「リード獲得のためにホワイトペーパーの作成をしたいが、どんなものが有効なのか?」
「有益なホワイトペーパーで集客するために、よくある種類と具体例で知りたい」
このようにお悩みの担当者の方も多いのではないでしょうか。
顧客情報の獲得や、見込み顧客の育成を行うためにホワイトペーパーの作成が一般化していますが、魅力的なものにしなければ効果を出しにくいものです。
そこで今回は、ホワイトペーパーのよくあるパターン7種類について、それぞれのパターンにおける代表的な事例を解説していきます。
この記事を読むことで、あなたにとって効果的なホワイトペーパーのイメージが掴めるでしょう。
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コンテンツ目次
ホワイトペーパーとは?目的と種類
まずは、そもそもホワイトペーパーとはどのようなものなのか?定義を確認すると共に、よくある7つの種類を確認します。
ホワイトペーパーとは?目的と定義を確認
ホワイトペーパーとは、元々は政府などが発行する白書のことを指していました。
いつしかマーケティングの世界では、見込み顧客を獲得するために作成する資料のことを「ホワイトペーパー」と呼んでいます。
具体的には、主にweb上で顧客情報の入力と引き換えにダウンロードしてもらうことで、見込み顧客の情報を獲得する施策の一つとしてよく用いられています。
それでは、ホワイトペーパーの種類はどのようなものがあるのかについて、具体的に見ていきましょう。
ホワイトペーパーは7種類にわけられる
ホワイトペーパーは、主に以下の7種類に分けられます。
ホワイトペーパーの種類 | 説明 |
ノウハウ系 | 業務を効率化する方法や、プロジェクトの進め方のような仕事のノウハウなどを紹介するホワイトペーパー |
テンプレート系 | 業界で成約しやすい提案書の雛形など、テンプレートを提供するホワイトペーパー |
サービス紹介・カタログ系 | 自社の製品に関する詳細説明などを記載した資料 |
レポート・アンケート系 | クラウド導入率の調査など、レポートやアンケートの調査結果を提供するホワイトペーパー |
診断・チェックシート系 | セキュリティレベルのチェックシートのような、診断をするためのシート |
ガイドブック系 | システム初期設定のような、一定のプロセスを進めるまでを解説したホワイトペーパー |
導入事例系 | 自社製品の導入事例を、特定のテーマでまとめたホワイトペーパー |
以上のようなホワイトペーパーに対して、具体的にはどのような事例があるのでしょうか?
種類ごとの事例をそれぞれ見ていきましょう。
ホワイトペーパーの事例を種類別にご紹介
ここからは、それぞれの種類におけるホワイトペーパー事例について、ホワイトペーパーの目的、特徴やポイントをご紹介していきます。
ノウハウ系
freee
まず最初にあげるノウハウ系の例は、会計システムのような基幹系システムをクラウドで提供するfreee社のホワイトペーパーです。
このホワイトペーパーの特徴は、バックオフィス業務効率化のコツ・ペーパーレス化の進め方など、経理部門にとって魅力的なノウハウがまとまっている点です。
これらのノウハウを実施するための手段として、freeeの製品紹介につなげる構成となっています。
参考ページ:成長企業が実践している ペーパーレス化を進め、月次決算を早期化する手順
アルファ・コンサルティング
次にご紹介するのは、アルファ・コンサルティングというマーケティング企業の、「見える化エンジン」という製品に関連するホワイトペーパーです。
アンケート分析の流れやポイントなど、マーケティング部門にとって課題になりやすいノウハウを紹介することで、ダウンロードされやすい魅力的な内容を提示しています。
具体的なアンケート分析の手法まで解説した上で、自社製品の活用につなげています。
また、サイト内に多数のノウハウ系ホワイトペーパーを用意することで、運用方法まで知見をもっている企業であることを見込み顧客に感じさせることができ、ダウンロード後の相談にもつながりやすくなっています。
参考ページ:アンケート分析で課題を明確に!分析の流れとポイントを解説
テンプレート系
次に、テンプレート系のホワイトペーパー事例をご紹介します。
HubSpot
Hubspotのホワイトペーパーにおける特徴は、見込み顧客ではなく既存顧客の活用促進を目的にした点です。
Hubspotを使ってプロジェクト管理をするための雛形が用意され、自社のHubspot環境用に設定し、活用できるようにしています。
このようなホワイトペーパーを用意している理由は、HubspotのようなCRMクラウドベンダーの場合、使い続けてもらうためのノウハウ提供も会社の成長を考えるうえで大切だからです。
同じfreeeもクラウドベンダーですが、会計システムの場合、導入後に別製品に切り替えられるリスクは比較的低い一方、CRMは製品がなくても業務が継続可能なため、使い続けてもらうための工夫がより必要だといえます。
参考ページ:プロジェクトがスムーズに進むガントチャートテンプレート
カオナビ
カオナビは、タレントマネジメントのクラウドサービスを提供する企業です。
このホワイトペーパーでは、部下育成に有効とされている1on1ミーティングを行う際のテンプレートをあわせて提供しています。
話題の1on1ミーティングを取り入れている企業は多いため、魅力的なノウハウをテンプレート化しており、ダウンロードされやすい内容になっています。
カオナビは人材育成を支援するツールであるだけに、現場にとって有益なホワイトペーパーを多く出している点が特徴です。顧客目線で見た時に、製品だけでなくノウハウ面での支援も受けられるのではないか、という期待をもたせることができるでしょう。
参考ページ:【1on1シート付】1on1ミーティングガイド~効果的なフィードバックに必要なものとは?~
サービス紹介・カタログ系
サイボウズ
カタログ系ホワイトペーパーの事例では、サイボウズのkintoneをご紹介します。
このホワイトペーパーの特徴は、ダウンロードの際に情報の入力が要らない点にあります。
サイボウズ社としては、ホワイトペーパーは営業ツールのひとつであり、より多くの方に見ていただくことで価値を発揮するわけです。
そのため、あえてダウンロード時に情報を取ることはしていません。
同じページには、ノウハウ系の資料なども並んでいますが、全て自由に閲覧できるようになっており、圧倒的に情報を出すことで、市場の理解度を高める戦略をとっていることがわかるでしょう。
参考ページ:kintoneの基本
オーシャンブリッジ
次に、IT企業のオーシャンブリッジ社が提供しているweb画面共有ツール「Surfly」の、リーフレットダウンロードについてご紹介します。
リーフレット部分の閲覧は自由にでき、製品概要は情報入力なしで確認できるようになっています。一方、より深く知るために、同一ページ内のホワイトペーパーを確認しようとすると、個人情報の入力が必要になるという設計にしている点が特徴的です。
これにより、全く認知されずにサイトから離脱されることを防ぎつつ、興味度合いが高い見込み顧客は個人情報を取得できるように工夫されています。
参考ページ:Surflyリーフレット
レポート・アンケート系
adobe
adobeでは、営業プロセスのデジタル変革に与える影響の調査という資料を提供することで、見込み顧客のダウンロードを誘っています。
adobeは、この資料からマーケティングツールやCRMの製品に関する見込み顧客を獲得する狙いですが、こうした市場調査にはそれなりにコストがかかっている点が特徴です。
時には調査会社への依頼を行い、魅力的なコンテンツを作成するため、一定の見込み顧客が取れないと赤字になる場合もあります。そのため、この手法を取るには、大手か、高単価商品を扱う企業が中心です。adobeの場合は、グローバルでこの資料を活用することで、投資対効果を出しているといえるでしょう。
参考ページ:営業プロセスのデジタル変革が与える影響の調査
リクルート
リクルートは、グループ全体で様々な事業に取り組んでいますが、その全ての事業に関連するホワイトペーパーが同じサイト上でダウンロードできます。
その中でも、コストのかかっている調査・レポート関連のホワイトペーパーを自由に閲覧できる点が特徴的です。
これは、R25のような無料雑誌まで提供しているリクルートならではの戦略といえます。
多くの調査・レポート系資料を提供することで会社のブランドを作り、結果的に売上向上につなげることを目的に活用されているわけです。
参考ページ:2021年 注文住宅動向・トレンド調査~土地探し苦戦者が増加、ZEH導入率は過去最高に 検討者の約4割がウッドショック影響ありと回答~
診断・チェックシート系
エムタメ!
エムタメ!では、最低限やるべきSEOチェックシートのダウンロードを通じて、見込み顧客の情報獲得につなげています。
SEOはサイトをもつ全ての企業にとって重要なテーマであり、専門家の意見を聞きたいというニーズが高い領域です。
そのため、チェックシートで対策しただけでは十分ではなく、より効果を出したいと感じた見込み顧客を相談につなげるよう設計されている点が特徴的でしょう。
参考ページ:最低限やるべきSEOチェックリスト
toBeマーケティング
toBeマーケティングのBtoBマーケティング成熟度診断も、見込み顧客を獲得するためのホワイトペーパーとして十分魅力的だといえます。また、診断系のホワイトペーパーはより提案に繋げやすいのも特徴です。
具体的には、toBeマーケティングが顧客にヒアリングするポイントを診断内容に盛り込んでいくことで、診断結果を通じて提案のポイントが明確化されます。
見込み顧客としては、自社の課題がはっきりしているため、課題解決のために相談しやすいメンタルモデルができあがり、結果として問合せ率が高まります。
一方のtoBeマーケティングとしても、提案ポイントが浮き彫りになった状態で相談を受けることができるため、提案しやすくなっているわけです。
参考ページ:今すぐチェック!BtoBマーケティング成熟度レベル診断
ガイドブック系
sansan
sansanでは、導入した時の活用方法をわかりやすく伝えるためのガイドをホワイトペーパーとして提供しています。
これによって、導入後の活用が進みやすくしています。
sansanは操作性の高いツールですが、ITリテラシーの低い方にとっては、どんなアプリも使いにくいと感じてしまうものです。そんな方も使ってもらえるような材料を用意しておくことで、導入前の顧客にも安心感を持たせることができます。
参考ページ:はじめてガイド
Hubspot
Hubspotでは、企業でブログを成功させるための始め方ガイドを用意しています。
これはsansanとは違い、ノウハウ系のホワイトペーパーに近い性質をもっていて、ブログをスタートさせることでHubspotの製品を活用するメリットが高まり、見込み顧客に対するニーズを大きくさせる効果があります。
また、ダウンロード時に顧客情報を入手することで、長期的にナーチャリングしながらアプローチする目的があるといえるでしょう。
参考ページ:10週間計画 ブログを開始し成功させたいマーケティング担当者向けガイドブック
導入事例系
Salesforce
CRMのトップシェアを誇るSalesforceでは、多くの事例コンテンツが掲載されており、そのほとんどでPDFでの事例ホワイトペーパーがダウンロード可能です。
Salesforceのサイト上にある多くのコンテンツは、特に個人情報など入力せずにダウンロード可能となっており、少しでも多くの方に情報を届けようとしていることが伺えます。
一方で、ノウハウ系や調査系のホワイトペーパーもサイト内には配置されており、よりコストをかけて作り込んでいるコンテンツに関しては、個人情報の獲得を狙っているようです。
参考ページ:株式会社favy導入事例
ヤプリ
アプリ開発プラットフォームを提供するヤプリでは、失敗事例をホワイトペーパーにまとめることで見込み顧客の獲得を進めています。
人は利益の獲得よりも損失回避に強く反応する傾向があるため、失敗事例の掲載は効果的で、見込み顧客の情報が取りやすいスタイルといえるでしょう。
また、失敗事例を載せることで、そもそも商談を進めても成約しにくい顧客を外していくこともできるため、とても有効なホワイトペーパーの活用方法となっています。
参考ページ:ケースで学ぶアプリ開発プロジェクト5つの失敗
まとめ:目的にあったホワイトペーパーで十分なリスト獲得を狙おう!
今回は、ホワイトペーパー7種類に対して、それぞれ事例を紹介しました。
ホワイトペーパーには様々な種類があり、自社のビジネスや戦略に応じて使い分けていく必要があります。
一方、最適な形でホワイトペーパーを活用することで、十分な見込み顧客を獲得することができます。
より効果を創出するには、マーケティングから営業まで総合的に考える必要があるでしょう。
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