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BtoB ECカートとは
BtoB ECカートとは、企業同士の取引において用いられるショッピングカートのことです。なお、ECにおけるショッピングカートとは、ユーザーが買い物をしたときに、支払処理や注文処理を自動で行えるシステムのことを指します。
企業がBtoB ECカートを導入することで、取引先との受発注業務を効率化したり、顧客ごとに詳細な取引条件を設定したりできるのがメリットです。
従来は、FAXや電話を用いた注文が主流でした。しかし近年、テクノロジーの発達やECの普及にともなって、受発注をインターネット上ですべて完結できるようになったのです。
とくに、住宅設備や建築資材といった施工をともなう事業では、BtoB カートが積極的に活用されはじめています。またコンビニ払いに対応したサービスや、決済代行会社と連携したサービスが登場するなど、決済方法が多様になってきています。
株式会社FLUEDではBtoBのマーケティングにお悩みの方へ、無料のオンライン相談会を実施しております。
数多くの企業様をご支援してきた経験からBtoBマーケティングに関する質問、疑問にお答えいたします。
BtoB ECカートのサービス比較表
ここでは、BtoB ECカートを提供している主なサービスの比較表を掲載します。
楽楽B2B | Shopify | アラジンEC | Bカート | EC-Rider B2B | MakeShop BtoBオプション | サブスクストアB2B | ebisumart | |
初期費用 | 100,000円~ | なし | 要問合せ | 80,000円 | 100,000円~ | 10,000円~ | 要問合せ | 3,000,000円~ |
月額料金 | 50,000円~ | 29ドル~ | 要問合せ | 9,800円~ | 50,000円~ | 10,000円~ | 要問合せ | 要見積 |
提供形態 | ASP/クラウド | ASP/クラウド | パッケージ型 | ASP/クラウド | クラウド・オンプレミス | パッケージ型 | ASP/クラウド | ASP/クラウド |
OCR機能 | 〇 | – | – | – | 〇 | – | – | – |
決済方法 | クレジット・掛け払いなど | クレジット・他決済サービス | クレジット・売掛決済など | クレジット・代金引き換え・銀行振込など | 掛け払い・コンビニ払い | クレジット・コンビニ払いなど | 記載なし | クレジット・コンビニ払い・ネットバンキングなど |
BtoB ECカートのサービス比較ポイント
ここでは、BtoB ECカートを選ぶ際のポイントを合計で3つご紹介しています。
自社に合った利用形態か
BtoB ECカートを選ぶ際はまず、自社の求めている利用形態かどうかを確認しましょう。利用形態として主に挙げられるのは、「ASP/クラウド型」と、「パッケージ型」です。
ASP/クラウド型は、パッケージ型と比べて初期費用や月額費用が比較的安いのが特徴。複数のプランが用意されており、自社の取引規模などに合わせて柔軟に選択可能です。
一方パッケージ型は、カスタマイズ性に優れているのが魅力です。とくに自社で求める要件が細かい場合などに、柔軟に機能を追加したり削除したりできます。
ASP/クラウド型とパッケージ型を選ぶ際の基準として、「自社のポリシーの厳しさ」や「他システムとの連携を必要としているか」などを確認しましょう。導入後に後悔しないためにも、慎重に検討することが大切です。
必要な機能が搭載されているか
BtoB ECカートを選ぶ上で、ぜひ確認しておきたいのが「OCR」機能です。OCRとは光学文字認識のことで、請求書などの手書き帳票を読み取り、文字コードの列へ自動で変換します。
OCR機能を活用すれば、顧客から届く請求書や見積書などの、データ入力業務を大幅に削減できます。定型業務を機械に任せることで、より大切な業務へと集中できるようになるのです。
ほかにも確認しておきたい機能として、「顧客別に取引条件を設定できるかどうか」が挙げられます。取引条件として設定できるのは、取引価格や見積もり、配送手数料などです。
ひとえにBtoB ECカートといっても、サービスによって使える機能がさまざまです。そのため、まず自社でどのようなことができるとよいのかを明確にしましょう。
複数の決済方法に対応しているか
BtoB ECカートを導入する際は、どの決済方法に対応しているのかといった点も確認することが重要。具体的に挙げられるのは、クレジットカード・銀行振込・QRコード決済・コンビニ払いなどです。
クレジットカード決済においては、各サービス独自でペイメントサービスを用意していることが多いです。また、コンビニ支払いができる連携サービスに「Paidy」があるので、対応しているかどうかをチェックするとよいでしょう。
とくに発注側の企業にとっては、即日払いよりも後払いの方が実務・心理の面で利用しやすいです。
また後払いは、受注側の企業にとってもメリットとなります。とくにクレジットカード決済であれば、発注先の定期的な与信審査を行う必要がなくなるうえ、貸し倒れのリスクを大きく低減できるのです。
受注側が与信リスクを担保しながら売上を伸ばすために、ぜひクレジットカードやコンビニ払いができるかどうかを確認してみてください。
BtoB ECカートのおすすめサービス8選を比較
ここでは、BtoB ECカートのおすすめサービスを合計で8つご紹介します。安価に導入できるものから、多彩な機能を備えたものまでさまざまにラインナップしたので、ぜひ参考にしてみてください。
楽楽B2B
楽楽B2Bは、株式会社ネットショップ支援室が提供するBtoB ECカート。取引先ごとに掛け率や価格を設定したり、取り扱い商品を個別に設定したりできるのが魅力です。
また、紙の注文書読み込み機能を搭載しています。AI-OCRと呼ばれる、高度な帳票読み取り技術を用いることで、手入力の業務を削減可能です。
決済方法は、請求書払い・銀行振込・代引きのほか、クレジットカード払いや掛け払いなどにも対応。決済サービスや在庫管理システムなど、さまざまなツールとの連携ができます。
プラン・料金
- ライトプラン…50,000円/月、100,000円/初期
- スタンダードプラン…75,000円/月、100,000円/初期
- エンタープライズプラン…150,000円/月、300,000円/初期
Shopify
Shopifyは、Shopify Japan 株式会社が展開しているECコマースのプラットフォームです。ショッピングカートをはじめ、ストアフロントやウェブホスティングなども提供しています。
ショッピングカートにおいては、すべてのストアへ、安全性の高いSSL証明書を発行できるのが特徴です。ほかにも、自動課税機能や50以上の多言語サービスを利用できます。
決済方法は、クレジットカードやPayPal、iDEALなどさまざま。たくさんの機能を活用してみたい企業におすすめです。
プラン・料金
- ベーシック…29ドル/月
- スタンダード…79ドル/月
- プレミアム…299ドル/月
アラジンEC
アラジンECは、株式会社アイルが展開するECパッケージです。BtoB企業を対象に、ECサイト構築やWeb受発注システムの提供をしています。
主な機能としては、取引先ごとに購入可能な商品をコントロールできる「得意先別商品表示」や、顧客ごとに商品単価やIDを自動で割り振れる「得意先別単価表示」などがあります。
ほかにも、取引先へ見積書を出力したり、取引条件に合わせて最低注文数量・金額を設定したりすることが可能。業種や業態に合わせて、柔軟にカスタマイズできるのも大きなポイントです。
プラン・料金
- 要問合せ
Bカート
Bカートは、株式会社Daiが提供するBtoB EC・受発注システム。低価格でありながら本格的なシステムを、最短3日で利用できるのが特筆すべき点です。
また、他システムとの連携性に優れているのが特徴。NP掛け払いやクロネコ掛け払い、ネクストエンジンといった有名なツールと連動させられます。導入実績は500社以上と十分です。
プラン・料金
- ライト…9,800円
- プラン10…19,800円
- プラン30…29,800円
- プラン50…39,800円
- プラン100…49,800円
- プラン300…79,800円
初期費用…80,000円
EC-Rider B2B
EC-Rider B2Bは、株式会社イーシー・ライダーが展開するBtoB ECサイト構築パッケージ。クラウドとオンプレミスの2種類から選択でき、柔軟な構築が可能です。
EC-Rider B2Bでは、最大で5階層までの組織管理に対応。商社や直営店、卸売や店舗など、組織が複数あっても最適な価格や個数を設定できます。
受発注に関するワークフローは、承認待ち・受注待ち・出荷待ち・出荷済みの4種類で管理できます。複数のスタッフがチェックに関わることで、誤発注や誤配送といったトラブルを防げるのがメリットです。
プラン・料金
- クラウド・ライトプラン…50,000円/月、100,000円/初期
- クラウド・ビジネスプラン…100,000円/月、100,000円/初期
- オンプレミス・BtoB ECサイト構築パッケージ…1,200,000円/年、1,000,000円/ライセンス
MakeShop BtoBオプション
Makeshop BtoBオプションの公式ホームページで詳しく見る
Makeshopは、GMOメイクショップ株式会社が提供するネットショップ・ECサイトの構築サービス。企業の導入実績が500社以上と非常に多いのが特徴です。
Makeshopを活用することで、BtoBだけでなくBtoC兼用としても使用できます。法人会員と一般会員の両者を抱えている企業におすすめです。
BtoBオプションとしての導入方法は、ECシステムのMakeshopを土台に、決済制御機能や価格表示機能、法人名入力機能などを追加していく形になります。知識があまりない方でも低コストで手軽に始められます。
プラン・料金
- プレミアムショッププラン(Makeshop)…10,000円/月、10,000円/初期
- エンタープライズプラン(Makeshop)…50,000円/月、100,000円~/初期
- BtoBオプション…要問合せ/初期
サブスクストアB2B
サブスクストアB2Bは、テモナ株式会社が展開するBtoBサブスクリプション事業専用のオンライン受発注サービスです。SaaS企業はもちろん、士業やコンサルティングなどのサービスを提供している企業でも導入できます。
サブスクストアBtoBでは今までに、1,400社以上の導入実績があります。顧客ごとの掛け率管理や請求・入金管理、広告分析機能など、サブスクリプション事業者に欠かせない機能を利用できるのがメリットです。
導入する際は、ヒアリングから運用後のフォローまで一貫してサポートを受けられます。自社の業態とマッチしていれば、積極的に検討してみてもよいでしょう。
プラン・料金
- 要問合せ
ebisumart
ebisumartは、株式会社インターファクトリーが提供するECサイト構築サービスです。今までに650サイト以上の導入実績を誇り、拡張性や安全性に優れているのが特筆すべき点です。
具体的な機能には、複数のアカウントを法人のマスタデータに結び付けられる「法人管理」や、承認されたアカウントのみを許可できる「承認制会員登録」などが挙げられます。また、メーカー直販型サイト用に、管理画面の拡張機能も有しているのが魅力です。
さらに、システムのアップデートが頻繁に行われているのも注目すべき点。保守体制がしっかりしているので、急なアクセス増でも安心して利用できます。
プラン・料金
- 従量課金プラン…要見積/月額、300万円~/初期
- 固定料金プラン…要見積/月額、300万円~/初期
- レベニューシェアプラン…毎月売上金額の2.5%/月額、1,000万円~/初期
BtoB ECカートを導入して、販路を拡大させよう
この記事では、BtoB ECカートの選び方や代表的なサービスをご紹介しました。さまざまな利用形態や機能でラインナップされているので、まずは自社がどのような用途で使用するのかを明確にすることが大切です。
初めて導入する方は、初期費用や月額料金が比較的かからないクラウドサービスを中心に選定するのがおすすめ。ぜひこの記事を参考に、ぴったりなBtoB ECカートを導入してみてください。
株式会社FLUEDではBtoBのマーケティングにお悩みの方へ、無料のオンライン相談会を実施しております。
数多くの企業様をご支援してきた経験からBtoBマーケティングに関する質問、疑問にお答えいたします。