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BtoB-ECとは
BtoB-ECは、近年注目を集めはじめている取引形態です。昨今の国内市場における伸び率は緩やかなものでしたが、コロナ禍においてさらなる注目を集め、加速度的な成長が予想されています。
今BtoB-ECが注目される理由
今、BtoB-ECが注目される理由には、現在の日本の社会的背景にあります。
具体的には、人口減少と高齢化に歯止めがかからず、現場の人員が不足していること、政府による働き方改革もあって、企業が労働生産性の向上により重きを置くようになったこと、BtoC-ECの浸透により、BtoB-ECへのニーズが高まったことなどが挙げられます。
ただでさえ注目され始めていたBtoB-ECがさらなる注目を浴びることになったのは、コロナウイルス流行の影響が多分にあります。
最近では対面の取引が大きく制限されるなか、受発注業務などをすべてオンライン上で完結させられるBtoB-ECが人気を集めているのです。
もちろん、どのようなECサイトを構築するかにもよりますが、受発注業務の効率化だけでなく、効率的な売上アップまで期待できるため、今大変注目を集めている取引形態です。
BtoB-ECの市場規模
経済産業省が発表している「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業」(電子商取引に関する市場調査)によると、日本国内における2019年度のBtoB-EC市場規模は352兆9620億円で、前年比2.5%アップでした。
2019年度においては、注目されはじめてはいるものの、導入企業は多数には遠く、緩やかな上昇を続けるにとどまっています。
コロナ禍にあった2020年では上昇率の向上が見込まれ、今後の成長にさらなる期待が持たれます。
出典:令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)株式会社FLUEDではBtoBのマーケティングにお悩みの方へ、無料のオンライン相談会を実施しております。
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BtoB-ECとBtoC-ECの違い
BtoB-ECとBtoC-ECの違いは、企業が商品を販売する対象にあります。
BtoBとは「Business to Business」の略で、企業間取引のことを指します。
対してBtoCとは「Business to Customer」の略で、企業が一般消費者に向けて展開するビジネスのことを言います。
つまりBtoB-ECサイトは、企業向けに商品を販売するサイトのことで、代表的なサイトに「ASKUL」や「モノタロウ」があります。一方、BtoC-ECは一般消費者向けに商品を販売するECサイトで、「Amazon」や「楽天」がよく知られています。
BtoB-ECを導入するメリット
BtoB-ECを導入するメリットとして、受発注の工数削減による効率化だけでなく、ECサイトの機能やWebマーケティングの手法と組み合わせることによる売上アップが挙げられます。
受発注の工数を削減できる
BtoB-ECを導入する大きなメリットは、受発注の工数削減による効率化の実現です。
BtoB-ECを導入することで、従来の受注業務における工数を大幅に削減することができます。
受注側におけるこれまでの工程は、受注FAXが届いたら、内容を電話やリファックスによって確認し、さらに端末へ入力などの受注処理を行い、発送工程へ移るという工数のかさむものでした。
しかし、BtoB-ECを導入することで、FAX受領から受注処理までの工程をすべて省略し、その分の工数を売上アップのために使うことが可能になります。
また、発注側においても、サイトにアクセスし、クリック一つで発注業務を完了させられます。
BtoB-ECは、受注側にとっても発注側にとっても、大幅な効率化を実現可能にするのです。
収益アップが見込める
BtoB-ECの導入によって、収益アップも期待できます。
その要因は、各種支払い方法に対応可能なこと、様々なWebマーケティングの手法との相性がよいことにあります。
各種支払い方法への対応により新規顧客開拓が容易に
BtoB-ECの導入によって決済方法の選択肢が増えます。
従来の掛売による請求書払いはもちろん、クレジットカードやPayPalの利用や「マネーフォワードケッサイ」などの掛け払い代行サービスも利用できます。
これによって、これまで与信管理の点から営業アプローチを躊躇していたような企業へも、気兼ねなく営業することができます。
営業チャンスの増加によって、新規顧客開拓の可能性が大きく高まり、その結果売上拡大も可能となるのです。
ネットを介した様々なマーケティング手法と好相性
BtoB-ECは、様々なWebマーケティングの手法と相性がよく、上手く組み合わせることで売上アップに繋げることができます。
たとえば、構築したECサイトは当然ながらWebサイトですので、Web広告を使うことができます。
また、マーケティングオートメーションと組み合わせることで、最適なタイミングで適切な商品を顧客に提案することもできます。
BtoB-ECは営業面においても大きな効率化を果たし、売上アップに大きく貢献するのです。
BtoB-ECを構築するときに気をつけること
いざ、企業がBtoB-ECを導入をしようと思ったときに、注意すべき点がいくつかあります。代表的なものを合計で3つご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
取引先毎に”掛け率・価格”を設定する必要がある
BtoB-ECを導入する際はまず、取引先毎に「掛け率・価格」を設定する必要があります。
掛け率とは、販売価格である「上代」に対して、仕入れ価格である「下代」の割合のことです。具体的には「掛け率〇%」として表され、たとえば通常価格が10,000円に対して、取引先の仕入れ価格が8,000円だとすると、掛け率は「80%」となります。
掛け率や価格は顧客によって異なるため、取引先毎に明確にする必要があります。BtoB-ECのサービスでは、掛け率や価格を簡単に設定できることが多いです。
取引先毎に”表示する商品”を設定する必要がある
BtoB-ECを導入する際には、取引先毎に「表示する商品」を設定できるようにする必要があります。
受発注業務のシステム化における難点の一つは、得意先ごとに販売する商品が異なることです。
しかし、BtoB-ECには、販売する商品を得意先ごとに変えられるように設定できるものもあります。
売り手も買い手も不便なくECサイトを利用するためにも、取引先毎に「表示する商品」を設定できるようシステムを構築しましょう。
取引先毎に”選択可能な決済手段”を設定する必要がある
取引先毎に「選択可能な決済手段」を設定できるようにすることも大切なことです。具体的には、クレジットカードや代金引換払い、銀行掛け払いなどがあります。
「BtoB-ECを導入するメリット」のところでも紹介したとおり、BtoB-ECの大きな魅力の1つは選択できる決済手段が増えることで、新規顧客の獲得に乗り出しやすくなることです。
BtoB-ECを導入し、売上アップを図るためにも、構築時には取引先毎に「選択可能な決済手段」を登録できるようにしておきましょう。
BtoB-ECサイトの構築手法
BtoB-ECサイトを構築する手段には、大きく分けて二つあります。
一つ目はクラウドパッケージを導入する方法、二つ目はフルスクラッチでゼロから構築したものを導入する方法です。
クラウドパッケージの場合、導入費用を安く抑えることができ、開発期間も短くて済むので、早期に導入できます。
一方、フルスクラッチの場合、初期費用は高額になり、開発期間も長期になります。
しかし、通常パッケージと大幅に異なる機能を搭載したシステムを構築することもでき、自社にとっての利便性をどこまでも追及することができます。
どちらがよいのか一概には言えませんが、初めてBtoB-ECサイトを導入する場合は、「小さく早く」がおすすめです。
いきなり全ての業務をシステムに盛り込んでしまうのではなく、システムに組み込むのは最小限にし、いち早く現場に導入して運用しながら少しずつ改善、追加していく方がよいでしょう。
また、併せて、システムに投入できる予算を鑑みながら検討するのも大切です。
関連記事:企業で導入したい!BtoB ECカートのおすすめ8選をご紹介BtoB-ECサイトの構築で失敗しないために
せっかく予算を投入してサイトを作っても、機能しなければ意味がありません。BtoB-ECサイトの導入に失敗しないためには、業務フローの明確化、使いやすさ、コストや実際に運用する現場の負担を考慮に入れる必要があります。
受注業務の明確化
BtoB-ECサイトを構築するにあたって、何より大切なのはシステム化する受注業務フローを明確にすることです。
従来、人がやってきた受注業務の中には、得意先によって業務フローが異なっていたり、独自のルールや担当営業のノウハウがあったりするなど、属人的な部分が多々あるかもしれません。
そういった属人的な部分を全て事前に把握し、明確な業務フローをもってシステムの構築にあたらなければ、結局使えず導入は失敗に終わります。
必ずすべての取引先についての受注業務を把握し、明確化したうえでシステム設計に臨みましょう。
顧客の使いやすさを重視する
BtoB-ECサイトを運用するのは事業主ですが、もちろん顧客も使用します。顧客にとっての使いやすさもしっかり考えなればいけません。
サイトの使い勝手が悪いと、顧客によるサイトの利用率が下がり、結局元のアナログ手法に戻ってしまいかねません。
サイトを構築する際は、顧客目線を忘れず、本当に使いやすいサイトになっているか確認しながら進めましょう。
コスト面と現場の負担も考慮する
システムの導入には当然コストがかかります。そして、導入を決めるのは決裁者ですが、運用するのは現場です。
せっかくコストをかけて導入しても、現場がシステムになじめず、運用に負担を感じるようであれば、意味がありません。業務の効率改善は見込めず、売上アップを目指すどころか投下したコスト分、損をする可能性もあります。
そうならないよう、いきなり高額な費用をかけて全てをシステム化するより、一部分ずつ導入し、現場の声も反映しながら改善つつ、徐々にシステムの全面化を目指すことがおすすめです。
まとめ:BtoB-ECを導入して収益アップを目指そう
以上、BtoB-ECの概要や導入するメリット、構築するにあたって失敗しないために知っておくべきポイントを解説しました。
BtoB-ECを導入し運用することで、受注業務の効率化だけでなく、売上アップに繋げることも可能になります。
導入を成功させるためには、部分的に導入を始め、運用しながら少しずつ改善を加えて拡大していくことです。
自社に最適なBtoB-ECを導入し、業務の効率化と収益アップを図りましょう。
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