
近年、営業やマーケティングの現場で注目されている「インテントセールス」という言葉をご存知でしょうか?
インテントセールスとは、顧客が商品やサービスに興味を持ち始めたタイミングで提案する手法のことです。「インテントセールス」を実現するために「SalesMarker(セールスマーカー)」というサービスを活用します。
本記事では、インテントセールスの意味や役割、さらにセールスマーカーを活用する方法について、わかりやすく解説していきます。
コンテンツ目次
セールスマーカー(Sales Marker)とは?

セールスマーカーは、インテントデータと呼ばれる興味・関心情報を活用し、営業効率を最大化する国内唯一のSaaSです。SaaSのため、短期間かつ低コストでシステム導入ができます。
提供会社は株式会社Sales Markerで、2023年12月にCrossBorder株式会社から現在の名称に変更しました。
セールスマーカーは、520万社以上の法人データ、570万件の人物データ、160万件の部署データなどを保有しています。採用情報や展示会への出展履歴、導入ツールや技術に関するデータなど、名刺情報からは得られない情報を網羅している点も特長です。
セールスマーカーは、自社の持つデータと外部のインテントデータを安全に照合する独自の仕組みを持っています。個人情報を守りながら、データ同士をつなげて「今どのお客様が何に興味を持っているか」を推測できます。
このような情報を活用することで、より効果的な営業アプローチが可能です。下記の動画でも解説しているのであわせて、ご確認ください。
今話題の「インテントセールス」とは?

「インテントセールス」とは、顧客が商品やサービスに興味を持ち始めたタイミングで提案する手法のことです。
例えば、自社サイトをよく訪れている方が「〇〇システム 開発」「〇〇業務 外部委託」というキーワードを検索していることが分かったとします。そのようなデータが取れると、そのユーザーが今まさに、〇〇に関するシステム開発や業務の発注を検討している可能性が高いと判断できます。
ニーズが高まっているタイミングを逃さずにアプローチをすれば、受注確度の高い商談を獲得することが可能です。
今、自社サービスや競合サービス名をWeb検索している方は、限りなくインバウンドリードに近い性質を持っていると言えます。このような方にアプローチをかける営業手法が「インテントセールス」です。
インテントセールスが注目されている背景

インテントセールスが注目されている理由は、顧客の購買意欲や関心を把握し、タイミングに合わせて効率的に営業できるからです。デジタル化が進み、行動データの活用が容易になったことで、従来のアウトバウンドセールスやインバウンドセールスよりも効果的なアプローチが可能になりました。
これまでの営業手法は、自社サイトへの訪問や問い合わせといった「直接的な接点」を前提としていました。しかし近年では、見込み客がレビュー記事や比較サイト、SNSなどの外部情報をもとに、主体的に情報収集する傾向が強まっています。
その結果、サービス提供会社に連絡する前に、候補の絞り込みを終えてしまうケースも少なくありません。自社が検討リストに入らないまま意思決定が進行してしまうため、従来型の営業アプローチだけでは機会損失につながるリスクが高まっています。
従来型の、接点を持ってから継続的に関係を深める営業では、検討初期段階での機会損失が起こりやすい点が課題です。そのため、接点の有無に関わらず、外部の行動データからニーズが現れた瞬間を捉え、素早くアプローチする「インテントセールス」が重要視されています。
サイトコンテンツのリッチ化ばかりに気を取られていませんか?実は、顧客が自社サイトに訪問する前から勝負は始まっています!
セールスマーカー(Sales Marker)でできること

セールスマーカーを活用すると、主に以下のことが実現できます。
- インテントセールスの実現
- アプローチ優先度の可視化
- 人物情報からキーパーソンにアプローチ
- 名寄せを活用したリード情報の最適化
インテントセールスの実現
セールスマーカーでは、顧客がWeb検索をした際にシグナルを検知し「今何に興味を持っているのか」を把握できます。行動履歴も確認できるため、顧客ごとにパーソナライズされたアプローチのヒントを得られます。
顧客の興味や関心に合わせて最適なタイミングでアプローチするメリットは、商談の内容がより充実し、案件化や成約の確率も高まることです。無駄なアプローチを減らせるため、質の高い営業活動に集中できるようになります。
アプローチ優先度の可視化
大量のリード情報にインテントデータを付与すると、受注に近いホットリードを効率よく見つけ出せます。データ付与により、優先順位の高い顧客から順にアプローチできるため、後追いやアウトバウンド施策の効果が向上します。
人物情報からキーパーソンにアプローチ
セールスマーカーでは部署や人物の情報も把握できるため、決裁権を持つキーパーソンに直接アプローチできます。
人物情報に基づくアプローチで、担当者に繋いでもらえない、話を聞いてもらえないといった営業上の障壁を突破しやすくなります。決裁者を狙ってアプローチできると、より効率的な営業活動が可能です。
名寄せを活用したリード情報の最適化
セールスマーカーを使って、社内に散在しているリードデータの名寄せが可能です。法人番号や企業名をキーに表記の揺れを修正するとともに、最新の企業情報を付与し、データの質を高めます。
名寄せによって、営業活動の効率化だけでなく、レポート作成やデータ分析の精度も向上します。
量で勝負する営業を脱却して、質を重視した営業に取り組んでいきましょう!
セールスマーカー(Sales Marker)とSalesforceの連携は可能

セールスマーカーとSalesforceは、連携が可能です。連携方法は、Salesforceから出ているアプリ「AppExchange」を活用する方法と、API連携をする方法の2通りがあります。
Sales Markerの企業保存リストから取引先レコードを作成したい場合は、API連携がおすすめです。一方で、リードレコードでも企業情報を確認したい方には、AppExchangeの利用が適しています。
アプリは、セールスマーカーのアカウント数(デフォルト10アカウント)までは無償で利用できます。もし10アカウントを超えるユーザー数で利用したい場合には、セールスマーカーのアカウント追加が必要です。
セールスマーカー(Sales Marker)とSalesforceの連携でできること

セールスマーカーとSalesforceを連携すると、以下のようなメリットがあります。
- 柔軟なターゲティング
- Salesforceへのデータ入力工数・データメンテナンス工数の削減
- 未接点企業の部署情報・人物情報の獲得
- リスト精度向上
- 新規リード獲得から商談までの効率化
それぞれ詳しく見ていきましょう。
柔軟なターゲティング
セールスマーカーが保有する法人データベースには、一般法人データだけでなく、人物情報や部署情報も含まれています。データベースをSalesforceと連携することで、自社の営業方針やターゲット条件に合わせた自由なターゲティングが可能になります。
より狙いたい企業・人物へ的確にアプローチしましょう。
Salesforceへのデータ入力工数・データメンテナンス工数の削減
セールスマーカーのデータとSalesforceのリードや取引先データを自動で名寄せし、企業情報のリッチ化が可能です。情報の自動更新もされるため、手作業での入力や更新作業が不要になり、入力漏れや情報の抜けも防げます。
営業担当者の工数削減とデータの精度向上を同時に実現しましょう。
未接点企業の部署情報・人物情報の獲得
セールスマーカーの部署情報や人物情報を活用すれば、未接点企業に対しても、最適な部署や担当者へ直接アプローチできます。ABM(アカウントベースドマーケティング)を効果的に展開できるようになり、効率的に新規開拓が進みます。
情報に基づいて的確にコンタクトできるため、商談までスムーズになりやすいのもメリットです。
リスト精度向上
Salesforce内の既存顧客リストと、セールスマーカーのインテントデータを紐づけることで、企業のニーズの有無を把握できます。
ニーズが高まったタイミングを検知し、顧客リストと連携することで、従来より精度の高いターゲットリストを構築可能です。
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セールスマーカー(Sales Marker)はHubSpotやSansanなどのツールとも連携できる

セールスマーカーは、HubSpotやSansan、kintone、アップセルクラウドなどともAPI連携できます。詳細はセールスマーカー公式サイトのAPI連携ページで確認できますので、ぜひチェックしてみてください。
>>API連携 | Sales Marker(セールスマーカー)
セールスマーカーはさまざまな営業支援ツールやCRMと連携できます。API連携すれば、インテントデータを活用した営業活動をいろいろな環境で実現可能です!
セールスマーカー(Sales Marker)の主な活用シーン

セールスマーカーは、アウトバウンドセールスやインバウンドセールスといった営業活動で活用できます。本章では、具体的な活用シーンとその効果について解説します。
アウトバウンドセールス / 新規開拓営業(BDR:Business Development Representative)
アウトバウンドセールスは、自社の商材やサービスに適した属性を持つ企業をリストアップし、アプローチを行う営業手法です。
過去に接点のない顧客への新規開拓となるため、どうしても難易度が高くなりがちです。従来のアウトバウンドセールスは、企業側から積極的にアプローチすることで認知を広げる有効な手法でした。
一方で、相手のタイミングやニーズが明確でない中での接触になるため、場合によっては顧客側の関心や購買意欲とずれが生じやすいという課題もあります。
しかし、インテントセールスでは「相手が何を求めているのか」「どの程度検討が進んでいるのか」を把握したうえでアプローチをかけます。そのため、商談化率や受注率の向上が期待できます。
インバウンドセールス / 反響型インサイドセールス(SDR:Sales Development Representative)
インバウンドセールスは、Webサイトからの問い合わせや資料請求、展示会やセミナーで獲得したリードにアプローチをかける営業手法です。顧客側にある程度の興味や関心がある場合が多いため、アウトバウンドに比べて商談化率・受注率が高い傾向にあります。
しかし、近年では広告費の高騰や競争の激化により、リード獲得のコストや難易度が上がっているのが現実です。
インバウンドセールスも、市場の変化によりリードの質が変わってきました。長期的なアプローチやナーチャリングが必要なケースが増え、フォローアップが追いつかず、機会損失が発生することも少なくありません。
インテントセールスでは、これまで営業担当者の経験や手作業に依存していた部分を、データとテクノロジーの力でサポートできます。営業経験が浅い方でも、トップセールスのようなフローに沿って活動できるため、成果を出しやすくなるのが特徴です。
また、顧客の「ニーズ発生」をシグナルとして捉えることで、アプローチの優先順位を判断でき、商談化率の向上も期待できます。
シグナルスコアが高いリードから順に優先してアプローチすることで、通常の1/2のリードタイムで成約を獲得した事例も存在します。
出典:「検討フェーズ」のエンプラ企業へのアプローチが可能に。通常の1/2のリードタイムで成約を獲得
セールスマーカー(Sales Marker)の料金プラン

セールスマーカーの料金体系は、初期費用と各プランの月額費用で構成されています。
プランはライト・スタンダード・プロフェッショナルの3種類で、機能やユーザー数に応じて変化します。
項目 | ライト | スタンダード | プロフェッショナル |
---|---|---|---|
価格(税別) | 34万円/月 | 44万円/月 | 48万円/月 |
ユーザー数 | 1ユーザー(1部署) | 3ユーザー(1部署) | 10ユーザー(1部署) |
契約期間 | 12ヶ月〜 | 12ヶ月〜 | 12ヶ月〜 |
会社属性+興味関心データによるターゲティング | ◯ | ◯ | ◯ |
キーパーソン・担当者情報 | ー | ◯ | ◯ |
既存ハウスリストへの対応 | ー | 興味関心データの紐付けの実施 | リードエンリッチメント・データクレンジングの実施 |
CRM/SFA/MAツールとの自動連携 | ー | ー | ◯ |
初期費用(初月のみ) | 20万円(オンボーディング支援) | 40万円(オンボーディング支援+営業コンサルティング+営業戦略ワークシート) | 40万円(オンボーディング支援+営業コンサルティング+営業戦略ワークシート) |
このほか、インテント広告が追加されたパックプランや、ニーズに合わせた個別オプションが多数あります。具体的な内容や料金はセールスマーカーに問い合わせをしましょう!
セールスマーカー(Sales Marker)とBtoBデータベースプラットフォームとの違いを比較

セールスマーカーの機能を、ユーソナーやFINDFOLIOなどの主なBtoBデータベースプラットフォームと比較しました。
項目 | SalesMarker | uSoar(ユーソナー) | FINDFOLIO | スピーダ |
---|---|---|---|---|
対象市場 | 国内 | 国内 | 国内 | 国内・海外 |
製品URL | https://sales-marker.jp/ | https://usonar.co.jp/ | https://findfol.io/ | https://jp.ub-speeda.com/top2/ |
会社データ数 | 520万社以上 | 820万(拠点を含む) | 65万 | 1200万件以上 |
部署データ数 | 160万 | 820万(拠点を含む) | なし | なし |
キーパーソンデータ数 | 570万 | なし | なし | なし |
Salesforce連携 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
HubSpot連携 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
Webフォームコンバージョン時の名寄せ(法人番号付与) | 可能 | 可能 | 可能 | 不可 |
費用 | 月額34万円〜(※別途初期費用が発生) | ・初年度:約500万円・2年目以降:約30万円〜 / 月 | 月額5万円〜 | 非公開 |
もしデータを活用した営業手法を試してみたい場合は、FINDFOLIOがおすすめです。最低契約期間も3ヶ月と比較的短いので、お気軽に使いやすさや機能を試すこともできます。
法人番号や企業コードについては、下記の記事や動画もぜひご覧ください!
>>法人番号、企業コードの種類・種別を徹底解説!|TSR・TDB・LBC・DUNS・JAN…などの違いについて
セールスマーカー(Sales Marker)を使う際の注意点

セールスマーカーは営業活動を効率化し、成果をあげるための強力なツールですが、活用する際には下記の注意点があります。
- インテントデータの解釈に注意する
- データの鮮度と正確性を確認する
- 個人情報や機密情報の取り扱いに注意する
インテントデータの解釈に注意する
セールスマーカーでは、Web上の行動データをもとに顧客の興味関心や検討段階を可視化した「セールスシグナル」を提供しています。
しかし、これらのデータはあくまで参考情報であり、顧客の実際のニーズや状況と必ずしも一致するとは限りません。そのため、セールスシグナルを鵜呑みにせず、営業現場でのヒアリングやほかの情報と合わせて判断し、適切な施策に落とし込みましょう。
データの鮮度と正確性を確認する
セールスマーカーの企業情報やインテントデータは定期的に更新されていますが、常に最新かつ正確であることを保証するものではありません。
重要な商談に際しては、追加の情報収集や対象企業への直接確認を通じて、情報の鮮度と正確性を確認することが重要です。ツールは強力ですが、最終的な判断や確認は人の介在があってこそ万全と言えます。
個人情報や機密情報の取り扱いに注意する
セールスマーカーを通じて得られる情報には、個人情報が含まれる場合があります。個人情報を取り扱う際には、関連法令を遵守し、適切な管理と使用を徹底する必要があります。
また、社内での情報共有やデータ保管の方法についても、セキュリティポリシーに従って運用をしましょう。
データの見方や取り扱い方を誤ると、誤ったアプローチやリスクのある行動につながる可能性もあります。正しく理解したうえで活用しましょう。
セールスマーカー(Sales Marker)でインテントセールスに取り組もう

セールスマーカーは、インテントセールスの実践を支える強力なツールです。顧客の行動シグナルを捉え、現在の関心事を可視化することで、営業担当者は最適なタイミングと内容でアプローチできます。
従来の経験や勘に頼った営業スタイルから、データドリブンな営業活動へと進化させられるのが、セールスマーカーの大きな魅力です。
また、CRMツールとの連携により、営業活動のスピードと質を大きく高められますSalesforceと組み合わせれば、より効果的なターゲティングや優先順位づけが可能です。
営業現場の工数削減と成果向上を同時に実現できるのも、インテントセールスならではの魅力と言えます。
さらに、こうしたデータ活用型の営業をこれから始めたい方には、FINDFOLIOの活用もおすすめです。FINDFOLIOは、ターゲット企業のリスト作成や情報収集を支援するツールで、月額5万円から利用できます。
限られた営業リソースやコストで成果を最大化したい場合に、特に効果を発揮するサービスです。データを活用した営業に取り組み、質と効率を大きく向上させましょう。