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展示会のアンケートを作成する5つの方法は?ポイントや例文を使って解説

2024.10.02

2024.10.02

BtoBマーケティング

展示会の際にアンケートを取っていますか?

展示会でのアンケート実施は、貴重な情報収集の機会です。

一方で、「どのような項目を設ければいいのか」「どの順序で設定すればいいのか」などとお悩みの方も多いのではないでしょうか?。

本記事では、展示会で効果的なアンケートを作成するための5つの方法を詳しく解説します。アンケートの目的設定から質問の順序まで、実践的なポイントを分かりやすくまとめました。

ビジネスチャンスを最大化するために、ぜひ最後までチェックしてください。

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展示会で来場者にアンケートを実施する目的は?

展示会でアンケートを実施する主な目的は、見込み顧客の検討状況や課題を把握し、購入フェーズを確認することです。

アンケートを取ることで、それぞれの顧客ニーズに合わせたアプローチを取れるようになります。

展示会の来場者は、既に自社の商品やサービスに関心を持っている可能性があります。アンケートを通じて、見込み顧客の具体的な課題や目標、競合サービスの利用状況などを分析することが可能です。

また、見込み顧客の購入フェーズも重要です。顧客の購買決定プロセスは、通常「認知」「興味」「比較検討」「購入」の4段階で進みます。

顧客の検討段階を把握することで、適切なフォローアップができるため、営業リソースの効率的な配分や正確な販売予測につながります。

実際に、アンケートの副次的な効果も大切です。ブランド認知度の向上や顧客との関係性構築、市場トレンドの把握、商品開発へのフィードバックなどが挙げられます。

展示会のアンケートを作成する5つの手順

効果的なアンケートを作成するには、以下の手順通りに進めましょう。

  1. アンケートの目的・目標を決める
  2. ターゲットを定める
  3. 知りたい内容をリストアップする
  4. 具体的な質問を決定する
  5. 質問の順番を考える

上記、5つの手順を詳しく見ていきましょう。

1.アンケートの目的・目標を決める

アンケート作成の第一歩は、明確な目的と目標を設定することです。目的を具体的に設定することで、アンケートの方向性が定まり、効果的な質問項目を作れるようになります。

例えば、新商品への関心度を計測することを目的にする場合、以下のような目標を立てると有効です。

  • 新商品に「とても興味がある」と回答した来場者の割合を30%以上にする
  • 新商品のデモを体験した来場者の70%以上から「使いやすい」と評価を得る
  • 新商品の購入意向がある来場者を50名以上獲得する

この目標が達成できれば、新商品のヒットが予想されます。

目的と目標を正しく設定すれば、アンケートの各質問がどの目的に紐づいているかが明確になり、回答の分析もしやすいです。

また、目標を数値化することで、アンケート実施後の成果を客観的に評価できるようになります。

2.ターゲットを定める

回答者の対象を明確にすることは、効果的なアンケート作成の鍵です。ターゲットを絞ることで、より的確な質問を作成できるようになり、有意義な回答を入手しやすくなります。

まず、自社がターゲットとする層を確認し、今回の展示会で狙うターゲットを具体化します。

例えば、自社でECショップのツールを開発している場合、ECショップの展示会では「集客や顧客管理に課題を持つオンラインストア運営者」が対象です。

さらに、「なかなかリピート購入につながらない」といった悩みがあるところまで言及できると理想的です。

このように、ターゲットを明確にすることで、より正確な質問内容を作成できるようになります。

回答結果の分析や解釈もしやすくなり、営業フォローアップの優先順位付けも効率的になります。

3.知りたい内容をリストアップする

アンケートを作成する前に知りたい内容をリストアップすることは、効果的なアンケート設計において重要です。

この手順を踏まずに直接設問を作ってしまうと、内容が偏ってしまったり、重要な情報を聞き逃したりするリスクがあります。

まずは、展示会を通じて得たい情報を幅広く考え、以下のような項目をリストアップしましょう。

  • 参加した目的
  • 現在抱えている課題
  • 興味のある商品やサービス
  • 導入検討のタイミング
  • 予算規模
  • 意思決定プロセス
  • 競合商品の使用状況
  • 業界トレンドに対する認識

これらの項目は、あくまで一例です。自社の商品やサービス、ターゲット層に合わせて、必要な情報を洗い出していきます。

4.具体的な質問を決定する

前章でリストアップした知りたい内容をもとに、具体的な質問を作成します。この段階では、回答者が理解しやすく、かつ有益な情報が得られる質問を心がけましょう。

例えば、「現在の課題」を把握するための質問例としては、次のようなものが考えられます。

▼質問の一例

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「現在、ECサイト運営で最も困っていることは何ですか?(1つ選択)」
□ 新規顧客の獲得や集客が思うようにいかない
□ 在庫の過不足や商品管理に手間がかかる
□ 問い合わせ対応や返品処理に時間がとられる
□ 支払い方法を多様化したい
□ 決済トラブルが多いので改善したい
□ その他(具体的に:    )
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

また、BANTCの要素を含む質問を入れると、見込み顧客の質を判断する材料になります。

BANTとは、Budget:予算、Authority:権限、Need:必要性、Timing:時期、Competitor:競合の頭文字を取った用語です。次の章で詳しく説明しますね。

5.質問の順番を考える

最後に、アンケートの質問の順番です。

質問の順番は、回答率と回答の質に大きく影響します。以下のポイントを考慮しながら、質問の順序を決めましょう。

  • 簡単な質問から始める
  • 関連する質問をグループ化する
  • 予算などのセンシティブな質問は後半に配置する
  • 最後に自由記述欄を設ける
  • 質問数は多くても15問以内

▼具体的な順序の例

  1. 基本情報(会社名や業種など)
  2. 展示会参加の目的
  3. 現在の課題や興味のある分野
  4. 商品・サービスへの関心度
  5. 導入検討のタイミング
  6. 予算
  7. 自由記述(要望、感想など)

このような順序で質問を並べることで、参加者は自然な流れに沿って回答できます。回答途中の離脱を防ぐ効果もあるため、有効回答を多く得られます。

下記は、展示会でリードを獲得する方法をまとめている記事です。アンケートに回答してくれた方からリードも取りやすくなるため、あわせてご確認ください。

>>展示会でのリード獲得方法を5ステップで徹底解説!よくある失敗例や商談化のコツも

展示会でアンケートを取る際のポイント

展示会でアンケートを取る際は、以下のポイントに注意しましょう。

  • シンプルな内容にする
  • BANT条件を意識する
  • 来場者が回答しやすいようにする
  • 不快にさせないように配慮する
  • 個人情報の取り扱いに気をつける
  • 営業チームの意見を取り入れる

上記を押さえないと、有益な回答を得られない場合があります。

シンプルな内容にする

アンケートを作成する際は、簡潔で分かりやすい内容にするのがポイントです。専門用語や難しい表現は避け、簡単な言葉を使用することで、誰もが理解しやすいアンケートになります。

また、記述式の質問はできるだけ避け、選択方式をメインに入れましょう。記述式は回答者の負担が大きく、回答率が低下する原因となりがちです。

一方、選択方式であれば、回答者は素早く簡単に答えることができ、データの集計や分析も容易です。

さらに、アンケート全体の設問数は15問以内が望ましいです。

長すぎるアンケートは回答者の集中力を低下させ、質の高い回答を得ることが難しくなるため、注意してください。

BANTC条件を意識する

BANTC条件は、見込み顧客の質を判断するための5つの基準です。以下の要素に質問を含めることで、見込み顧客の質を判断できます。

条件設問の例
Budget(予算)新しいシステム導入にどの程度の予算をお考えですか?
Authority(権限)最終的な導入決定権はどなたにありますか?
Need(必要性)現在、どのような課題解決を最も重視されていますか?
Timing(時期)システム導入の検討は、いつ頃を予定されていますか?
Competitor(競合)すでに他社様の提案をお聞きになりましたでしょうか?

ただし、上記をアンケートにすべて入れてしまうと、回答するのが大変になってしまいます。

そのため、アンケートでは重要な項目のみを聞き、そのほかの項目は直接ヒアリングできる機会に確認するようにしましょう。

>>BANTCとは何か?その重要性と効果的にヒアリングする際のポイント3選

来場者が回答しやすいようにする

展示会でのアンケート実施を成功させるためには、来場者が回答しやすい環境を整えましょう。

紙のアンケート用紙の代わりに、タブレット端末などを活用すると、来場者はスムーズに回答できるため、後回しにされにくくなります。

データを即時集計できる点もメリットです。

また、来場者のスマホからアンケートに回答できる仕組みも効果的です。例えば、QRコードを展示ブースに掲示することで、来場者は自分のペースで回答できます。

ただし、人的なアプローチも欠かせません。スタッフが積極的に来場者に話しかけ、アンケートへの協力を依頼することで、回答率が大幅に向上する可能性があります。

ノベルティグッズやサンプル品などのプレゼントを用意すると、来場者の回答意欲が高まり、より多くのデータを収集できます。

不快にさせないように配慮する

展示会でアンケートを実施する際は、回答者にストレスを与えたり、不快にさせたりしてはいけません。適切な配慮がなければ、貴重な情報収集の機会を逃すだけでなく、企業イメージを損なう恐れがあります。

同じ内容の質問でも、聞き方ひとつで相手に与える印象が大きく変わる点に、細心の注意を払う必要があります。

例えば「予算はいくらありますか?」といった直接的な質問は避けましょう。

検討が進んでいない段階で、センシティブな情報を聞いてはいけません。このようなときは、半年以内に検討している方に向けて、予算の範囲を選ばせる方式がおすすめです。

また、アンケートの質問内容だけでなく、スタッフの態度や言葉遣いにも十分注意を払う必要があります。

アンケートへの協力を強制するのではなく、「ご協力いただけますと幸いです」といった丁寧な言葉がけを心がけましょう。

個人情報の取り扱いに気をつける

アンケートを取る際は、個人情報の取り扱いに注意する必要があります。対応を怠ると、法的問題に発展しかねません。

例えば、冒頭に以下のような注意書きを入れることをおすすめします。

▼注意書きの一例

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本アンケートで収集した個人情報は、以下の目的のみに使用し、お客様の同意なく他の目的で使用することはありません。

  1. 当社商品・サービスに関する情報のご提供
  2. アンケート結果の分析と今後の商品開発への活用
  3. お客様からのお問い合わせへの対応

収集した個人情報は、当社のプライバシーポリシーに基づき適切に管理いたします。なお、個人情報の開示、訂正、削除をご希望の場合は、下記の連絡先までお問い合わせください

[会社名]
[担当部署]
[連絡先電話番号/メールアドレス]

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

このような注意書きを明示することで、回答者は安心してアンケートを入力できます。

営業チームの意見を取り入れる

アンケートの作成段階から、営業チームの意見を聞くことは大切です。なぜなら、営業チームは顧客と直接対話する機会が最も多く、現場の生の声を把握しているからです。

アンケートを取った後に、回答者にアプローチするのは営業メンバーとなるため、営業活動に直結する情報を収集できるよう質問項目を取り入れます。

実際の営業活動の中で、「こういった点を聞いてほしい」などのフィードバックを定期的に営業チームから集めることも有効です。

また、アンケート結果から得られた業界トレンドや来場者の課題等のデータは、クライアントにとって有益な情報になる場合があります。

営業チームと連携することで、これらの情報を効果的に提案に活用できるだけでなく、クライアントとの関係構築にも役立ちます。

展示会でアンケートを取ったあとは、回答者をフォローアップする必要があります。その際の営業方法を下記の記事でまとめているので、ご参照ください。

>>展示会営業の決定版ガイド|成功するためのコツ10選から適性企業まで徹底解説

展示会のアンケートの例文

効果的なアンケートを作成するための参考として、以下に展示会アンケートの例文を紹介します。

1. 基本情報

  • 名前:
  • 会社名:
  • 部署名:
  • 電話番号:
  • メールアドレス:

2. 本展示会を知ったきっかけは何ですか?(複数回答可)

   □ 公式Webサイト

   □ SNS(X、Facebook、Instagramなど)

   □ メールマガジン

   □ 友人や知人からの紹介

   □ その他(       )

3. 本展示会に参加された主な目的は何ですか?(1つ選択)

   □ 新しい商品・サービスの情報収集

   □ 業界動向の把握

   □ 商談や購入の検討

   □ 知人やクライアントの紹介

   □ その他(       )

4. 貴社が抱える最も大きな課題は何ですか?(1つ選択)

   □ リード獲得

   □ 営業強化

   □ 人件費の削減

   □ 社内データの活用

   □ その他(       )

5. 弊社ブースで最も興味を持たれた商品・サービスは何ですか?

   □ サービスA

   □ サービスB

   □ サービスC

   □ 特に興味を持ったものはない

6. 新しいシステムやソリューションの導入を検討するとすれば、いつ頃になりそうですか?

   □ 3ヶ月以内

   □ 半年以内

   □ 1年以内

   □ 1年以上先

   □ 具体的な予定はない

7. 「3ヶ月以内」「半年以内」を選択した方へ。新しいシステム導入にあたり、月額予算はどの程度お考えですか?  

 □ 5万円未満

 □ 5万円~10万円未満

 □ 10万円~30万円未満

 □ 30万円~50万円未満

 □ 50万円~100万円未満

 □ 100万円以上

 □ 未定・検討中

8. 「3ヶ月以内」「半年以内」を選択した方へ。すでに他社様の提案をお聞きになりましたでしょうか?

 □ まだ他社からの提案は聞いていない

 □ 1社から提案を聞いている

 □ 2〜3社から提案を聞いている

 □ 4社以上から提案を聞いている

9. 弊社から今後お届けする情報で希望するものはありますか?

   □ セミナー案内

   □ 導入事例

   □ 新商品・サービスの案内

   □ 商品・サービス活用事例

   □ 送付不要

   □ その他(       )

10. 本日の弊社ブースの対応はいかがでしたか?

   □ 非常に満足

   □ 満足

   □ 普通

   □ やや不満

   □ 不満

11. その他、ご意見・ご要望がございましたらご記入ください。

   [                                        ]

これらの質問は、一般的な展示会で使用できる汎用性の高いものですが、各社の状況に合わせてカスタマイズしてください。

展示会でアンケートを取った後はどうしたらいい?

アンケートの実施は始まりに過ぎません。入手した情報を最大限に活用するためには、以下の対応をする必要があります。

  • アンケート結果を集計する
  • 営業チームに連携する

アンケート結果を集計する

アンケートの実施後、結果を集計してデータをまとめる必要がありますが、後からデータを入力したり加工したりする作業は面倒です。

そのため、ツール活用が最適です。HubSpotなどのMA(マーケティングオートメーション)ツールを使用すれば、アンケートの作成から結果の集計まで一貫して効率的に実行できます。

例えば、HubSpotのフォーム作成機能を使えば、専門知識不要でアンケート作成ができます。

発行されたURLを使って、他社ツールでQRコードを生成すれば、来場者にその場で回答してもらいやすいです。

会場でアンケートに回答しない方には、サンクスメールにアンケートURLを記載し、後日回答を促しましょう。

アンケート回答後のデータは、HubSpotに自動で集計されるため、データ収集と集計の手間を大幅に削減できます。

また、名刺情報とアンケート回答をリンクさせることで、より効果的な顧客管理ができるようになります。この点について、下記の記事で解説しているので、ぜひご参照ください。

>>展示会後の名刺管理はどうすればいい?よくある課題やおすすめツールを紹介

弊社、株式会社FLUEDは、HubSpot公式の認定パートナーです。現在、無料の相談会を実施しているので、気になる方はお気軽にご参加ください。

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営業チームに連携する

アンケートの集計ができた後は、営業チームとすぐに連携しましょう。時間が空いてしまうと、見込み客の興味が冷めてしまったり、競合他社に先を越されたりする恐れがあります。

FLUEDのクライアント事例として、アンケートを取った翌日に連絡を取った方が成約率が上がった事例があります。

数日経ってからアプローチしたクライアントと比べて、商談獲得率に4倍もの差が開きました。

そのため、スピード感はとても重要です。

展示会でアンケートを取ることは重要

思い込みを払拭したうえで営業スピードを速める方法

展示会でアンケートを取ることは、ターゲットのニーズを把握する上で有効です。

しかし、方法を間違えると効果が薄れてしまう場合があります。

適切なアンケート設計と丁寧な対応により、来場者との関係構築ができるようになり、貴重な情報を引き出すことが可能です。

展示会は、自社の強みをアピールし、新たな顧客を獲得するまたとない機会です。

次の展示会では、本記事の内容を活かして、効果的にアンケートを作成しましょう。

どこの展示会に参加したらいいの、と思っていませんか?
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松永創

FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。