンツ管理システム
Contents Management Systemの略。Webサイトを構築する機能と、作成したWebページ、使用した画像などを総合的に管理する仕組みを備えたシステムです。
一般的にWebサイトの構築はWebデザイン、マークアップ、バックエンドシステムとの接続といった3つの専門スキルが必要ですが、CMSを使ってサイトを構築することで、Webページの新規作成や修正が簡単に行えるようになります。SEO(Search Engine Optimization)と呼ばれる検索エンジンへの最適化やセキュリティ対策のほか、CRMやMAと連携する機能などを備えるものもあり、コンテンツ面でのデジタルマーケティングを支えるシステムです。
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HubSpotの特長
ファンネルからフライホイール
顧客のニーズやウォンツを充分に満たす有益な製品・サービスと情報を提供することで、顧客のエンゲージメントを高め、ファンになってもらい、さらには他者に製品を勧めてもらうという戦略のインバウンドマーケティング。これをフライホイールというモデルにして2018年に提唱したのが、米国のHubSpot社です。
それまでのマーケティングモデルの主流はファネル(Funnel:漏斗)と呼ばれる概念で、製品・サービスに対する潜在客が見込み客に変わり、顧客に変わっていく段階で購買確度が高まる反面、数が絞り込まれ漏斗状に数が減っていくという考え方です。ファネルでは常に新しい潜在顧客が必要となるため、広告や展示会といったキャンペーンによる新規リードの供給が必要でした。
これに対して、HubSpot社が提唱するモデルがフライホイールです。フライホイールは日本語では、はずみ車と訳され自動車のエンジンストロークによる動力を回転力に変え効率よく走らせるための仕組みとしてよく知られています。
HubSpotの提唱するフライホイールは、動力を得ると回転力を増し円運動を続けるフライホイールの仕組みをマーケティング概念に応用したもので、顧客と強固な信頼関係を築くことで生まれる製品やサービスに対する「喜び(Delight)」を弾みとして、ビジネスの成長を継続させていく考え方です。
HubSpot社自身のビジネスはすべてフライホイールに基づき再構築されたそうで、顧客を中心に据え、マーケティング部門、セールス部門、サービス部門のすべてが、顧客のDelightのために活動することがミションとなっています。
フライホイールに関してはHubSpotのWebサイトに詳しい解説がありますので、興味のある方はぜひご覧ください。
さて、そんな顧客のDelightを突き詰めたHubSpot社が提供するマーケティングツールが、社名と同じ名前の「HubSpot」です。その特徴について見ていきましょう。
インバウンドマーケティングに必要な基本機能が無料で使えるHubSpot
HubSpotは前述のフライホイールモデルに基づいた施策を行えるマーケティングツールです。CRMを中心に据え、顧客管理と連携するマーケティングツール、セールスツール(SFA)、サービスツール、CMSが用意されています。クラウドサービスなのでHubSpotのWebサイトでアカウントを取得するだけですぐに利用可能です。
HubSpotの最大の特長はなんといっても、基本機能がユーザー数無制限でずっと無料、しかもデータ制限なしという点にあります。基本機能といっても最新のデジタルマーケティング、インサイドセールス、カスタマーサポートまでをカバーできる高度なものが提供されているので、これからインバウンドマーケティング始めたい方やスタートアップ企業には最適なツールといえます
5つのHubを組み合わせると高度な統合型CRMプラットフォームに
HubSpotにはMarketing Hub、Sales Hub、Service Hub、CMS Hub、Operations Hubという5つのHubが搭載されています。自社のマーケティング戦略に合わせて、各Hubを組み合わせるとオリジナルのCRMを低コストで構築できる点が魅力です。以降では、HubSpotに搭載されている5つのHubを紹介します。
HubSpotに搭載されている5つのHubとは
HubSpotで利用可能なHubは次の5つです。
- Marketing Hub
- Sales Hub
- Service Hub
- CMS Hub
- Operations Hub
それぞれについて解説します。
Marketing Hub
Marketing Hubはリード獲得を目的としたコンテンツの作成が可能なツールです。利用できる主な機能は、次の3点。
- リードジェネレーション
- マーケティングオートメーション
- アナリティクス
例えば、各リードに適したコンテンツを作成したり、メールを自動配信できたりします。またアナリティクス機能を用いると、データに基づいたマーケティングプランの策定に役立ちます。
Sales Hub
Sales Hubを利用すると、営業活動の効率化や自動化が可能です。主な機能は、次のとおり。
- 高度なCRM機能
- ミーティングの設定
- 見積もり作成
顧客の属性やステージに対して最適化されたメールの作成や、ミーティングの設定が可能です。また反応がよかったメールをテンプレート化し、社内で共有できます。
Service Hub
Service Hubは顧客満足度アップに向けた施策の検討に役立つツールです。主な機能は次のとおりです。
- チケットの管理
- 顧客のフィードバック
- ナレッジベースの管理
Service Hubでは顧客とのメールやチャットのやり取りを蓄積し、それをCRMと連携させて管理が可能です。またチケット機能で顧客対応に優先順位をつけると、対応漏れを防げます。それ以外にもアンケート機能などを用いて、顧客からのフィードバックを得たり、ナレッジベースにFAQを蓄積して、顧客の自己解決を促したりできます。
CMS Hub
CMS Hubは、専門知識がなくてもWebサイトの作成や更新を行えるツールです。Webサイトのテーマが豊富に取り揃えてある点も魅力。好みのテーマを選択し、ドラッグ&ドロップでWebサイトを簡単にカスタマイズできます。また管理画面でSEOに関するアドバイスも受けられます。
HubSpot内の機能として利用できるため、自社サーバーへのインストールやメンテナンスの手間を省けるメリットもあります。セキュリティのサポート体制も整っているため、安全に利用可能です。
Operations Hub
Operation HubはHubSpotと他のアプリを同期ができるツールです。たとえば、次のような機能があります。
- データ同期
- データ品質管理オートメーション
- プログラマブルオートメーション
データを同期する際の表記ゆれやデータ整理などを自動化できます。またワークフローを利用して他アプリとHubSpotを連携させると、さまざまな業務の効率化が可能です。
HubSpotの機能
顧客企業(会社)と顧客(コンタクト)の管理
インバウンドマーケティングの中心となる、顧客を管理する機能です。会社(顧客企業)の管理とコンタクト(会社の担当者=人)の管理ができます。会社とコンタクトは関連付けられているので、同じ会社内に複数のコンタクトを追加できます。
会社情報を登録するとHubSpot内の企業データベース(HubSpot Insideデータベース)に登録がある企業の場合は、従業員規模や業種、市区町村などが自動的に入力されます。自動登録された情報は変更可能です。
コンタクトはメールアドレスのドメインが会社ドメインと合致していれば自動的に会社と関連付けられるなどの機能があります。コンタクトに対して行う(行った)メールやコール、タスク、ミーティングなどの活動情報も同じ画面ですぐに見ることができるようになっています。なお、会社とコンタクトはSalesforceやDynamics CRMとデータ接続することも可能です。
コミュニケーション機能
組織で共有するメールの管理が行える機能です。OutlookやG-mailのメールアドレス、チャット、フォーム、Facebook Messengerと紐付け、組織で共有する「受信トレイ」を作成できます。受信トレイ入ったメールやチャットは案件として管理できます。担当者に割り当てたりメールに対して社内的なコメントを付けたりといった機能があります。
マーケティング機能
Facebook、Instagram、Google、LinkedInの広告キャンペーンの出稿管理、一括メール配信、ランディングページ作成、フォーム作成ができます。見込み客が広告をクリックしたりメール内のリンクに反応したりするとコンタクトのアクティビティとして履歴が残り、見込み客のWeb上の行動を可視化します。無料プランで利用できます。
セールス機能
営業取引(商談案件)の管理とタスク管理ができます。取引の一覧はパイプライン表示と一覧表示の2つの画面が用意されています。パイプラインでは各フェーズの商談金額を自動計算してくれます。また、Zoomと連携できるミーティングスケジュール機能もあるので、打ち合わせの日程調整がスムーズにできます。
サービス機能
チケット管理ができる機能です。カスタマーサポートへの問い合わせをチケットとしてクロージングまでをチームで管理できます。チケットは会社やコンタクトと紐付けることができます。また、受信トレイに送信されたメールをチケット化することも可能です。
自動化機能
有償プランで利用できる機能です。シーケンスとワークフローがあります。シーケンスは1本道のメール送信の自動化ができるので、シンプルなフォローアプメールなどで活用できます。
一方ワークフローはトリガーと条件分岐設定が可能な高度な自動化ツールです。例えば、HubSpotに登録されている見込み客が価格表のページを見たらメールを送信、メール内のリンクをクリックしたら、ステージを引き上げるといったシナリオを設定できます。あとはHubSpotが勝手にそのシナリオを繰り返すという機能です。
レポート機能
アナリティクスツールとダッシュボードがあります。アナリティクスはWebサイトの訪問履歴などをトラッキングして分析する機能です。有償プランで利用できます。
ダッシュボードはHubSpotでチームメンバーが行った業務の結果を複数のチャート・グラフで可視化ツールです。売上目標の達成率や、パイプライン予測、ソース別の新規コンタクト数など、セールス部門、マーケティング部門、サービス部門ごとに豊富なテンプレートが用意されています。もちろん、自分で見たい指標をカスタマイズすることも可能です。
HubSpotの使い方
アカウントを取得
HubSpotはクラウドサービスなので、アカウントを取得するだけですぐに利用することができます。まずは、トップページから[無料版を使ってみる]ボタンをクリックします。表示されたWebフォームに必要事項を入力し、申込みを完了するとアカウントが作成され、登録したメールアドレスにログインURLが届きます。
チームの受信トレイとして使うチャネルを設定
ログインしたら、設定画面で受信トレイを作ります。メールアドレス、チャットフォーム、Facebook Messengerを登録できます。設定方法は画面の指示に従うだけなので誰でも簡単に接続できます。
接続したチャネルで受信したメールやチャットが受信トレイに入ってくるので、複数の窓口の質問であっても一元管理することができます。
コンタクトの登録
コンタクトは、取引先の担当者(人)です。HubSpot上で新規作成することも、CSVやExcelファイルからインポートすることも可能です。また、有償サービスのPieSync from HubSpotを利用することで、他のCRMと双方向にデータを同期できます。
HubSpot上で新規作成する場合は、コンタクトメニュー>コンタクト の画面右上にある[コンタクトを作成]ボタンをクリックすると登録フォームが表示されるので、メールと姓名を入力します。
コンタクトのメールドメインが、すでにHubSpot内にある場合は会社情報に自動的に紐付けされます。また、新規の会社の場合はであってもメールドメインで自動作成されます。自動作成された会社情報は修正可能です。
取引の作成
取引は営業案件です。セールスメニュー>取引 の画面右上にある[取引を作成]ボタンをクリックするとフォームが表示されるので、取引名やクローズ日、ステージなどを入力すると新規作成できます。コンタクトや会社との紐付けも行えます。
登録した取引の画面から紐付けたコンタクトにメールを出したり、電話をしたりできます。またミーティングをスケジュールすることもできます。
HubSpotは無料で手軽にインバウンドマーケティング/セールスを実施できる最強ツール
HubSpotは顧客を中心としたマーケティング、セールス、カスタマーサポート業務を一元的にこなせる高度な機能が詰まっています。使い方もとてもわかりやすく、機能デモも豊富なので、本当にこれで無料なのかと驚きます。顧客のDelightを原動力にするという方針を実践していることがわかる品質です。
手軽に無料で始めることができるので、マーケティングツールやセールスツールの導入を検討している方は、ぜひ無料プランをお試ししてみてはどうでしょうか?
HubSpotを導入すべき企業の特徴
HubSpotを導入すべき企業の特徴は次のとおりです。
- CRMやSFA、MAをこれから導入したい企業
- 顧客情報や分析レポートを一元管理したい企業
- CRMにかかる初期費用を抑えたい企業
それぞれの特徴について解説します。
CRMやSFA、MAをこれから導入したい企業
1つ目はCRMやSFA、MAツールをこれから導入したいと考える企業です。このような企業は、顧客情報をアナログで管理していることも多いため、CRMを導入すると一気に業務を効率化できる可能性があります。
さらにHubSpotであれば、CRMやSFA、MAツールをオールインワンで管理できるため、導入や運用にかかるリソースの大幅な削減が可能です。
顧客情報や分析レポートを一元管理したい企業
2つ目は、顧客情報や分析レポートなどを一元管理したい企業です。CRMツールやSFAツールなどの複数の管理ツールでデータが分散すると、データ照合に手間がかかったり、管理上のミスが発生したりするケースが考えられます。
HubSpotであれば同サービス内で情報を一元管理できるため、データ管理上のミスや手間を省き、レポート分析も効率化できます。
CRMにかかる初期費用を抑えたい企業
最後はCRMの初期費用を抑えたい企業です。HubSpotは無料でも利用できるため、初期費用を抑えて手軽にはじめられます。
また必要に応じて、システムのアップグレードが可能。マーケティング戦略やリード数に応じて、機能を拡張できる点が魅力です。
HubSpotは無料で手軽にインバウンドマーケティング/セールスを実施できる最強ツール
HubSpotは顧客を中心としたマーケティング、セールス、カスタマーサポート業務を一元的にこなせる高度な機能が詰まっています。使い方もとてもわかりやすく、機能デモも豊富なので、本当にこれで無料なのかと驚きます。顧客のDelightを原動力にするという方針を実践していることがわかる品質です。
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