BtoB営業においてアライアンス・パートナー施策を検討・実施する場面があるかと思います。本記事ではその際の流れについて具体的なタスクを整理してご紹介します。
この記事で紹介する順番でタスクに落としこんで進めることでアライアンスを成功させることができるでしょう。
コンテンツ目次
親和性を把握する
まずは協業先の製品・サービスのターゲットセグメント、提供スコープと親和性を確認しましょう。ここがずれてしまうとボタンを掛け違った状態になってしまうため、事前にしっかり把握しましょう。
また以下の4つのポイントを社内で共通言語化することでコミュニケーションもスムーズになります。
1.ターゲットセグメント
協業先がターゲットにしている顧客のセグメントです。
「売上高はどれくらい?」「業種は?」「エリアは?」「従業員数は?」「やり取りしている部署は?」「経営寄り?現場寄り?」などのポイントで確認し、正確に把握しましょう。セグメント/ペルソナが複数ある場合もあります。
2.スコープ
製品・サービスの「提供範囲」です。
3.解決できる課題
製品・サービスが解決できる課題です。
売上UPなのか、業務効率化なのか、広告の最適化なのか、分析なのか…課題も複数パターンある場合があります。
4.親和性
協業先製品・サービスのスコープと、自社サービスのスコープの「相性の良さ」です。
当然ですが自社サービスの提供範囲の「隣接領域」との相性が良いです。製品サイトや直近のウェビナー資料などが参考になるでしょう。
1〜4の情報は単体ではなく、総合的に見て親和性・相性を判断しないと判断を誤ってしまうこともあるので注意が必要です。
例えば・・・
- マーケティングコンサル会社と物流会社は、ターゲットが同じであってもスコープや解決できるできる課題が違うので、あまり親和性が高くない。
- EFOとカートは「CVR向上」という点で”解決できる課題は近いが、提供スコープが違う”ので相性が良い。
- 販売管理と受注処理は?
- マーケコンサルとECカートは?
- WEB制作会社とECカートは?
- CMSとSFAは?
- 不動産向け管理ツールと不動産向け集客サービスは?
顧客数(集客力)を把握する
次にターゲットの顧客数を確認しましょう。
協業したときの事業インパクトを確認するためです。前項の「親和性」があっても協業先の顧客数が少なすぎる場合は、残念ですがあまり事業インパクトがありません。
また、先方の顧客数が自社と比較してあまりにも多すぎる場合も、アライアンス関係が一方的になってしまいバランスが悪くなることが考えられます。
1.既存顧客数
導入済の顧客数です。
2.メール配信件数
協業先のハウスリスト件数です。
3.直近のウェビナー平均集客件数
ウェビナーを共催するうえで参考になりますのでヒアリングしましょう。
親和性・顧客数を調べ終わったら、一度上司に共有して、アライアンスを進めるかどうか&優先度を決めましょう!
連絡ツールを整備する
メールでの連絡は双方面倒なので、連絡手段としてチャットツールを整備しましょう。
Chatwork、FacebookMessenger、Slackなどを選ぶと良いでしょう。
メールではなくチャットで気軽に相談できる窓口を作ることが大切です。社内の関係者(営業・マーケ・上司)は必ず全員チャットのメンバーに入れましょう!
社内向けに勉強会を実施する
まずは先方の製品・サービスについて深く知るため、社内の勉強会を行いましょう。
ここでもう一度「ターゲットセグメント」「スコープ」「解決できる課題」「親和性」について深堀りしてクリアにしておきましょう。
社内向けの勉強会の内容は必ず録画して、すぐに社内メンバーに共有出来る状態にしておきましょう。
先方向けに勉強会を実施する
次にこちらの製品・サービスについて深く知ってもらうため、協業先へ向けて勉強会を行いましょう。
ここでもう一度「ターゲットセグメント」「スコープ」「解決できる課題」「親和性」について深堀りした内容を伝えることで、先方の認識をクリアにしておきましょう。
こちらの先方向け勉強会の様子も、必ず録画して協業先のメンバーに共有しましょう。
まずこちらから1件紹介する
双方の勉強会が完了し、実際に紹介の準備が整ったら、先にこちらから1件顧客を紹介してみましょう。
そこで「協業先の対応の良さ」「親和性の良さ」「手離れの良さ」などを実際に確認することができます。
共催ウェビナーを開催する
協業先との関係性をより深めるため、共催ウェビナーを開催してみましょう。
まず最低限決めるべきことは以下の3点です。
- 登壇者と日時(オフラインなら場所も)
- テーマ
- ターゲットと目標集客数
これ以降の決め事(LP用の素材をもらうとか、広告をどうするかなど)はマーケ担当と協業する領域です。
窓口は協業先のマーケ担当と自社のマーケ担当でやりとりを行った方がスムーズに進むケースも多いはずです。
その際、同じチャットグループでやりとりを行い、情報は共有しましょう。
上層部同士をつなぐ
共催ウェビナー前後で、協業先とこちらの上層部同士をつなぎましょう。
もちろん優先度が高い協業先のみで構いませんが、より深い関係を築けるでしょう。
「こちらも上司を出席させるので、まだご挨拶できていない方々もぜひお越しいただけませんか?」とストレートにお願いしてみるのがオススメです。
定期的なMTGを設ける
頻度は優先度にもよりますが、優先度が高い協業先とは2週間に1度、30分ほどのミーティングを実施するようにしましょう。
単純接触効果といって、顔を合わせている回数が多い人にはビジネスの相談をしやすくなるものです。定期的にミーティングを重ねることで話している中でふと案件が出てきたりします。
とはいえこのような緊急性の低いMTGは流れてしまいがちです。
そこで「第2・第4水曜の15時に30分ミーティングしましょう」など、カレンダーを帯でおさえてしまうのがオススメです。
アライアンス先の管理手法
アライアンス先については先方の担当者情報はもちろん、紹介実績や勉強会の実施状況などをきちんと管理することが必要です。
たとえば以下のようなシートで管理するのをおすすめしています。
また、HubSpotでは上記のシートと同様の管理が行えます。
案件との紐付けなども簡単に行えるのでアライアンス施策を強化していきたいのであれば、管理ツールとして検討すると良いでしょう。
まとめ:必要なタスクを着実に実行することがアライアンス成功への近道
ここまでアライアンスを成功させるための具体的なタスクをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
事前の情報整理から実際の案件紹介まで、ぜひご紹介したタスクを参考にしてアライアンスを進めてみてください。
また、アライアンスやパートナー施策のお悩みはプロの力を借りるのもおすすめです。具体的な進め方や管理の方法に悩んだ際は相談してみると良いでしょう。
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