「Facebook広告はBtoC向けの広告しか効果がない」と思っている方もいるのではないでしょうか。
しかしながら、Facebookはユーザーの年齢層が高く、基本的に実名登録であるという特徴から、BtoB向けの広告も効果的に配信することができます。
しかも、Facebookは非常に細かくオーディエンス設定ができることもあり、上手に利用すれば、かなり精度の高いターゲティングも可能なのです。
この記事では、Facebookの広告オーディエンス設定の種類や概要について解説します。
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コンテンツ目次
Facebook広告がBtoBでも活用できる理由
BtoCのイメージが強いFacebook広告ですが、近年ではBtoBでも効果を発揮するといわれています。
その理由は、ユーザー層の特徴と、広告の表示設定を細かく指定できることにあります。
BtoBでも活用できるFacebookのユーザー層とは
Facebookのユーザー層は、SNSの中でも少し特殊ともいえます。
その特徴としては、他のSNSよりも利用者の年齢層が高いこと、基本的にアカウントは実名登録であることなどが挙げられるでしょう。
実名登録ゆえ、Facebook上に掲載された属性情報の信ぴょう性は高く、ターゲティングを行うにあたり、信頼できるデータとして活用できます。
さらに、ユーザーは会社の同僚や上司、社外の仕事関係者とつながっていることも多く、ビジネスコミュニティの運営をFacebook上で行っていることもしばしばあります。
Facebookは、ビジネスSNSの一つとして君臨し始めたといっても過言ではないでしょう。
Facebookでは広告オーディエンス設定が可能
Facebookでは、広告表示させたいユーザーを、広告オーディエンス設定によって、細かくターゲティングすることが可能です。
広告オーディエンス設定には、コアオーディエンス・カスタムオーディエンス・類似オーディエンスの大きく3種類の設定方法があります。
コアオーディエンスとは、ユーザーの登録情報を元にセグメント化できる機能、カスタムオーディエンスとは、ユーザーの中から既存の顧客を見つける機能のことです。
また、類似オーディエンスとは、既存顧客と類似の特徴を持つユーザーへとリーチを拡大する機能のことを指します。
効果的にターゲティングするためには、それぞれの機能をよく理解し、適切に使い分けることが大切です。
コアオーディエンスとは
コアオーディエンスとは、実名登録制であるFacebookだからこそできる設定です。
登録されたユーザーデータや位置情報、興味・関心など、Facebookだからこそ得られる情報を生かし、さまざまな条件を設定してターゲティングできるのです。
コアオーディエンスで可能な設定とは
コアオーディエンスで設定できる項目としては、主に以下のようなものが挙げられます。
地域
国・都道府県・市区町村・郵便番号での指定が可能です。
さらに、『この地域に住んでいる人、または最近この地域にいた人』・『この地域に住んでいる人』・『最近この地域にいた人』・『この地域を旅行中の人』の4種類から選んで設定できます。
年齢・性別・言語
年齢は13~65歳以上の間で、1歳刻みで設定できます。
12歳以下は設定できず、65歳以上については『65歳以上』としか設定の仕様がなく、細かい設定ができません。
性別は、『すべて』・『男性』・『女性』から選択できます。
また、使用言語で設定することも可能で、日本語の場合は『日本語』・『日本語(関西弁)』の2種類、英語の場合は『英語(すべて)』・『英語(イギリス)』・『英語(米国)』の3種類から選べます。
詳細ターゲット設定
詳細ターゲット設定では、『利用者層』や『興味・関心』、『行動』などについてのユーザーデータを利用して、さらに細かくターゲティングすることができます。
利用者層は、学歴やライフイベント、子どもの有無などについて設定可能です。
興味・関心は、スポーツ・アウトドア、ビジネス・業界、買い物・ファッションなど、全部で八つのカテゴリの中から選択でき、各カテゴリは、さらに詳細項目を設定してセグメントできます。
ビジネスに関しては、以下のような、BtoB広告におけるターゲティングに有効と思われる選択肢も用意されています。
- セールスフォース・ドットコム
- HubSpot
- CRM
- Eloqua
- Sansan
- SAP ERP
- Pardot
- Zoho Online Office
- Google Analytics
- ゾーホー
- MailChimp
- Moz (marketing software)
- Marketo
- IFTTT
- Salesforce Marketing Cloud
- Oracle Business Analytics
- Adobe Marketing Cloud
- Zendesk
- Asana
- SAP
- Lead generation
- カスタマーサービス
- Marketing automation
また、行動には、Facebook上での行動や属性に合わせてターゲティング可能な『デジタルアクティビティ』や、利用しているデバイスでセグメントする『モバイルデバイスユーザー』などがあります。
掛け合わせでさらに細かくターゲティング可能
Facebookのコアオーディエンス設定では、複数の要素を掛け合わせることで、さらに精度の高いターゲティングを行えます。
掛け合わせ方法には、次の3種類があります。
OR設定
AまたはBのどちらかの条件に当てはまる人をターゲットとして設定できます。
デフォルトでは、OR設定になっているので、何も操作しなければ、自動的にこの設定になります。
例:『ビジネス・業界』の『オンライン』カテゴリ内の『オンライン広告』と『ディスプレイ広告』を選択した場合、『オンライン広告かディスプレイ広告かどちらかに興味のあるユーザー』に配信される。
AND設定
AとBの両方の条件に当てはまる人をターゲットとして設定します。
例:『ビジネス・業界』の『オンライン』カテゴリ内の『オンライン広告』と『ディスプレイ広告』を選択した場合、『オンライン広告とディスプレイ広告のどちらにも興味のあるユーザー』に配信される。
除外設定
設定した条件に当てはまる人は、ターゲットとして除外するよう設定できます。
例:『ビジネス・業界』の『オンライン』カテゴリ内の『オンライン広告』を興味として設定し、『ディスプレイ広告』を除外条件として選択した場合、『オンライン広告には興味があるが、ディスプレイ広告には興味のないユーザー』に配信される。
カスタムオーディエンスとは
カスタムオーディエンスとは、Facebookユーザーの中から、自社の既存顧客や、これまでに何らかの接点があったリードを見つけ出せる機能です。
上手く活用することで、リードを育てたり、既存顧客に対して再アプローチして、ライフタイムバリューを高めたりすることができるでしょう。
カスタムオーディエンスは、以下の4種類のタイプに分類されます。
ウェブサイトカスタムオーディエンス
自社のウェブサイトにアクセスしたことのある人を最長180日間ターゲティングできます。
Facebookピクセルという分析ツールを自社サイトに設置した上で、Facebookのオーディエンス画面で設定します。
活用方法としては、サイトリターゲティングが最も一般的でしょう。
顧客リストカスタムオーディエンス
既に自社で保有している、見込み客リストや顧客リストをFacebookにアップロードして、リスト内の情報と、Facebookに登録されている情報を紐づけてターゲティングする機能です。
リストには、メールアドレスや電話番号など、Facebookのアカウント開設時に登録されている情報と同一の情報が含まれている必要があります。
また、顧客リスト内のすべての顧客にアプローチできるわけではないので、注意する必要があります。
顧客リストに載っていても、Facebookを利用していなければリーチできませんし、顧客リスト内の情報とは別の情報を使ってFacebookに登録している場合もリーチできません。
Hubspotなら簡単に同期可能
Hubspotを利用している場合、コンタクトデータをFacebookに直接同期することが可能です。
わざわざリストを準備しなくても、簡単に設定できるので大変便利です。
HubspotからFacebookへの同期は、以下の手順で行います。
『マーケティング』ナビゲーションメニューから『広告』を選択し、『オーディエンスを作成』をクリックします。
『コンタクトリスト』を選択します。
すると、下のような画面に遷移します。
同期したいコンタクトデータを選びます。
広告アカウントを設定し、オーディエンス名を入力したら、『オーディエンスを作成』をクリックして完了です。
エンゲージメントカスタムオーディエンス
自社のFacebookやInstagramに、『いいね!』などのリアクションやコメント、動画の作成など、何らかのアクションを行ったユーザーに対して、アプローチできる機能です。
設定は、オーディエンス画面から行うことができます。
上手く活用することで、新規ユーザーに広告配信するよりも、コンバージョン率を向上させることができるでしょう。
モバイルアプリカスタムオーディエンス
自社のアプリをインストールしたり起動したりしたユーザーや、アプリ内で課金するなど、特定の行動を起こしたユーザーをターゲティングできる機能です。
アプリイベントを計測可能な状態にした上で広告配信することで、アプリをインストールしただけのユーザーに起動を促したり、アプリを利用してはいるものの、課金には至っていないユーザーには購入を促したりするような広告配信ができます。
比較的自由にターゲティングできるオーディエンスだといえるでしょう。
類似オーディエンスとは
類似オーディエンスは、オンライン上の行動が、既存顧客と似ているユーザーをFacebookが探し出して、広告を配信してくれる仕組みです。
作成済みのカスタムオーディエンスや自社が保有している顧客リストなどをソースとして設定します。
類似度は1~10%の間で指定可能です。
数値が小さいほど類似度が高い一方、ユーザー数は少なく、逆に数値が大きいほど類似度は低い一方、より多くのユーザーにリーチするようになっています。
設定方法
設定は、オーディエンス画面の『オーディエンスを作成』を選択して行います。
『類似オーディエンス』を選択して出てくる画面で、ベースとして使用するソースとターゲット地域、類似度を設定すれば完了です。
注意点
類似度の数値をどれくらいにするのが適当かについては、実際に運用してみないとわからないものです。
効果検証のためには、複数のオーディエンスを作成することが有効ですが、その際、必ず詳細オプションから一括作成するように注意しましょう。
個別に作成してしまうと、重複データが含まれてしまい、効果的な検証が難しくなってしまいます。
また、ターゲット地域を日本とする場合、1%につき、25万人程度のリーチが可能と推定されています。
もちろん、リーチできるのはFacebookユーザーに限られる点には注意が必要ですが、ビジネス拡大には有効なことも多いので、ぜひ活用してみましょう。
オーディエンスの保存機能を活用すると便利
一度作成したオーディエンスは、名前を付けて保存し、再利用することができます。
よく使用するターゲットオプションを保存することで、毎回作成する手間が省けるので作業の効率化が可能です。
毎度、配信エリアを細かく設定しなければならなかったり、除外するオーディエンスリストが多かったりして、作成するのに骨が折れる場合には特に便利でしょう。
Facebookのオーディエンス設定で効果的にターゲティングを!
Facebookは、今やビジネスSNSとして機能している部分もあり、BtoBビジネスにおいても十分に活用することが可能です。
広告オーディエンス設定によって、ユーザーを細かくセグメントできるので、非常に効率的にターゲティングできます。
リードの育成や既存顧客のライフタイムバリューの向上、さらには新規リード獲得まで、幅広いマーケティング活動を行うことができるでしょう。
「Facebookのオーディエンス設定を活用してみたいけれど、できることが多すぎて、何から始めてよいのかわからない」「活用してみたいけれど、自社にとって本当に効果的な方法なのかわからない」という場合は、ぜひ一度営業DX.jpのコンサルタントに相談してみましょう。
自社にとって、最も有効な活用方法を提案してもらえるはずです。
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