「展示会に出展したいけれど、費用はいくらかかるんだろうか」
「出展費用は安くないと思うけれど、採算は合うのだろうか」
こんな疑問を抱いていませんか?
展示会は、自社の製品やサービスを多くの人にアピールできる絶好の機会です。
しかし、予算や効果に不安を感じている企業も少なくありません。
そこで本記事では、展示会にかかる費用の内訳から、効果的な出展方法、成果を最大化するフォローアップ戦略まで、幅広くご紹介します。
展示会出展を検討している方や、これまでの展示会で思うような成果が得られなかった方は、ぜひ最後までお読みください。
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コンテンツ目次
展示会にかかる費用は100万円〜数百万円
結論、展示会にかかる費用は、トータルで100万円〜数百万円ほどかかります。
内訳については、下記の表にまとめました。
項目 | 費用目安 |
出展料 | 30万円〜50万円/小間 |
ブース施工・設備費 | 30万円〜100万円 |
ブースのデザイン費 | 20万円〜100万円 |
展示物・配布資料制作費 | 10万円〜60万円 |
運営スタッフの人件費 | 1.5万円〜3万円/人 |
集客費用 | 10万円〜50万円 |
それぞれ見ていきましょう。
出展料
出展料は、展示会の場所代として主催者に支払う基本的な費用です。
出展スペースの単位は「小間(こま)」と呼ばれ、一般的に1小間は3メートル×3メートル(9平方メートル)のスペースです。
▼1小間のブースの広さ
▼展示会のブース全体図
出展料の相場は展示会の規模や業界によって異なりますが、多くの場合、1小間あたり30万円〜50万円程度かかります。
例えば、4小間分のスペースをレンタルすると、12メートル×12メートルの広さになり、出展料は120万円〜200万円程度です。
▼広さと小間数、出展料の対応表
出展料の具体的な金額は、一般的に以下の要因によって変動します。
- 展示会の規模と知名度
- 開催場所(都市部や有名会場であれば高くなる傾向)
- ブースの位置(メイン通路沿いや入口近くは割増料金が発生することも)
- 出展申込みの時期(早期申込割引が適用される場合がある)
さまざまな条件によって出展料が変わってくるため、注意してください。
ブース施工・設備費
ブース施工・設備費は、展示会で自社のブースを設置し、必要な設備を整えるためにかかる費用です。
主な費用項目には、ブースの基本構造となる壁面の設置や、照明の設置、コンセントの配線などの電気工事が含まれます。
また、社名や製品名を表示する看板の制作・設置、テーブルや椅子などの備品のレンタル費用も考慮することが大切です。
大型モニターやデジタルサイネージ(電子看板)を設置する場合は、機器の取り付け費用も加わります。
ブース施工・設備費の相場は、展示会の規模や業界、デザインの複雑さによって大きく変動しますが、一般的に30万円から100万円程度です。
ブースのデザイン費
ブースのデザイン費は、展示会ブースを魅力的に装飾するためのコストです。
主な費用項目には、デザイン企画やロゴの制作、装飾物などの制作費が含まれます。
これらの装飾は、来場者の目を引き、自社の製品やサービスを効果的にアピールする重要な役割を果たします。
費用を抑えすぎるとチープな印象を与え、期待する集客効果が得られない恐れがあるため、注意が必要です。
装飾は自社で対応することもできますが、専門業者に依頼すると、より洗練されたデザインが可能になります。
専門業者に依頼する場合、1小間あたり20万円〜100万円程度の費用がかかるのが一般的です。
予算と期待する効果のバランスを考慮し、適切なデザイン費を決定しましょう。
展示物・配布資料制作費
展示物・配布資料制作費は、展示会で使用する製品サンプルや展示パネル、来場者に配布するカタログやパンフレットなどの制作にかかる費用です。
展示物は来場者の興味を引き、製品やサービスの特徴を効果的に伝える重要な役割を果たします。
また、配布資料は来場者が持ち帰り、後日参照するための重要な情報源となります。
これらの制作費用は、展示物の種類や数量などによって大きく変動しますが、一般的に10万円から60万円程度かかります。
質の高い展示物や資料は、集客や商談の成功率向上につながるため、適切な予算配分が重要です。
運営スタッフの人件費
運営スタッフの人件費は、展示会ブースで来場者対応や説明を行うスタッフに支払う費用です。
社内の従業員が対応する、もしくは外部から人材を雇う場合でも、必要な費用として計上すべきと言えます。
一般的に、1人あたり1日1.5万円から3万円程度が相場です。
遠方での開催の場合は、交通費や宿泊費などの追加費用も考慮に入れる必要があります。
展示会の成功には、適切な人数のスタッフを配置し、効果的な来場者対応を行うことが鍵です。
したがって、人件費は単なるコストではなく、展示会の成果を左右する重要な投資として捉えましょう。
集客費用
集客費用は、展示会に多くの来場者を呼び込むためにかかる費用です。
主な項目には、事前告知や広告、ダイレクトメール・招待状の送付などが含まれます。
また、来場者向けのノベルティグッズの制作費用もこの集客費用に含まれる場合があります。
集客費用の相場は、展示会の規模や業界によって大きく異なりますが、一般的に10万円から50万円程度です。
ただし、大規模な広告キャンペーンを実施する場合は、さらに高額になります。
予算と期待する効果を考慮し、最適な集客戦略を立てることが重要です。
集客費用のメインは、招待状の制作と広告費用です。既存顧客へのメール連絡やSNSでの告知を活用すれば、大幅にコストを抑えられます。
展示会の費用対効果はどのように計測する?
冒頭でお伝えした通り、オフラインの展示会に出展する場合、100万円〜数百万円はかかります。
企業にとって大きな投資となるため、その効果を適切に測定し、評価することが大切です。
ここでは、展示会の費用対効果(ROI)の計算方法と、高めるための方策について説明します。
費用対効果(ROI)の計算方法
費用対効果は、投資に対するリターンを意味し、英語で「Return On Investment」と表記され、ROIと略されます。
この指標は展示会の効果を数値化する際によく使用されるもので、以下の式で計算可能です。
ROI(%)=(利益÷展示会にかかった費用)×100
例えば、ある展示会のトータルで200万円の費用がかかり、その結果として300万円の利益が上がった場合、ROIは以下のように算出できます。
「ROI =(300万円÷200万円)×100 = 150%」
この場合、投資額の1.5倍の利益が得られたことになります。
ただし、実際には利益も費用も正確に把握することは容易ではありません。
それでも、ざっくりとした数字でも確認することが、今後の展示会戦略を立てる上で重要です。
概算であっても、ROIを算出することで、展示会出展の効果を客観的に評価し、次回の改善につなげられます。
費用対効果(ROI)を高めるには?
ROIを高めるためには、利益を増やすか、費用を削減するか、あるいはその両方を行う必要があります。
継続的に効果を測定し、改善を重ねることで、より効果的な展示会戦略を構築できるようになります。
利益を増やす施策
具体的な方策としては、まず事前の準備を徹底することが重要です。
ターゲット顧客を明確にし、効果的なブース設計や商談準備をすることで、商談の成約率が高まります。
また、展示会後の迅速なフォローアップも不可欠です。対応が早ければ早いほど、アポイントの獲得率が向上するため、商談の成約率も高くなります。
さらに、長期的な視点で効果を測定することが大切です。
展示会直後の成果だけでなく、中長期的な商談の成立や新規顧客の獲得なども考慮に入れましょう。
展示会の効果は即時に現れるとは限りません。6ヶ月後、1年後の成果も含めて評価することで、展示会の真の価値が見えてきます。顧客を育成する視点を持つことが大切です。
費用を削減する施策
費用の適切な管理も重要です。
前述の「展示会にかかる費用を抑える7つの方法」を参考に、効果的なコスト削減を図りましょう。
一つだけでなく複数取り入れることで、費用を大きく削減できる場合があります。
展示会にかかる費用を抑える7つの方法
展示会に出展すると数百万円かかるケースが珍しくありませんが、適切な戦略を立てることで、効果的に費用を抑えられます。
ここでは、展示会にかかる費用を抑えるための7つの方法をご紹介します。
- 早期に申し込む
- 自治体や公的機関の展示会に出展する
- ブースの設備を簡素化する
- 繰り返し使える装飾を使う
- 補助金や助成金を利用する
- パッケージブースを活用する
- 共同で出展する
複数の方法を組み合わせると、削減できる費用が多くなります。
早期に申し込む
多くの展示会では、早期申込割引を設けています。これを活用することで、出展料を大幅に節約できる可能性があります。
例えば、申込時期によっては10〜20%程度の割引が適用されるケースも多いです。
早期申込のメリットは、費用面だけではありません。
人気のブース位置を確保しやすくなったり、準備期間に余裕ができたりするなど、多くのメリットがあります。
ただし、キャンセル料が発生する時期には注意が必要です。
自治体や公的機関の展示会に出展する
地方自治体や公的機関が主催する展示会は、民間企業主催のものと比べて出展料が安く設定されています。
中には10,000円程度で出展できる会もあり、コスト面での負担が少ないのが特徴です。
これらの展示会は規模が小さめであるケースが多いですが、地域の顧客とつながる機会として有効です。
地元企業や団体とネットワーク構築ができれば、将来的な事業展開や協業の可能性が広がります。
また、公的機関主催ということで信頼性も高く、参加のハードルが低いのも特徴です。
大規模な展示会とは異なる魅力があるため、自社の目的や戦略に合わせて検討する価値があります。
ブースの設備を簡素化する
ブースの設備を簡素化することで、出展コストを効果的に抑えることが可能です。
例えば、高価な大型ディスプレイの代わりにポスターを活用したり、複雑な造作を避けてシンプルな構造にしたりすることで、設営費を抑えられます。
ただし、簡素化しすぎてブースの魅力がなくなってはいけません。
重要なのは、自社の製品やサービスを効果的に伝えられる最小限の設備を見極めることです。
過度の簡素化を避けつつ、創意工夫を凝らすことで印象的なブースを作ることが可能です。
ユニークな配色や独創的なレイアウト、スタッフの対応力強化などで、ブースの魅力を高める方法を検討するのも一案です。
>>展示会ブースの効果的なレイアウトやデザインは?見落としがちなポイントも解説
繰り返し使える装飾を使う
展示会の出展コストを長期的に抑える効果的な方法の一つが、繰り返し使用できる装飾を活用することです。
初期投資は若干高くなりやすいですが、複数の展示会で使い回せば、トータルのコストを大幅に削減できます。
例えば、汎用性の高いロゴ入りのパネルや製品説明用のスタンドなどは、汎用的なデザインにすれば、さまざまな展示会で使用できます。
デジタルディスプレイやタブレットなどのデバイスを活用すれば、コンテンツを簡単に更新することが可能です。
異なる展示会でも柔軟に対応できるため、その都度用意する必要がありません。
繰り返し使える装飾を活用すると、コスト削減だけでなく、準備時間の短縮や輸送・保管の効率化にもつながります。
年度や展示会名はパネルやスタンドに入れない方が使いまわせますね!
補助金や助成金を利用する
展示会出展にかかる費用を抑える有効な方法として、補助金や助成金の活用があります。
例えば、小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金など、国が提供しているものがあります。
また、都道府県や市区町村レベルでも独自の支援制度を設けている場合があるため、積極的に情報を集めることが重要です。
ただし、申請には一定の条件や手続きが必要なため、早めの準備と計画が欠かせません。
適切に活用すれば、出展にかかる費用の一部を補填できるため、自社の費用負担を大きく抑えられます。
パッケージブースを活用する
多くの展示会では、基本的な設備が整ったパッケージブースを提供しています。
パッケージブースには通常、壁面や照明、カーペット、社名板などが含まれており、追加で必要な設備だけを選択できます。
展示会の出展に必要なものがセットになっているため、個別に依頼するよりも費用を削減することが可能です。
ただし、ブース内のレイアウトや装飾が他社と似てしまうケースが少なくありません。
パッケージブースは特に、展示会出展の経験が少ない企業や、限られた予算で効果的な出展を目指す企業にとって有効な選択肢です。
共同で出展する
同業他社や取引先と共同で出展することで、費用を分担し、個別に出展するよりも大幅にコストを削減できます。
共同出展のメリットは、費用面だけではありません。
異なる強みを持つ企業が協力すると、より幅広い来場者に興味を持たせられます。
また、人員の配置も効率的に行えるため、運営面でも有利です。
さらに、パートナー企業とのネットワークを強化し、新たなビジネスチャンスを生み出せる可能性も高いです。
ただし、共同出展の場合は事前の打ち合わせが重要です。
ブースのデザインや運営方法、費用分担の詳細などについて、しっかりと協議しましょう。
展示会が成果につながらず意味ないと感じた際の対処法
展示会に出展したものの、思うような成果が得られなかった経験はありませんか?
そんな時こそ、展示会戦略を見直すチャンスです。以下の対処法を試しましょう。
- フォローのスピードを早める
- リードナーチャリングを実施する
- ほかの集客の方法を検討する
展示会の成果を最大化するには、これらの方法を組み合わせ、継続的に改善を重ねることが重要です。
フォローのスピードを早める
多くの企業は、展示会終了後のフォローアップが遅れがちです。
展示会は水曜日から金曜日に実施されるケースが多く、多くの企業は月曜日以降に電話しますが、これでは遅すぎます。
名刺やアンケートの整理に時間をかけすぎると、架電までのリードタイムが伸びてしまいます。
その間に、競合他社がアプローチする可能性も高くなります。
弊社、株式会社FLUEDのクライアント事例では、展示会で名刺交換した翌日に架電したクライアントは、そうでないクライアントに比べて商談獲得率が4倍にもなりました。
このデータからも、フォローアップのスピードがいかに重要かがわかります。
すぐに電話をかけるのが大事だということは分かっていても、いきなり業務フローを変えるのが大変だと感じている担当者の方も多いのではないでしょうか?そのような場合は、外注の活用がおすすめです。
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リードナーチャリングを実施する
展示会で獲得したリードがすぐに成約するとは限りません。
そのため、時間をかけて顧客を育成する「リードナーチャリング」が不可欠です。
顧客を教育する意識を持ち、継続的に有益な情報を提供することで、最終的に顧客へと転換します。
このプロセスを効果的に管理するために、CRMツール(顧客関係管理)やMAツール(マーケティングオートメーション)の活用が有効です。
これらのツールを使用することで、顧客の行動を追跡し、適切なタイミングで最適なコンテンツを提供できます。
結果として、長期的な視点で成約率の向上につながります。
MAツールとして有名なHubSpotのリード管理の方法について、以下の記事でまとめています。気になる方はチェックしましょう。
>>HubSpotでリード管理は可能?リードオブジェクトを用いた一元管理手法を解説
ほかの集客の方法を検討する
展示会は、集客チャネルの1つに過ぎません。期待する結果が出ていない場合、他の集客方法も積極的に取り入れることをおすすめします。
Webマーケティングやセミナー開催、紹介営業など、自社に適した方法を模索しましょう。
特に、これまでオフライン集客をメインで実施していた企業は、オンライン集客へのシフトが重要です。
オンライン集客により、これまでアプローチできなかったターゲット層を獲得できる可能性が広がります。
さらに、オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド型の集客戦略も効果的です。
オンライン展示会のポイントについては、以下の記事で分かりやすくまとめています。
展示会にかかる費用と成果を見極めることから始めよう
展示会への出展は、企業にとって大きな投資であり、同時に大きなチャンスでもあります。
しかし、その成否を左右するのは、適切な費用管理と効果的な戦略立案です。
まずは、出展にかかる総費用を把握し、コスト削減の方法を検討しましょう。
同時に、ROIを計算して展示会の効果を数値化することが重要です。
また、迅速なフォローアップやリードナーチャリングなど、展示会後の対応も成功には欠かせない要素と言えます。
必要に応じてほかの集客方法も積極的に取り入れ、総合的なマーケティング戦略を構築しましょう。
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